カテゴリー:目のことレンズのこと

検眼について
目のことレンズのこと

17.03.13

何度目かのご来店。安めのメガネ屋さんで買った、手元用のレンズが使えないのを直したのがきっかけです。

今回は2回目の検眼です。

「メガネは使いやすくなったが、酒に酔いやすくなった」

とのことでした。遠視の方は筋肉が弛緩して自律神経も緩むので、酒が効きやすくなったのかもしれません。ただ、悪酔いするようになったとのことでしたので、再検査です。私から申し出ました。休みを使って来てくれたので有難いです。

1回目の検眼のときも、そこで出た数値をそのまま仮枠で試して実際のメガネにするわけではありません。メガネへの慣れや年齢、度数を加味して加減します。今回は、加減の操作による未矯正分の度数を足すのでは無く、初めから検眼しました。

検眼への緊張、店への緊張が解けてきていると思われましたので、数値が大幅に変わりそうな予想がついた為です。実際に遠視の検眼(主訴は、老眼鏡:手元が見えない)をしましたが、潜伏していた遠視が前回に比べて4ポイントも出てきました。そうしますと、乱視の検眼の回答もハッキリしますので、矯正が上手くいきます。

もちろん、検者である私のスキルにも依存します。加えて、被検者の緊張具合とか検眼への慣れも加わります。回数を重ねるとわかることは多々です。気楽に検眼にお越しください。また、経過観測は大事なことですので、ご購入して頂いたお客さんもボチボチ時間のあるときは来ていただけると助かります。

単焦点レンズの新時代
目のことレンズのこと

17.02.24

恥ずかしながら今まで存じ上げず。2016年の夏に、伊藤光学さんから凄すぎるレンズが出ておりました。被写界深度が深いレンズです。カメラの世界でよく使われる用語でして、私もそこまで詳しくは無いのですが、ピントがあっている感じに見える範囲が広いです。世界初かと。それが三河発信というのが嬉しいですね。

書いてある疲れ云々もそうですが、それよりも動体視力が上がるという点に注目しております。

検討に検討を重ねて
目のことレンズのこと

17.02.22

各社出揃い始めました、420nmカットのレンズですが、やり始めようかなと感じております。ちょっと前は懐疑的でした。ブルーライトカットの第三世代のことについてです。

420nmについての考察ブログ

実際の仕上がりを体感してみて、度数を一個あげたくらいのコントラスト感度の高まり具合でした。それは言い換えますと、既存の度数から一個度数を落とせるのでは無いか?くらいのハッキリ見える実感でして、そんな実感から、やる方向で揺らいでおります。近視度数を落として、カラーでの疲労軽減が見込めれば、合わせ技でなかなかの疲労軽減になるのかなと感じました。

ブログで例として挙げたライフゲームのように、刺激的な波長の光を大幅にカットすることが、さらに言えば特定の波長に対し、ほぼゼロになるくらいカットすることが、果たして網膜に対して本当に良いことか云々…というのは、私の中でも答えは出ていませんし、何十年スパンで経過観測と比較検証しないと結果は出ないのでしょう。ただ、今回サンプルを試してみまして、目の弛緩する感覚の方が大事かなと思いました。直感です。あとは、50歳過ぎの私の師匠が、抜群に良いと感じていると推しておりますので。効果と実感は、年齢とも関係があるかもしれませんね。

可視光の領域をカットしております。そうしますと若干色味はでますが、薄いグレーの10%くらいの濃さなので、レンズに色を入れているのも分かりにくいかなと思います。オフィスもいけそうです。

2月末には開始です。また提案させて下さい。よろしくお願いいたします。

休んだ成果
目のことレンズのこと

17.02.17

木曜日に講義を聴いて、検眼に活かせそうなことが多々でしたのでよかったです。今以上にもっと検眼が長くなりそうです。

結局、30年くらい前の症例とその処方が、今でもトップクラスの処方例として勉強になるということは、30年間でそれがスタンダードになっていないということなので悲しくなります。ですが、業界としてはメガネの敷居を下げることには成功しております。今度は反動で検眼を大事にしよう的な風潮が戻ってくるかもしれないですね。

今から全てのお客さんのカルテを復習です。

レンズの色
目のことレンズのこと

17.02.09

ダースでいい感じのクラウンパントが出てきましたので、レンズ入れ替え。

基本的には、ヴィンテージは、目が見えなくなるくらいの濃い色は避けた方がかっこいいんじゃないのかと思っております。レンズサイズが小さくて、濃い色を入れると締まって見えてしまい、寄り目に見えるというのもあります。

私個人の使うメガネも、フラットガラスのノンコートを入れる場合を除き、基本は15%以上のカラーを入れています。かれこれ4年くらいですね、色メガネ歴。目が楽なのもあります。

まだまだ日本はサングラス人口が少ないですけど、それなりに色のレンズをしている人を見かけるようになりました。ただ、うっすいカラーが流行りとして捉えらえすぎると、ちょっと嫌だなと思っています。流行りが勝手に来て勝手に去った後に、掛け続けていると「ダサい」と思われるので。気にしなければいいだけの話ですけどね。

ただ、メガネは何度も申し上げる通り、フレームとレンズのセット、ラーメンでいう麺とスープみたいな関係でして、どちらも大事です。レンズカラーやその濃さは、それぞれ顔なのか服なのか気分なのかフレームの色なのか分かりませんが、それぞれに合わせたら宜しいのではないかと思います。

レンズに色入れたら、かなりメガネは楽しくなりますよ。お試しください。

 

出張販売
目のことレンズのこと

17.01.23

します。尾張に行きます。

一宮の Tree people さんにて販売させて頂けることになりました。28日と29日の土日です。

お待ち致しております。

Tree people さんのホームページ

 

何が観えるのか
目のことレンズのこと

17.01.22

たまにはちゃんとメガネの話をしようと思います。

写真に、3枚の紙があります。長いのが2枚、ちっこいのが1枚です。

長いの2枚は、道路と気球の絵を覗く機械で出てくる数字です。くっきり見えたと思ったら、すぐボヤけてまたくっきり見えるやつです。あのボヤかしているのが大事で、それについては、またそのうち。

左の長いのは裸眼での数値、右の長いのはコンタクト着用時の数値です。

一番下のちっこいのは、着用中のメガネの度数です。

この数字から、過矯正の内斜位ではないかという見当と、検眼での方針が付きます。数字から、眼のニュートラルでの位置が、内側に向いているのではないかというイメージが想起されます。そうではない場合もありますが、何れにせよ検査でハッキリさせます。調べるというよりも、霞をハッキリさせるのが検眼のイメージです。

この眼の位置、眼位というのがポイントでして、掛け心地なりの重要な要素となります。そんなことをイメージしながら、人の眼を診ております。

ドーパミン
目のことレンズのこと

17.01.15

昨日のNHKの番組で、「達人達・スウィッチインタビュー」を見ました。各界の有名人、凄い人同士がタイマンでインタビューをします。毎週、組み合わせが面白いです。

今回は、脳科学者と、競技飛行の方同士の対談でした。そこでメガネ的に興味深い話がありました。飛行機の方からの発言で、

“大会のとき、一番集中しているとき、一番調子が良いときは景色が鮮やかに見える。”

のような発言がありました。色が濃く見えると言ってたのかな。それに近い表現をされていました。これに対し、脳科学者は

“興奮状態ですと、ドーパミンが出ますが、それによって瞳孔が開きます。瞳孔が開けば、光の入る量が増えますから、脳へ伝わる情報量も増えて鮮やかに見えるのかもしれませんね”

のような返答でした。

集中と視力と認知。この観点は、わたしは今までに無くて、非常に面白いなと感じました。

瞳孔が開く(散瞳)ということは、実は視力としては下がります。それで調節が抜けて、生理的に連動している眼の内寄せが緩まり、眼位が整ったことで認知力が増したのでは無いかと予想しております。

あくまで推測なので、実際のメカニズムはどうだか掴みきれていませんが、集中しきっているときの風景というものを、今後は注意して眺めてみようと思いました。

結局違う
目のことレンズのこと

16.12.29

前回のブログの裏面UVカットのレンズについて。反射光が白に近いと書きましたが、違いました。

結局、加工中にレンズが軸ズレしないように特殊コーティングがさらにかけてあって、それが反射光を白く見せていました。加工後にそのコーティングを拭き取ると、結局緑の反射光でした。

なので、UVカット特化するときのみ使っていこうかなと思います。

レンズの今
目のことレンズのこと

16.12.26

お客さんから聞かれまして。裏面UVカットについてです。レンズ前面によるUVの吸収のみではなくて、裏面に入射した光に含まれるUVも、裏面で吸収するレンズ(コーティング)です。

レンズとしては、2年くらい前に発売されたと記憶しております。お客さんから訊ねられるということは、ようやく認知されてきたということでしょう。

積極的にやらなかった理由は、前回のライフゲームのブログに近い理由です。吸収し過ぎるのは、あまりにも人工的な環境ではなかろうかと。

ブログ:最新テクノロジーについての考察

価格的にも落ち着いてきましたので、改めて考察してみるいい機会ですね。とりあえず取寄せてみました。

⑴写真向かって左は、ホヤ独自のキズ防止+反射光が白っぽい特殊コーティング

⑵真ん中は通常のマルチコーティング

⑶右は今回のお題の裏面UVコーティング

可視光付近の波長も若干吸収しているからでしょうか?ブルーイングしていても⑶のレンズは若干⑵に比べて黄色いですね。ですが、比較してようやく気づくレベルかもしれません。

(重ねるとわかります。向かって左の⑴が一番黄色いですね。真ん中に比べて、右の⑶が若干黄色いのが確認出来ます。)

それよりも⑴と⑶の“反射光がほぼ同じ色”、白色であることに興味が湧きます。

メガネ全体のクラシックな雰囲気が増すように、⑴の選択肢を用意していましたが、⑶もありだなという感じです。ただ、クリアでは無くてカラーを乗せた際に、⑶がどのような反射光になるのかは読めないですね。

結局、裏面UVの是非というよりも、マルチより白色に近い反射光なので個人的に良いと感じました。目ん玉に紫外線が入ると、メラニンを分泌する指令が脳から出るという実験結果もありますので、女性を中心に提案してみようかなという感じです。⑴と⑶については耐キズ効果もありますので、見た目+効果で選んで下さると嬉しいですね。半年くらい使用している⑴のレンズを見ると、割と雑な扱いでも小キズが無いのでオススメです。

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