カザールのお持ち込み。鼻盛りと枠入れ。西ドイツ時代。シルエットやOGにもありそうな、柔らかい雰囲気のカザールです。はじめて見ました。
切り替え時期等、どのタイミングでどのフレームとか分からないですが、たまに鼻盛りパッドがくっ付かない樹脂が用いてある場合もあります。今回はいけました。リムの幅が細くて接地面が少なくて苦労しました。はみ出した鼻パッドを削ることで、滑らかに仕上げています。


19.07.03
カザールのお持ち込み。鼻盛りと枠入れ。西ドイツ時代。シルエットやOGにもありそうな、柔らかい雰囲気のカザールです。はじめて見ました。
切り替え時期等、どのタイミングでどのフレームとか分からないですが、たまに鼻盛りパッドがくっ付かない樹脂が用いてある場合もあります。今回はいけました。リムの幅が細くて接地面が少なくて苦労しました。はみ出した鼻パッドを削ることで、滑らかに仕上げています。
19.06.24
ネジ抜きの依頼。
メガネの使用がハードなので、砂利とかが詰まってネジが緩まなかったみたいです。店に持っていってレンズ交換をする前に、気を利かして自分でドライバーを当てたみたいです。プラスはちゅるんと舐めますからねー。
こういう場合は、そのまま店に持っていって、超音波洗浄+温めをしてから回した方が良いです。それで大体ネジは回ります。
写真が小さくて全然分からないと思いますが、カッターで切り込みを入れて、マイナスの頭を作り直しています。あとは超音波洗浄と温めを行い、じんわりと力を垂直に込めながら回すのみです。
これで、もう一発レンズ交換いけます。
19.06.21
暑くなってきたので、やはり駆け込みが増えてきました。
鼻盛り完成の画です。このタイプは難しいですね。智の部分でフロントの角度が変えづらい、むしろほぼ無理っぽいです。トムフォードのウェイファーラーみたいな雰囲気です。他の型よりも、傾斜が強い気がします。そこもウェイファーラーに寄せているかもしれません。なので、今回も手間ですがパットの乗る台座を斜めに削って、仕上がりでパッド先が鉛直方向に向くようにしました。それが大きい写真です。あのテンプルまで伸びた”T”のラインに対して、パッドの先が成す角が、ほぼ垂直ということです。
下からはこんな感じです。
元のレンズがきつきつで、色々難儀でした。フィッティングを行なった形跡として、ブリッジ部分で曲げて側頭幅140ミリになっていましたが、これが逆効果でした。下がるから締め付けるというのは、対処として誤りの場合が多いです。
とりあえず型戻しついでに男性平均の160ミリに拡げましたが、予想は165ミリです。ちなみに側頭幅140ミリは、例えば身長150センチ以下の女性とかが、そんなもんのことが多いです。
19.06.16
お持ち込み。初めはこんな感じ。このくらいの状態だと、やってみるまで使えるかどうか分からんです。中が生きていれば何とかなります。めっっっっちゃ時間かかりますけど。むしろ、表面がつるっと綺麗でミントコンディションという謳い文句で買ってみても、水に浸けて爪でひっかいたらボソボソ剥がれるなんてこともあるので、まあやっぱり古いものは、いつになっても怖いですよね。
元のマイナスネジが舐めきっていたので、問答無用でプラスのレッドネジに変更です。ついでに鼻盛りも。
もちろん、型直しの際に、適切にフレームは温めて曲げていきます。ちんちん(方言です)に温めるわけでは無いのですが、割とそれによるダメージはどうだ的なことも訊ねられます。おそらく、この程度の温めでダメになったということは、そもそも生地がボソボソだったり、よく見たらクラックが入っていたり、そういう初めから元気がないフレームというパターンかもしれませんね。それかレンズがデカイとか、そんな感じなのかなぁとは思っています。
19.06.13
現行のMATSUDAのお持ち込みです。昨年、展示会のついでにドーバーで拝見しましたが、しっかり触るのは初めてでした。
まじかあ、という第一印象。リムを眉部分に留めるネジが、鼻盛り部分に掛かっています。ネジ2ミリくらいズラせなかったかな、、、ズラせなかったからこうなんでしょうけど。
やはり鼻盛りは難しそう。綺麗に鼻盛りのプラスチックに穴をあける自信が無いので、こうなります。足の取り付けです。これも足がネジ穴に掛かっていますけど、コレは避けてネジ止めすることは容易に出来ますから、良しとします。
横から覗くと、空隙やえぐりが大きいので、埋め込む箇所には気をつかいました。とりあえず上手くいって安心です。フロントにも貫通しないようにもちろん気をつけています。
いまはチタンのパッドがありまして、それなんかはMATSUDAの世界観にはピッタリです。フィッティングが向上しつつ、メガネの存在感が増してカッコ良くなるならお得ですね。
19.05.22
鼻盛りです。
驚きました。ストレートテンプルのトムフォードがあるんですね。しかもクリアの濃紺。60年代によくあるパターンなんですけど、カッコいいです。参りました。
レンズの形状がミソです。例えば向かって右側、業界では左レンズの第2象限にあるカーブが、リムの下がり方に沿わずブリッジ上部に向けて突き出しています。そして目線をテンプル側へ移しますと、レンズの輪郭はそのまま緩やかに第1象限に向かって下がっていまして、リムにブローフレームのようなグラマラスな余白が生まれています。アウトラインは普通のウェリントンより堅い雰囲気なのに、レンズとリムの余白はやや女性らしさも含む色っぽさがあって、尚且つレンズ端はタレ目でどこか優しい雰囲気も秘めています。雰囲気のお子様ランチです。全部入っています。
セルのゴツさを、テンプルの真っ直ぐ抜けた感じ、視線移動の潔さと、クリア生地の透明感で相殺しているところもポイント高いです。なんとなくアクティブな感じもするけど、フォーマルな感じもします。別にトムフォードの代理店からマネーが発生しているわけでも無く、取り扱う予定がある訳でもなく、ただただ驚いたので書き留めておきます。プロのデザイン凄いですね。
で、このタイプのストレートテンプルは、フィッティング不良の場合は耳が千切れるように痛いです。難しいんです。眼鏡屋泣かせです。
消えた構造というのは、やはりそれなりに理由があります。プラスチックのストレートテンプルは、やはり下がりやすいです。しかも、耳の上端に負荷が一点で掛かりやすく、メガネを上げ直す回数が増えると擦れて痛みを生じます。今回のケースも、おそらく過去に、上が切れて出血を伴っていたような痕がありました。
今回は、いつも以上に気を使って鼻盛りです。具体的には、鼻パッドの角度です。土台を斜めに残して融着させました。パッド先が鉛直方向を完全に向くようにしました。
テンプルを水平にしてみますと、パッドの先が地面を向いています。これによって、メガネの重みが、鼻にも分散してしっかり乗っかるようになり、耳への負荷が軽減出来ます。
この辺の見た目はいつもと同じです。
整髪料でやられたテンプルも磨いて戻しました。メガネも、1日一回は洗いましょうね。
あとはフィッティングで、耳の添わせを適切に合わせて終了です。
19.04.24
タートのお持ち込みがありましたので、ガラスのフラット、ノンコートを枠入れしました。温めなくても、コツが分かればレンズ外せます。ギリギリの大きさを狙いました。レンズを拭く際に、フレームの中でガタつかないので、ひさびさながら良い仕上がりです。クリア部分が生成りっぽいので、出来る限り干渉を抑えたいという判断に依るものです。
もう一年くらい前ですけど、この周辺のフレームを取り扱っていないことを伝えたときに、「専門外じゃん」みたいに言われまして、それ以降、専門外でも良ければ頑張りますよの精神で承けております。むしろ、物が置いてあれば専門店になれるんだったら、ヴィンテージ眼鏡店って簡単だなと感じたことをいまも覚えております。そのときからヴィンテージメガネの専門店にはならずに、街の眼鏡屋を目指そうと誓いました。ヴィンテージも置いてある店くらいな雰囲気です。まあでも、一応古い眼鏡しか置いてないんですけどね。ヴィンテージは手段であって、ひとつの入り口くらいに考えています。ブルバキは別の入り口からでも歓迎ですよ。
お持ち込みの際に、フロントの歪み直し云々のご要望を伺いますが、レンズのご注文であれば不要です。枠入れの際に、もちろん可能な限り直します。リムの歪みが原因のことが多いので、実際には枠入れと同時に直ることも多々です。
直してねと、よく言われるので本当にただ嵌めるだけのケースが多いのでしょうね。値段もありますし、それぞれの店にそれぞれの経営課題と方針がありますから、眼鏡屋であれば必ずやるべき、とは言えない項目だと思います。
面取りは、ガラスなのでやや多めです。前面はプラスチック同様少なめです。
19.04.23
ネイティブサンズのメガネ。ブルバキも、とうとうアパレルの流れが来はじめましたかね。初です。ウェイファーラー系なんですけど、リムの緩急のつけ方と横幅を小さくすることで、ウェイウェイ感が控えめでカッコいい感じになっています。リベットもゴツくていい感じです。
で、問題はこれを女性がつけているということです。男向けで鼻幅が21.5(ボクシング表記で0.5というのは初めてかも)、さらに腕が145ミリです。
鼻盛りのご依頼でして、プラスチックを付けようか足を付けようか迷いましたが、足にしました。
修正前です。水平になるようにテンプルを置いた時に、鼻パッドの方向が鉛直方向に向いていません。お客さんの要望の中に「フロントが重たい」というのがありました。テンプルの添わせがありませんでしたから、フィッティング不良による重量バランスの崩れも考えられます。それともう1つはこのパッドの方向です。掛けた時に鼻パッドが鉛直方向を向いていない場合、鼻で支えきれません。懐かしい、物理のモーメントが発生します。それでメガネが飛び出ます。重量バランスは一層崩れ、重みを感じる訳です。
このフレームのカッコよさは、横にも潜んでいました。テンプルの傾斜もウェイファーラーみたいにキツくかかっています。頬っぺたに触れれば化粧が落ちるので、そこも回避したいところです。そうなりますと、やはりフロントとの距離を確保しつつ、鼻パッドの方向を鉛直方向に持っていくべく箱足の装着となります。
もうちょっと鼻パッドの角度をつけてもいいかも。とりあえずほぼ鉛直方向に向きました。確かに箱足をつけますと、セルフレームのスッキリとした醍醐味が失われますが、昨今はチタンパッドがあるおかげで、さほど野暮ったくなりません。箱足の取り付けも、必要であれば積極的に施していきます。
19.04.19
鼻のところが、ゴキッと捥げちゃうパターンです。この手の時代のものは、全然全ての観点において最強最高でも何でも無くて、金属は柔らかくロー付け部分は弱いです。気を付けないと、こうなっちゃいます。熱処理なのか何なのか、金属の鍛え方は、今のほうが当然優れています。だからこそ、これはフルビューの保護メガネタイプでしたが、なんとか堅牢さを付加するためにリムも智も全部太くゴツくしてあって、それが現代には無いカッコ良さを秘めているという感じでしょう。
オススメ修理は、両方箱足に変える、です。どうせベークライトの鼻パッドもいつかは割れてしまいます。交換パーツを手に入れることは、まず難しいでしょう。そしてロー付け箇所が、また折れる可能性もあります。であれば、交換パーツの供給が豊富で、尚且つ折れにくい現行の箱足に変えた方が、長く付き合えると思います。
古っぽさと、堅牢さが売りのフレームですから、チタンパッドは素材としては最新ですが、堅牢さを加えるにはもってこいです。色付きのパッドが差してあれば、遠目で古っぽく見えますから、これくらいで良しとしています。
19.04.18
未だ、ネットはすごいなと感じるタイミングがありまして、それは入店早々「鼻盛りして下さい」と伺うときです。業界用語が、さも標準語のように浸透しているのは、ちょっと考えると凄いことです。むしろフレームの方を盛っているのに、それでも鼻盛り。フレームの鼻当ての部分を盛るから鼻盛りか。
暖かくなってくると、メガネが下がる季節です。本当にややこしくて説明しにくいですが、何だかんだ鼻だけ直して、メガネが下がるのが解決出来ないことが多々です。もっと複合的です。
トップの写真は、修正後です。顔幅(業界では側頭幅)140ミリに修正しました。この修正も、腕の付け根の部分をこちょこちょ弄って曲げただけでは無くて、レンズサイズを小さくして、リムも曲げています。正確には、初期のレンズサイズが0.3ミリくらい大きく、尚且つ非球面レンズで1.5カーブくらいの割と平らなレンズをちょっと無理矢理嵌め込んだ感じでした。それに従って、フロントが開いてしまったのでしょう。解決すべく、レンズを小さくして、フレームのカーブを元に戻した感じです。
今の若いひとたちは、総じて顔が小さいです。平均でマイナス10ミリ、男の人で150ミリくらいかなと思います。今回、フレームが下がり易かったのも、耳後ろの添わせの不良で摩擦が足りずに滑り落ちるのもありますが、もう一つ原因は折角のバネが活かしきれていない状態でした。
まつ毛が当たることもあって、鼻盛りも行なっています。バフがけもして、気持ちよくリスタート出来るように準備しました。