カテゴリー:修理とメンテ

車で轢いたらしいです
修理とメンテ

19.02.08

バキバキで運ばれてきました。運良く?蝶番部分で折れていますから、何とかなりそうです。セルの削れはあっても、折れが無いのが奇跡です。

例によって箱バネです。バネ切れではなく、蝶番の破損ですと、箱毎交換の場合もあります。今回は、たまたま中のバネだけの除去が上手くいったので、箱はそのままです。これは外に出しています。

磨きは店で。今のところ、数々のトムフォードを磨いてきましたが、フロントの T は真鍮っぽいです。メッキもかかっていないっぽいので、今回はペーパーヤスリをかけた後でバフで艶出しです。とにかく金属パーツの削れが目立ってしょうがないので、これを綺麗にすることが大事です。

テンプルエンドにあるロゴは、大体メッキですがそれを承知で磨きました。路面がアスファルトだったのか、あまりにもテンプルエンドがセルも含めてゲジゲジなので、ロゴのメッキより全体の光沢を選び取りました。結果としては、バフだけでしたから、ギリギリメッキが残った様子です。


超特急
修理とメンテ

19.01.29

鼻盛りです。今回のトムフォードは相当慎重に鼻盛りを行わなくてはいけません。トップの画像から分かるのは、上半分がつや消しになっております。ちょっとでも何かをかすったりゴリゴリしたら終わりです。お腹が痛い…。

新品でお店でご購入、レンズを枠入れするのに1週間待ったそうですがやはり鼻が合わず、本日こちらに持ち込んで頂きました。確かに今回のフレームは、ブリッジが表記で17ミリでやや狭いとはいえ、実際は鼻骨底部付近はやはり広めのフレームです。ちなみに光学上の表記でブリッジ幅17ミリでして、それはレンズとレンズを一番近い部分で結んだ距離です。あとは、高さが無いのでまつ毛がバシバシ当たるっぽいです。

今週金曜日までということなので、特別に急ぎです。確かに、レンズ入れるのに1週間待って月曜日に受け取ったら、さて今週の土日は、それを掛けてどこに行こうか?みたいなことを私だったら考えています。ここで1週間、さらにお預けされるのは嫌だというのはとてもよく分かります。休みと自分の掛けて行きたいシチュエーションが重ならない場合もありますから。今週がたまたま一致するみたいな時がありますからね。

また、得体の知れないメガネ屋に対して、初めから終わりまで敬意を払って頂き大変恐縮だったというのも急ぐ理由です。

というわけで、つや消しのフレームで一切の小傷も許されない慎重さが要求される状況で特急です。さらにお腹が痛いです。

とりあえず接地面を準備できました。棒ヤスリで削る際は、出っ張っていて傷が入りやすいブリッジ部分をティッシュで包み、傷を回避しています。

接着剤も垂れず、無事に乗せることができました。あとは一日乾かして、ミニルーターで磨くのみです。ただ、ルーターの取り付け部分がギザギザなので、まだまだ安心出来ないです。

新作なのでしょうか。このタイプがこれからメガネがズレて下がりやすい夏に向けて、続々と来るとなると怖いですね。

押し出し
修理とメンテ

18.12.14

ネジ抜き。

買ってすぐ転んでしまい、蝶番部分で壊れたみたいです。元のお店に持っていったときに、直らないか超高いか工場が…みたいなことで濁されて、直せず温存していた様です。まあ、でも、使えないとしょうがないですしね、まずは形にしないと。ということで修理です。

蝶番コマの歪みは、折れない様にゆっくり力を加えて形を整えていきます。これは簡単なので、お客さんの前で戻してしまい、写真がありません。

写真は、ネジ抜きを行った後です。合金のネジであれば、ドリルを突っ込んで抜きますが、今回はチタンのネジでして、ドリルが全然進んで行きません。固い。ということで、ニードルで押し出します。ニードルの先がネジの真ん中を外すと、力を強めたときに蝶番がはち切れるので、そこだけ注意です。

上のゴマ粒みたいなものが、折れて詰まっていたネジです。無事に直りました。フレーム捨てなくて良かったですね。

ご連絡ください
修理とメンテ

18.11.30

バネ蝶番の修理から戻ってきました。今回はネジ穴が切れていますから、箱ごと交換です。かなりの大仕事だったと思います。

熱を加えたり、カッターの刃を長い時間当てすぎると、熱で周囲のセルが融けるはずです。それをせずにバネの箱だけを綺麗に取り除き、新しい箱を取り付けております。セルの磨きはこちらで行なっています。

これから鼻盛りと、レンズの交換の予定です。

そして、やはり電話が1コールで切れます。繋がりません。見ていたら連絡ください。その後に、上記の行程を進めます。

よろしくお願い致します。

特に上手く出来た
修理とメンテ

18.11.30

相変わらず眼鏡の鼻盛りです。もはやルーチンワークです。何かしら盛っています。

特に上手く出来ました。ここ3年くらいの手法を反省して、自分の手順の中でダメっぽい癖を直したところ、途端に調子が良いです。

引っ越し云々で店をかなり休みましたが、眼鏡にとって良い側面もありました。

外蝶番
修理とメンテ

18.11.30

ボストンの、可愛らしい小粒なメガネ。蝶番金具が外付けです。それも含めて、60年代ごろと推定されるフレームです。

写真は修理後です。外付け蝶番の場合は、以前も書きましたが、緩みやすいガタつきやすいという欠点があります。また、よくあるパターンが、蝶番にホコリが入り、開閉が硬い状態で無理やりテンプルを曲げると、金具が曲がります。今みたいにステンレスではなく真鍮で、少々柔らかいのかピンが打ってある箇所から外側にかけて曲がっている場合が見受けられます。今回もそんな感じです。

とりあえず、限りなく薄くしたクリアのセル板を突っ込み、溶剤を流し込みます。

ピンを外し、金具を新しいものに変え、一回り大きいピンで打ち直す方法もあります。これは、一回り大きいというところがポイントでして、それ故に打ち直した時に穴に亀裂が入る可能性もあります。今回はそれをパスして、思いつきを試してみました。

あとは、一晩寝かせてくっついたら、腕とフロントが合わさる部分を綺麗にヤスリがけしておしまいです。割と分からないくらいまで綺麗になっています。

リダン的なやつです
修理とメンテ

18.11.19

仕上がってきました。ブログ書いたような記憶もあったのですが、直近で見当たらないので、また書きます。なので、私としましては、それなりに新鮮な心持ちで書いています。

EYE VAN です。あのアイヴァンです。今のアイヴァンからは想像が出来ないのではなくて、今のアイヴァンが当時の意匠を忠実に汲んでいないということかもしれませんね。時代に添わすことは、それはそれでいいことですから。いずれにしても、凛々しくナードな雰囲気はありません。ローデンストックのカールトン、そのまんまです。そもそもカールトンは、ローデンストックのこのタイプのフレームの名称です。1メーカーの商品の名称が、フレームカテゴリーの一つを指すようになったと考えますと、相当流行ったことが伺えます。模倣したというよりは、カールトンタイプをアイヴァンのブランドで作ったという感じなんでしょう。

元々は、黒1色の2サイズ各3本ずつで、出てきました。ただ倉庫の環境と保管状況が悪く、メッキの痛み、鼻パッドの劣化と先セルの分解が進んでいました。

というわけで、先頭の写真が、再メッキして、各パーツを全て交換した状態です。せっかくなので、各サイズ1本ずつ、金と銀も作りました。まさに時計で言うところのリダンです。

普段、在庫品はそこまで手をかけることは無いです。古い、あの特有の風合いが消えてしまうのが主な理由です。基本は、再メッキせずに提供しております。

ただし今回に関しては、あまりにも初期の状態が悪いため、このような処置を施しました。また、アイヴァンのカールトンという点が面白いなと感じた点も見逃せません。ちなみに私も、はじめて知りましたが、この三色では光沢の黒が一番コストがかかります。艶ありで黒をしっかりと出すためには、下地をより一層綺麗に作ることが必要だからだそうです。勉強になりました。

ツーブリッジ、サーモント等々、70年代の雰囲気のメガネがぼちぼち注目されていますが、それならカールトンも良いです。ブリッジ部分がスッキリして掛けやすいですが、厳つい雰囲気は寧ろ強く醸し出せます。

カトラー
修理とメンテ

18.11.16

カトラーの有名なモデルが運ばれてきました。特有の鼻の作りですから、鼻盛りしないと不快でしょうね。眉間にフレームが当たりますし。

はじめはこんな感じです。

黒の鼻パッドで、元のイメージを損なわないようにしました。

写真だと分かりづらいですが、リム周りがガリガリです。レンズ枠入れ時に引っかいています。これもついでに修正です。ブリッジの逆反りも修正です。おそらく腕の開きを確保するためにブリッジから拡げたようですが、蝶番のコマから開いて、綺麗に直しています。

ちゃんと修理もしていました
修理とメンテ

18.11.16

お持ち込み、トムフォード。バネ切れと、コマ切れ、全体の白化と中々のダメージ具合です。最終的にはレンズも交換して、新品同様に戻すことを目指しています。

セルのヤスリとバフ掛けは、こちらで行いました。写真撮り忘れましたが中のセルは生きており、結構綺麗に復活しました。今は工場でバネの修理です。コマが切れていますから、箱ごと全部交換の為、中々高額になってしまいました。

というわけで、以上ご報告です。月曜日〜水曜日、朝昼夕と、どの時間帯も電話繋がりませんでしたので、ブログにて。

鼻パッド取り付け
修理とメンテ

18.11.05

セルフレームに対して鼻盛りではなくて、鼻パッドの取り付けも行えます。

はじめはこんな感じでした。セルフレームです。現行のフレームで鼻パッドをフレームと同じ生地から作っているのは、それなりに少数派だと思います。勿体ない気もしますが、1番大事にすべきことはキレイに掛けられるようにすることですから、取っちゃいます。

蝶番にワッシャーが噛ましてありました。磨耗していたので、ついでに交換です。テンプルのガタつきの原因です。

完了するとこんな感じ。チタンの鼻パッドの供給がない時は、足の取り付けを嫌がられたりしましたが、チタンパッドが手に入るようになってからは、割と仕上がりに対して迎合ムードです。何だかんだ、その辺は今の流行りに寄せています。美観だけではなくて、使用上パッドの色が変わらなく、清潔感が保てるところも良いです。

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