カテゴリー:修理とメンテ

職人もの
修理とメンテ

18.08.06

職人もの、K18の修理がありました。左爪の破損です。

工業製品としての無垢フレームか、職人ものの無垢フレームかは、見たら直ぐに分かります。どちらが良いかということは一概には言えませんが、それぞれに追求するところが違う気がします。

リムネジも同時に交換して頂きました。言われなければ、ほぼ、修理したとは分からないと思います。

ブリッジの造りが、初めて見るパターンでした。一筆書きのような造りです。

個人的には、同じような経験がありまして、特に無垢モノのメガネは、ネジの造りが大事だなと感じています。一回経験して、冷や汗かくと分かります。

ぬるぬる
修理とメンテ

18.07.29

お持ち込み。フロントの木目が美しいフレームです。

フロントとテンプルの合わせがキレイです。

中古品でして、軽く水研ぎすると、表面がぬるぬるする状態でした。爪でこすると、ボソボソ剥がれ落ちます。例えデッドストックでも、物によっては起こりうることですから、怖いところです。とりあえず表面がダメになっている証拠です。というわけで、トップの画像は、ヤスリを入れて全磨きした後です。ぬるぬるの除去に成功するとあのようになります。ぼちぼち進めて、結局1ヶ月くらい掛かってしまっています。

はじめの状態です。水に浸けて爪で引っ掻くと、跡が残ります。特有の酸っぱい臭いは出てないですが、表面は確実に劣化している様子です。

棒ヤスリでザックリ削り落としました。元々のテンプルと比較です。やや細くなりますが、分からない程度だと思います。ぬるぬるが止まりましたので、内部は生きていると判断しました。

鼻の部分もぬるぬるが止まりません。いずれにしても、鼻盛りが必要でしたので削り落とした後、黒のチップで鼻盛りしております。

これからレンズの枠入れです。とりあえず使えそうで良かったです。

鼻盛りと修正
修理とメンテ

18.07.17

現行のシューロン、シュロン?のお持ち込みです。わからないので Shuron の表記にします。オシャレ感出ますし。

(盛る前)

いつも通り鼻盛りです。そもそも鼻を論ずる前に、側頭幅があっておらずです。他所で嵌めたレンズが大きくてリムを引っ張っており、それでテンプルが開きすぎている感じがしましたので、レンズもリサイズしています。また、強度数で縁厚が気になりましたので、面取りも大目に削って、再仕上げしました。なんとなく、リムに収まった感が出たと思います。

(s-8.50くらい、屈折率は分からないですが、ぼちぼち綺麗に収まりました。)

 

ここに到着する前に、何度かフィッティングを他所で施しているようですが、加熱しすぎてテンプルがヘタっています。

貼り合わせの黒の生地が薄く、削るとどうしても透明の地が出てしまいますが、ゴツゴツして掛け心地も悪いですし、これも滑らかにする為に修正です。

 

とりあえず、来月から鼻盛り値上げします。鼻盛り以外も盛り込み過ぎて、店が回らなくなりつつありますので。

後を絶たない
修理とメンテ

18.07.10

トムフォードの鼻盛り。レイバンのウェイファーラーもそうですが、フィッティング不良が頻発しながら、それでも尚売れ続けているということは、デザインが優れていることの証明です。対峙出来た時には、一層注意深く観察しなくてはと思っています。デミの方は初めてみました。

テンプルが側頭にあたり、なおかつモダンが浮いて耳に当たっていない場合は、相当ズレやすいのだと思います。バネ蝶番も正しくフィッティングが施されれば快適でしょうが、そうでない場合は、頭部に対して引っかかりが失われますから逆効果でしょうね。

ウェイファーラー
修理とメンテ

18.07.10

最新?レイバンのウェイファーラーのお持ち込み。ウェイファーラーではお決まりの、フィッティング不良です。そう言えば、移転してレイバンのお持ち込みは初めてです。

鼻盛りしましたが、個人的に衝撃的だったのが、ついにアセテートですら無くなったということです。鼻盛りの溶剤が反応しないですし、ついにインジェクションですかね??豊橋の時の、あれは2年前の依頼の物は、ちゃんとくっついたんですけどね。どのタイミングで切り替わったのか…。ちなみにレンズはガラスを維持しています。

そうなりますと、オプチル等々と同じ対応になります。プライマーを噛ませて、瞬間接着剤です。滑らかさが劣りますし、衝撃でポロリもありますから、なんとも言えない惜しさが込み上げます。でもしょうがない。

メガネ枠はローデンストック
修理とメンテ

18.06.05

リチャードの枠入れ中です。リチャードのデザインの良さは、ローデンストックというブランドや、リチャードの知名度を除いても伝わります。眉毛メガネの中でも、頭一つ飛び出てデザインが優れています。レンズのスッキリさと、眉パーツの立体感が決め手でしょうね。

逆に、おじいちゃん感を出したい場合は、リチャードでは無くても良いかもしれません。今回は、リチャードを知らなかった方にご購入していただきました。

トムフォードの鼻盛り
修理とメンテ

18.06.01

トムフォードの鼻盛り。相変わらず多いですね。アジアンフィット的な物も出ていますが、それ以前のフレームで不調を訴える方が多いです。

レンズサイズは、全般的にやや大きめ。トムフォードのメガネは、おそらく70年代くらいのデザインがメインです。黒のフレームをよく見ますが、このグラデーションの茶色は、それこそ70年代のオプチルのディオールやダンヒルのような、妖艶な雰囲気を醸し出しています。色味は結構好きな感じです。

そもそもTのマークがなければ、一瞬70年代のフレームに見えなくも無いです。

最後は、バネに注油して終わりです。

リムのうねり
修理とメンテ

18.05.13

イギリスの60年代のフレームです。右レンズ、リムのうねりが激しくて修正しております。修正後は、若干、リムのラインが細いかも。

鼻幅24ミリですから、鼻盛りもついでにです。磨き前はこんな感じです。あとはレンズを入れて、どれだけ綺麗に見えるか?というところです。

作業が続いています
修理とメンテ

18.05.08

ゴールデンウィークで受けたものの作業に昨日から取り掛かっています。鼻盛りだけで5件超えていますので、やや溢れぎみです。ありがとうございます。何だかんだ、昨日も今日も足を運んで頂いていますので、加工が余裕で間に合うというよりは、ギリギリ週末分は提供出来そうという感じです。

神経尖らせているのは、写真の案件です。母ちゃんの眼鏡を使いたいというご要望で、鼻盛りと全磨きを行なっています。ヴィンテージの世界では、デッドストックが至高のように扱われますが、全然そんなことは無いです。状態はどうあろうと、受け継ぐことには敵いません。ということで、それが現実になるかならないかが、私に掛かっています。なかなか重大なミッションです。

元の鼻盛り。パッドの高さが相当違いますが、欧米人ならどうであろうと乗りますからね。関係ないでしょうね。

とりあえず、大きな問題もなく冒頭の写真の状態まで戻せましたし、全体の光沢も戻りましたので一安心です。レンズが来ましたら、嵌め込んでサングラスにする予定です。

 

ちょっとふにゃふにゃが過ぎます
修理とメンテ

18.04.25

第二次世界大戦以前だと思います。金属の鍛えが足りなくて、ふにゃふにゃです。

お持ち込みのフレームです。普段であれば、入荷に紛れていればディスプレイで使います。お店によりますが、ブルバキでは販売しません。ただし、今回のように、ひいおじいちゃんのメガネを自分用に掛けてみたい等々のご要望であれば、出来る限りは叶うように尽力します。

型崩れが著しいです。

カシメの鼻パッドを交換しました。パッド面を大きくして、とにかく少しでも掛け心地を改善します。フレーム側もパッド側の金属ブロックも共に切削をし、取り付け箇所の大きさを整えることで何とか取り付けることが出来ました。カシメを行う際に、衝撃でロー離れしないかヒヤヒヤします。

CR -39でデモレンズを作り、一旦嵌めてみました。ガタガタです。特殊かつ簡素な作りでして、セルのリム部分を金属部品で4カ所握っているだけです。ねじ止めしておりませんから、レンズを入れて内側から圧をかけても多少フレーム全体がうねります。ヤットコで摘んで握りを強くするくらいの対処にとどまっています。

ロー離れ、リム切れに注意して型直しを行うと、トップの写真のあれになります。何だかんだ相当時間を費やしました。後は度付きのレンズが来るだけでして、ここまでが下処理です。

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