仕上がってきました。ブログ書いたような記憶もあったのですが、直近で見当たらないので、また書きます。なので、私としましては、それなりに新鮮な心持ちで書いています。
EYE VAN です。あのアイヴァンです。今のアイヴァンからは想像が出来ないのではなくて、今のアイヴァンが当時の意匠を忠実に汲んでいないということかもしれませんね。時代に添わすことは、それはそれでいいことですから。いずれにしても、凛々しくナードな雰囲気はありません。ローデンストックのカールトン、そのまんまです。そもそもカールトンは、ローデンストックのこのタイプのフレームの名称です。1メーカーの商品の名称が、フレームカテゴリーの一つを指すようになったと考えますと、相当流行ったことが伺えます。模倣したというよりは、カールトンタイプをアイヴァンのブランドで作ったという感じなんでしょう。
元々は、黒1色の2サイズ各3本ずつで、出てきました。ただ倉庫の環境と保管状況が悪く、メッキの痛み、鼻パッドの劣化と先セルの分解が進んでいました。
というわけで、先頭の写真が、再メッキして、各パーツを全て交換した状態です。せっかくなので、各サイズ1本ずつ、金と銀も作りました。まさに時計で言うところのリダンです。
普段、在庫品はそこまで手をかけることは無いです。古い、あの特有の風合いが消えてしまうのが主な理由です。基本は、再メッキせずに提供しております。
ただし今回に関しては、あまりにも初期の状態が悪いため、このような処置を施しました。また、アイヴァンのカールトンという点が面白いなと感じた点も見逃せません。ちなみに私も、はじめて知りましたが、この三色では光沢の黒が一番コストがかかります。艶ありで黒をしっかりと出すためには、下地をより一層綺麗に作ることが必要だからだそうです。勉強になりました。
ツーブリッジ、サーモント等々、70年代の雰囲気のメガネがぼちぼち注目されていますが、それならカールトンも良いです。ブリッジ部分がスッキリして掛けやすいですが、厳つい雰囲気は寧ろ強く醸し出せます。