相変わらず眼鏡の鼻盛りです。もはやルーチンワークです。何かしら盛っています。
特に上手く出来ました。ここ3年くらいの手法を反省して、自分の手順の中でダメっぽい癖を直したところ、途端に調子が良いです。
引っ越し云々で店をかなり休みましたが、眼鏡にとって良い側面もありました。
18.11.30
相変わらず眼鏡の鼻盛りです。もはやルーチンワークです。何かしら盛っています。
特に上手く出来ました。ここ3年くらいの手法を反省して、自分の手順の中でダメっぽい癖を直したところ、途端に調子が良いです。
引っ越し云々で店をかなり休みましたが、眼鏡にとって良い側面もありました。
18.11.30
ボストンの、可愛らしい小粒なメガネ。蝶番金具が外付けです。それも含めて、60年代ごろと推定されるフレームです。
写真は修理後です。外付け蝶番の場合は、以前も書きましたが、緩みやすいガタつきやすいという欠点があります。また、よくあるパターンが、蝶番にホコリが入り、開閉が硬い状態で無理やりテンプルを曲げると、金具が曲がります。今みたいにステンレスではなく真鍮で、少々柔らかいのかピンが打ってある箇所から外側にかけて曲がっている場合が見受けられます。今回もそんな感じです。
とりあえず、限りなく薄くしたクリアのセル板を突っ込み、溶剤を流し込みます。
ピンを外し、金具を新しいものに変え、一回り大きいピンで打ち直す方法もあります。これは、一回り大きいというところがポイントでして、それ故に打ち直した時に穴に亀裂が入る可能性もあります。今回はそれをパスして、思いつきを試してみました。
あとは、一晩寝かせてくっついたら、腕とフロントが合わさる部分を綺麗にヤスリがけしておしまいです。割と分からないくらいまで綺麗になっています。
18.11.19
仕上がってきました。ブログ書いたような記憶もあったのですが、直近で見当たらないので、また書きます。なので、私としましては、それなりに新鮮な心持ちで書いています。
EYE VAN です。あのアイヴァンです。今のアイヴァンからは想像が出来ないのではなくて、今のアイヴァンが当時の意匠を忠実に汲んでいないということかもしれませんね。時代に添わすことは、それはそれでいいことですから。いずれにしても、凛々しくナードな雰囲気はありません。ローデンストックのカールトン、そのまんまです。そもそもカールトンは、ローデンストックのこのタイプのフレームの名称です。1メーカーの商品の名称が、フレームカテゴリーの一つを指すようになったと考えますと、相当流行ったことが伺えます。模倣したというよりは、カールトンタイプをアイヴァンのブランドで作ったという感じなんでしょう。
元々は、黒1色の2サイズ各3本ずつで、出てきました。ただ倉庫の環境と保管状況が悪く、メッキの痛み、鼻パッドの劣化と先セルの分解が進んでいました。
というわけで、先頭の写真が、再メッキして、各パーツを全て交換した状態です。せっかくなので、各サイズ1本ずつ、金と銀も作りました。まさに時計で言うところのリダンです。
普段、在庫品はそこまで手をかけることは無いです。古い、あの特有の風合いが消えてしまうのが主な理由です。基本は、再メッキせずに提供しております。
ただし今回に関しては、あまりにも初期の状態が悪いため、このような処置を施しました。また、アイヴァンのカールトンという点が面白いなと感じた点も見逃せません。ちなみに私も、はじめて知りましたが、この三色では光沢の黒が一番コストがかかります。艶ありで黒をしっかりと出すためには、下地をより一層綺麗に作ることが必要だからだそうです。勉強になりました。
ツーブリッジ、サーモント等々、70年代の雰囲気のメガネがぼちぼち注目されていますが、それならカールトンも良いです。ブリッジ部分がスッキリして掛けやすいですが、厳つい雰囲気は寧ろ強く醸し出せます。
18.11.16
カトラーの有名なモデルが運ばれてきました。特有の鼻の作りですから、鼻盛りしないと不快でしょうね。眉間にフレームが当たりますし。
はじめはこんな感じです。
黒の鼻パッドで、元のイメージを損なわないようにしました。
写真だと分かりづらいですが、リム周りがガリガリです。レンズ枠入れ時に引っかいています。これもついでに修正です。ブリッジの逆反りも修正です。おそらく腕の開きを確保するためにブリッジから拡げたようですが、蝶番のコマから開いて、綺麗に直しています。
18.11.16
お持ち込み、トムフォード。バネ切れと、コマ切れ、全体の白化と中々のダメージ具合です。最終的にはレンズも交換して、新品同様に戻すことを目指しています。
セルのヤスリとバフ掛けは、こちらで行いました。写真撮り忘れましたが中のセルは生きており、結構綺麗に復活しました。今は工場でバネの修理です。コマが切れていますから、箱ごと全部交換の為、中々高額になってしまいました。
というわけで、以上ご報告です。月曜日〜水曜日、朝昼夕と、どの時間帯も電話繋がりませんでしたので、ブログにて。
18.11.05
セルフレームに対して鼻盛りではなくて、鼻パッドの取り付けも行えます。
はじめはこんな感じでした。セルフレームです。現行のフレームで鼻パッドをフレームと同じ生地から作っているのは、それなりに少数派だと思います。勿体ない気もしますが、1番大事にすべきことはキレイに掛けられるようにすることですから、取っちゃいます。
蝶番にワッシャーが噛ましてありました。磨耗していたので、ついでに交換です。テンプルのガタつきの原因です。
完了するとこんな感じ。チタンの鼻パッドの供給がない時は、足の取り付けを嫌がられたりしましたが、チタンパッドが手に入るようになってからは、割と仕上がりに対して迎合ムードです。何だかんだ、その辺は今の流行りに寄せています。美観だけではなくて、使用上パッドの色が変わらなく、清潔感が保てるところも良いです。
18.10.29
エルメネジルドゼニアのメガネのお持ち込みです。現行の品です。ブルバキへのお持ち込みは初めてですね。
鼻盛りが出来るかどうかは、色々な判断方法があったりします。一つは鼻パッドの初期の付き方で分かります。先頭の写真は初期の鼻パッドですが、実はこの時点で、おそらく鼻盛り可能と即座に判断しています。流石にお客さんのメガネなので、他にも裏をとってから作業には移ります。
とりあえず、乗せて乾かし中です。土台が狭いので、これからはみ出した部分の削り落としを行います。新品のフレームは、溶剤の反応に優れています。いつもよりもピタッと乗るので調子良いです。
18.10.29
ご要望により、リベットは逃して磨きました。リベット付近にピンストライプみたいなキズがありまして、それを磨き取るついでに全部バフ掛けしております。
AOは少々厄介でして、レッドドットと呼ばれる機構があります。
ネジ頭が赤く染められています。このネジが特殊ではなくて、蝶番が特殊です。蝶番にシリコンチューブみたいなものがピッタリと差し込んであり、それにネジが通してあります。それの摩擦や噛み合わせのおかげで緩まない、ネジが抜けにくいというシステムです。ただし、シリコンチューブがピッタリ嵌りすぎて蝶番から抜けないため、フロントとテンプルがバラせません。いざ、磨こうと思うと、フロントとテンプルが別れない場合は、不用意に他方が伸びているため、バフの機械に巻き込みそうになります。割と厄介だったりします。
とりあえず、無事に終わりました。レンズサイズが異常に大きいので、0.4ミリくらい小さくしました。経年変化による、フレームの縮みでしょうね。パツパツでキツかったので、レンズの取り外しにも苦労しました。
18.10.17
バダの持ち込み。フラットレンズを後から入れてあったみたいですが、レンズが大きくてリムを捲ってしまっていました。レンズとフレームカーブのズレもあると思います。
テンプルを見る限り、そこそこ生地が縮んでいますので、リムが切れる前に修正出来て良かったです。最終的なたるみは、ヤスリで修正して、バフで磨きです。とりあえず、直す前の写真は撮り忘れました。
あぶ刑事モデルらしいです。掛けているのはバダらしいってのは小耳にはさんでいますが、これなんですね。バッキバキでカッコイイです。
私よりも大分若い方でした。街で会わないだけで、みんな隠れて生きていますね。
18.10.03
同一フレームの同じサイズで2本、NHSが入ってきていましたので在庫化しました。
磨きと型直しをした後と、しないそのままとを比較するとこんな感じです。流石に今回は歪みが多いので、でもレンズを削って枠入れし、レンズごと温めて型直ししております。
上に重たい何かが乗っていたのでしょうね。他のダース箱とか。割とグニャっと感強めですが直ります。
カシメの座彫無しは、やはりガタつきやすいですね。生地は縮みますから、空隙が生じやすいです。ピンのうち直しもしてあります。