アマゾンのサジェスト機能は、欲しがる私に、気づいていない角度から更に欲しがらせるので困ります。
わりと川上未映子さんの本は読んでいたつもりでしたが、対談集が出てたみたいで。アマゾンにサジェストしてもらいました。川上未映子さんに限らず小説家さんは、対談が上手なイメージです。NHKの番組《達人達》も、一方が小説家さんの回は、大体深掘りがスイスイで面白い回が多い気がします。
この本も面白いです。編集も素晴らしいのか、一個ずつは短いですけど、物足りなさ無く、直ぐに対話が沸騰している感じがします。読み始めて4秒で深い部分に届く感じです。
個人的なハイライトは穂村弘さんの語りの部分、119ページかと。
『…僕たちが食事をするように、あるいは楽しみで何かのメディアに触れるように、表現されているものを見たときに感じる共感的な意味での感動の精度はとても低くて、自分に関係あることがそこで行われていれば人は感動するよ。だけど、その精度や価値を疑うこともやっぱり必要で。みんなが追い詰められて打ちひしがれている今みたいな世界だったら、「君はそのままでいいんだよ。頑張っているよ」と言われただけで、人は感動するわけだよね。それは嘘じゃないけど、でも表現の価値はそれだけじゃない。共感による感動とは逆のものの価値をもっとアナウンスするべき。でも今はそういうものにはみんな非常に冷淡でしょう。わからないことが書かれていれば、それは勉強しろという意味ではなくて、その垂直性には切実な価値があるんだというアナウンスがされないと。」(六つの星星 川上未映子対話集 川上未映子著 文藝春秋 2010年 引用は‘世界はコトバで満ちている 穂村弘’ページ119・120より)
私がこの箇所に感動したということは、これを借りれば精度が低いと言いますか、ブルバキの在り方に直結する話なのでそりゃ共感して当然でしょうね、ということなんでしょうけどね。ブルバキを始めた理由にもかかわることでして、上手く言葉に出来なかったところが、こうも簡単に1ページいかないくらいでスパッと表現されていると凄いなと。そして、そのアナウンスが難しくて3年間ずっと悶えておるわけです。