もう少し詳しく
目のことレンズのこと

19.05.08

度数が強ければ、何となく眼が悪そうみたいな認識はあると思います。眼の悪さを視力の数値以外に求める、つまり視覚の良さ(把握の手段としての立体感等々)に求めますと、度数が低い場合でも眼が悪い場合があります。

今回のケースでは、オートレフで片目+0.75くらいの若干の遠視、片目は-0.25くらいの近視です。乱視はそれぞれ垂直方向に近い向きで若干です。数値的な不同視の定義には、どちらでも当てはまりません。まさに今回がそうでしたが、下手すればお医者さんにも眼鏡屋さんにも眼鏡要らないねと言われて、変に売り込まれないあの眼鏡屋さんはいい人だなあと、思っちゃうパターンです。

ちなみに今回は、あれこれその判断に至る経緯をすっ飛ばして書きますと、利き目にだけプリズムの処方です。眼鏡のセオリーでは左右に半分ずつ同量でしょうし、未だに脊髄反射的にプリズムは良くないという方々もいらっしゃるので何とも書きにくいですけど、それで仮枠時にバタフライの点滅が確認出来ました。もちろん、それの根拠もありますけど、書くと長いですし何となく見当つくと思うんで。そして、昨日は立体視が復活しそうな気配まで到達しております。

初めは視野中枢の存在する後頭部が痛くなるでしょうし、眼の周りの筋肉が張る感じや、人によっては眼の奥が引っ張られる感覚があるようです。使えていなかった部分、停止していた機能が戻る時に、まさに整体のように痛みがある場合もあるようです。矯正ですからね。そんなことをぼちぼちしております。

全部本に書いてあります
目のことレンズのこと

19.05.07


ステレオバタフライが見えなかったお客さんの経過観測をしました。両眼視が回復しかかっています。バタフライテストが、ついに見えたようです。本を動かすと点滅するようですが、回復までもう少しでしょう。若いと回復も早いですね。私よりも未来があるわけですから、ただただ嬉しいです。

検眼に関しては、特に秘術は含まれておりません。全部検眼やら眼やらの関係の本に、原理としては書いてあります。あとは時代による解釈の変換と、お客さんの生活とその強度、眼鏡への期待と頻度、、、その他諸々を加味するだけです。測定に関して、特に伝説のほにゃららみたいなレア物は用いず、普通の器具で時間をかけて診ているだけです。そういう質問がありましたので、念のため。

数学の用語だと本当は簡単に表現出来まして、定義と定理は本に書いてあるので系を用いて、はたまた系を模索しながら処方している、と言ったところです。

あとは多分、矯正という言葉が何を指しているのか、ここが異なるのでは無いかなと。例えば近視になった、それは何を意味しているのでしょうか。近視になった眼をもう一回視力1.0にする、これは矯正なのでしょうか。そうなってしまったものを戻すことは、矯正と呼べるのか?そもそもなぜ身体は眼を近視にしたのか?この辺の捉えかた、つまりは意図の違いを常々感じています。同業で戦が起こりそうなときは、とりあえず黙るしか無いですね。

お取引先等々、明日はちゃんとお返事します
雑記

19.05.07

ゴールデンウィーク、楽しかったですか?ブルバキはいつも通り暇でしたが、喋りすぎました。ぼちぼち加工が溜まり、色々重なって返事が出来ていない関係者様、とにかくすみません。特に今日、油断し過ぎました。明日は真に暇なはずなので、ちゃんとお返事いたします。

それと関連しますが連休中に嬉しかったのは、メガネの使用感の報告を頂いたり、特に何もなくともゴールデンウィークの1日はブルバキで対話するみたいな感じで日をくださったことです。ありがとうございました。結局、自分が一番喋って気持ち良くなってごめんなさい。

眼鏡とか眼鏡屋のライバルは、一泊の温泉旅行とか無条件に楽しいこと全て、ですからね。重きを置いて下さっていることに、結構感動しています。

あすは、ほとんど休業です
営業案内

19.05.04

明日の日曜日は、予告通り検眼が2件ありまして早くて17時ごろ開けます。そこで全力出し切って、開かない場合もあります。開かない場合は、インスタで告知します。

昨日よその店でお客さんにたまたま会って、インスタのあれカッコ良かったと褒めてもらったメガネ
ヴィンテージのメガネ

19.05.03

そういえば、これ仕入れしてたということで、5月の骨董市はお預けにしました。明日まで吹上でやっています。

向かって右が今回のです。数多のインスタ投稿の乱れ打ちの中から、これをピンポイントで褒めて頂けるとは。お客さんが面白いです。左は、5年くらい前に手に入れた同じ系統の物ですが、その当時から酸っぱい臭いと、時間が経つと表面に結露のような水気がでる症状があり、5年間で自己崩壊する直前までになりました。

結局、何が進行させるのか未だに判明していないです。スニーカーしかり、ナイロンのカバンのネチャネチャ現象しかり、ここにヴィンテージの限界を感じます。

ほかのコレクションと一緒にショーケースに入れていましたが、他の物の劣化が進行することは無かったです。フューチュラだけ何故か?と考えますと、一つはレンズがオリジナルのままでした。外したら黄色が外れそうですし、枠入れも同様に難しそうです。

一方、クワガタみたいなオリバーゴールドスミス等々は、レンズが入っておらず、こちらで緩々なレンズをコバ磨きして嵌め込んでいます。ひょっとして、内側からの圧迫が関係するのか?どうなんでしょうね。確証は取れません。度付きで常用となれば、レンズが枠内で動かない、簡単に外れないようにしないといけませんから、いずれにしても使用し始めたらいつかは終わることは避けられないでしょう。

今回分に関しては、酸っぱい臭いがプンプン且つ変色と陥没も確認できます。

目頭部分が欠ける危険性が大でしたが、思い切ってレンズを外してみました。やはりアクリル系のレンズが、目一杯キツく入れてありました。それか、生地が小さくなってしまったのか、はたまたその両方でしょう。手元にあった、CR39のグレーを入れています。やはりレンズがあると無いとでは、迫力が違いますね。

次はいつまで形を保ってくれるのか不安ですが、綺麗なうちに、とりあえず多くの方に見てもらいたいですね。

迫力
ヴィンテージのメガネ

19.05.01

オプアートが流行った時代を象徴するフレームです。60年代のフランス製。

図鑑等々では見たことありましたが、現物は初めて。メガネにすると、どうなんでしょうね。服とかはカワイイけど、メガネはアレですね、カワイイとかの前に迫力が凄すぎて、ぽかんとしてしまいます。とりあえず、時代を象徴するフレームなので、手に入って嬉しいです。

入荷処理中
ヴィンテージのメガネ

19.05.01

理想的な鈍臭さのメガネが入りました。ピエール・カルダンです。同じくらいの年代だと、エマニュエル・カーンもこんな感じのシェイプでした。カルダンに関しては、リベットが小さく飾り装飾も無いので、取り入れやすいと思います。ややテンプルのラインをいじってるくらいですね。

長袖のポロシャツにビットローファー、きわっきわのフニャフニャスタイルの仕上げに良さそうです。今で言うグッチ感強めです。

引き続き自慢が続きます
雑記

19.05.01

銀無垢をブルバキで作ってからは使っておりませんが、これも持っていました。ガラスのフラットを入れて、ガシガシ使っていました。

たしか、増永さんの100周年モデルです。見所は融点の違いからくっ付かないだろうと散々言われていたチタンとK18を繋ぎ合わせることに成功し、コンビネーションにしたところでしょうか。テンプルエンドをK18にすることで、重心が後ろにいき、掛けやすさも実現しております。智の部分はβチタンのはずです。バネ性もあって、これと先ほどの職人の金無垢の使用感の違いから、自分の理想とする無垢の眼鏡の像が立ち込めて、3年前にようやく銀無垢の一山のメガネたちが出来たという話の流れです。

本当は、滑り止めのシリコンパーツが付属しますが、見た目が良く無いので外しております。外すと何が起こるか?テンプル部分が中抜きの為、摩擦が生じにくく、いくらK18によって重心を後ろにやっても下がりやすくなります。特に夏場がひどかったです。テンプルの曲げ点が不鮮明なので、それが理由で引っかからないということも考えられますが、銀無垢においてバチ先のテンプルエンドにこだわったのは、これの使用感から着想しております。私も、業界に遊ばせてもらった人間ですから、そこから得られた体験を、次に射影したい欲求があって今の店と物があります。

ただ、久々にこのフレームを見ましたが、やっぱり繊細で美しいです。特にこれはトップの美しさではなかろうかと、個人的には思っています。

細いしなやかなテンプルエンドは、物としての風格をグッと上げます。見た目と機能性、その辺の諦めのつかなさと、SPMにおいてはバチ先が出来ないという制約条件から、SPMはいっそ思い切って細いテンプルを楽しんでねと、アナウンスしております。ガラスは度数次第でしょうね。

そうそう、ついに店名入りました。

はじまりはコレでした
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

19.05.01

載せるのせると言って多分載せていないので、久々に引っ張り出しました。今日からアレですから。

年代は不明ですが、30年以上前なのは確定です。私の前にバトンが渡されているのが、それくらい前なので。

金無垢K14、手造りの日本のメガネです。彫金は全て手彫りです。鼻パッドは擬似鼈甲の卵甲で作り直し、先セルは白鼈甲で挿し直して2年ほど使ってました。ちなみにこの先セルだけで、ブルバキの銀無垢2本くらい買える値段のはずです。耳だけでサラリーマンの夏のボーナス飛んだ記憶があります。鼈甲は白が強烈です。何もかも。

ろう付け部分のみあめ色に変化しています
鼈甲物には珍しく、芯入りです。終端にも手彫りが施されています。使用に伴う層状の経年劣化が見受けられます。
稲穂っぽい、有機的かつダイナミックな切削が見所です

そもそも彫金の辞書的な意味に“手で彫る”ということが書かれているはずなので、手彫りの彫金というのは頭痛が痛いや、まえだまえだみたいな重複になってしまっていますが、何でもかんでも彫金と言ってしまう世なので念のため手彫りの彫金と述べています。手造りに関しても同じくです。ネジを回す、磨く、そりゃどこかの工程に人間の手が入りますから、もちろんメガネは強いて言えば“HAND MADE IN JAPAN”なんでしょうけど。

これは、眼鏡業界に入って一年過ぎた時に頂きました。色々な方の順番を抜かして頂いた訳で、さらに言えばその人の息子さんを差し置いて頂いた訳で、物を介した継承という感動が、眼鏡を続けている原体験でしょう。いま振り返れば、全部ここから始まったと思います。

一応、ブルバキはヴィンテージ眼鏡からスタートしております。そこでは、楽しさやこんな物が商品として存在していたのかと、デザインと時代に対しての関心や興奮が得られると考えております。そして、そういったレガシーで散々遊ばせてもらった後に、もう一度普遍に戻るというのも悪く無いよねということで、現行品の無垢も細々と続けております。劣化しなければ、次に渡される可能性は高いですし、それはつまり皆さんが次のヴィンテージの生産者になれることを意味しております。そこに得体の知れない、自分がコントロール出来ない希望があります。

とか言いつつ、いきなり無垢物でも、もちろん良いんですけどね。私は25歳からずっと無垢かカザールか面白サングラスで生きてますから。それに、実際に20代前半のお客さんで、ほぼ初メガネくらいで買われる方も目立ちます。情報とイメージだらけで自分で何かを選択し決定しているのか何なのか分からなくなりそうな時代ですが、自分の眼と感動から選び取り、ブルバキへ共感を寄せてくれる方々がいらっしゃることはいつも救いです。ですから多分、令和もいい感じだと思っています。

早速、あのブリッジのメガネが販売になりました。ちなみに、初回生産で一桁です。工業製品で一桁です。ただただ請ていただいたメーカーさんに、足を向けて寝られない日が続いております。型代も考えますと、赤字は覚悟していませんが、今年度のキャッシュアウトはほぼ確定ですから、もはや諦念です。すでに来年も再来年もずっと頑張ろうという所存です。

手造りの上行く贅沢を、せっかく21世紀なんで、してみたかったんです。そこまで贅沢したら、よっぽど物が遺されると思いますから。

明日は休みます
営業案内

19.04.28

そういえばです。明日は休みです。親戚でバーベキューでした。

夏のバーベキュー、冬の鍋、会社とか親戚とか様々な関係において催されると思いますが、いつもポジションで迷うタイプです。特に、上記の二つはレベルが高いので。それに店以外ではあんまり喋んないですからね。

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