タカアシガニ
ヴィンテージのメガネ

18.08.31

今回のヴィンテージ入荷分から。タカアシガニみたいなフレームです。

セルロイドの細いフレームで、ここまで芸術的なフレームは見たことがありません。おそらく、当時も売れなかったでしょうし、他の意図があって作られたのかもしれません。

外付け蝶番、共色の鼻パッドです。

もちろん、シューティングしてあります。極細テンプルです。技術力のアピールのために作られたのでしょうか?今となっては分かりません。

入荷
ヴィンテージのメガネ

18.08.31

前回、前々回分のレストアがほとんど終わっていませんが、また入ってきました。順番抜かして、今回入ってきた黒のテレビジョンフレームをレストア。

黒は初めて見ましたが、妖艶で良いです。レイバンカラーのG15で作って、ウェイファーラーと比較すると面白いです。同じセルで同じレンズカラーのサングラスだとしても、与える印象がまるで違います。こちらは、スーツ寄りの印象です。大分落ち着いた雰囲気のサングラスに仕上がります。

テレビジョンフレームの場合は、リムの厚みから、レンズに色を入れないと野暮ったさが丸出しになってしまいます。それも良さですけどね。レンズカラーの有る無しで、ここまで印象が変わるフレームも珍しいです。

開店しました
雑記

18.08.31

オープンします。お待たせいたしました。

骨董市では、ちゃんと仕事をしてしまいました。取り敢えず、コレクション用のメガネを購入です。

日本軍らしいです。折りたたみが出来てコンパクトですが、視界が致命的に悪いです。図鑑でも紹介されているパターンのゴーグルです。

包み紙が良い感じでした。

読書
雑記

18.08.30

貸していただいた本。

今年は銀無垢の生産が無さそうですが、いざ出来るとなった時にあれこれ作りたい欲求がありました。ありましたが、こういう本に出会いますと、むしろ「そんな動機で作っていいのか」みたいな考えがムクムクと湧き出てきて、作る前から悩んでいます。

どのように考察しても、いまの一山のフレームにたどり着いてしまいます。あれこれヴィンテージフレームを眺めて、これを銀無垢で再現したい、保存したいと思ってはいます。その思いの妥当性がさして見つからない事を、この本に見抜かれている感じです。

 

明日は15時から
営業案内

18.08.30

明日は15時から開けます。明日から吹上で骨董市です。覗いてから店を開けます。よろしくお願い致します。

全メッキ
修理とメンテ

18.08.29

ボシュロムレイバン、ラージメタルの全メッキです。親父のレイバンを使いたいというご依頼でした。

はじめはこんな感じでした。レンズの調光機能が止まっています。いい具合に茶色の濃すぎず薄すぎずで固定されているので、これはこれで良い感じです。ちなみに調光レンズは、寿命があります。

メッキ工場に出す前です。テンプルの緑青とデコボコが気になるので、実際にはこちらで削りと磨きを施し、ある程度ツルツルの状態で送っています。

再メッキ後。鼻パッド、先セル共に非純正ですが交換しております。金色は、やや黄色味が弱いかもです。お陰で威圧感が少なく掛けやすそうです。流石に全く一緒に戻すことは難しいでしょうね。

レンズのサイズ調整と面取り、コバ磨きして終わりです。

特殊な事例
修理とメンテ

18.08.28

鼻盛り。O.P.です。

まつ毛が当たるとのことでしたので、高さの出るもので盛ってみました。上の麿みたいな金属は、元々の鼻パッドの足です。

切り取りました。外すと穴がぽっかり空いてしまいますから、根元は残しました。

このメタル足は、鼻パッドの高さ変更の幅がそこまで無いタイプです。取り付けてある抱きかかえのパッドは、見た目はクラシックで良いです。ただし、シリコンに変えるなどパッドの素材や圧を分散させるためにパッド面を変える手立てがあまり無いです。箱蝶なら沢山手数はあります。

今回はs-6.00くらいの強度数でレンズが重めなので、がっしりした土台を作るために、セル片でしっかりと鼻盛りをしました。裏からの見た目は犠牲にしましたが、逆に正面からの見た目はスッキリセル枠風になりますから、綺麗だと思います。

 

もともとのご相談はフィッティングがどうしても上手くいかないというご相談でした。今回、特に気を張っているのは、「フィッティングが合わなくて、頭が痛い、肩がこる」という問い合わせがあったからです。

度数を調べますと、

R:s-5.50 c-1.00 ax180

L:s-6.75 c-1.50 ax180

です。球面値が-1.25の違いなので、不同視では無いと安心していたらダメなタイプです。上下に関しては-1.75の開きがあります。また、光学中心に印点を打ち、顔に掛けてもらったところ、光学中心は下眼瞼やや上に掛かるところにありました。そうしますと、それは瞳孔の中心からおよそ6ミリ下に光学中心があることになります。この時、両目の高さが同じだと仮定して(本来はここを考慮して、レンズの高さを変えてある事が望ましいです)、遠方視で発生する上下プリズム量をざっくり考えてみますと、およそ1.1△です。常用視線で0.5△です。人間が違和感を覚えない上下プリズム量は0.5△くらいまでと言われています。計算上も、メガネが原因で頭痛がするということが値として示されました。

買ったばっかりで使えないのでは残念ですから、取り敢えずやれるだけやってみた感じです。一般的に、そもそも多くのお客さんにとって眼鏡屋に行く事が楽しいイベントでは無い以上、頭が痛くなる等々の訴えは、基本は真実です。修正は頼みにくいし、出来たら行きたく無いですし、行ってもササっと終わらせたい場合が殆どでしょうから、わざわざ事を大きくするという事は考えにくいです。ですから、まずは主訴からスタートして、それを分析し、分析に対して具体的にアプローチするということが必要になってきます。

最近は、ヴィンテージのメガネよりも現代のメガネに触れています。悩みです。

ようやく平静を取り戻しました
雑記

18.08.27

6月末くらいから休んでばっかりでしたが、来月は平常運転出来そうです。ご迷惑をお掛けしました。

 

今月号が面白そうなので買ってみました。久々のニュートンです。ちょっと前は、コンビニでも見かけましたが現在はどうでしょうね。今回は本屋で買いました。

相変わらず面白いです。特集の「死とは何か」も良いですが、個人的なお目当は「空間は幻かもしれない 〜注目浴びる「ホログラフィー原理」とは?」でした。70ページより抜粋しますと、

「異なる次元をもつ二つの世界でおきた別々の現象が、“同じ”(等価)だとみなせる、という原理です…」

が、ホログラフィー原理の要約です。特に、ホログラムの性質との類似性から命名されており、「次元の低いものから、次元の高いものを再現する」ことが念頭に置かれています。

次元が高い低い、低いと良くなさそうなイメージですが、実際は“決め事の数”くらいなイメージですから、多くても少なくてもそれぞれに良さそうな気がします。決めごとが多い中で成り立っていれば、他者に影響されにくく、自分を律することが出来そうです。決めごとが少なくて成り立っていれば、自由度が高く可塑性があって良さそうです。

他人から見たらどうかは置いておきまして、私の感覚としては、派手なものが好きという感覚も、シンプルな物が好きという感覚もほとんど無いです。あんなメガネ掛けていてよく言うわ、といった感じでしょうが、シンプルだから良い派手だから悪いで判断していないのは確かです。

そんなことを頭の中で転がしていた時に、ホログラフィー原理に出会ったわけです。シンプルと派手は等価かもしれず、だからこそ同じような感情を惹き起こさせるのかもしれません。諸処の条件を無視して無理にでもそう考えてみますと、ある程度の明瞭さは得られます。

先日もお客さんと、シンプルだから無属性で何にでも合うのでは無くて、シンプルだからこそ何にも合わない物があるということを話していました。通常、この手の話は、派手な物に対してなされる事が多いですが、確かにシンプルなものにも当てはまる気がしています。シンプルなのに無難では無いという事象も、きっと何処かにあるのでしょう。

明日8/26は休みです
営業案内

18.08.25

明日8/26の日曜日は休みます。店にも居ませんので、受け取りも出来ません。ご容赦ください。

ペルソール
メガネのはなし

18.08.25

レンズは、一応#3です。やや緑強めで黄色味が少ない気もします。

個人用に作りました。”meflecto”の刻印が彫りのタイプです。やや古め。

ペルソールは、扱いのある中でもカッコいいメガネとして認知が高いです。お笑いの要素よりも、イケメン要素が高いので、販売の私が使って良いものかどうか、一年くらい逡巡しました。

決め手は、メガネから完全に劣化の合図が出始めたことです。元々入荷させた際に、疑わしい臭いが微かに出ておりました。ということで、一年ほど傍に避けながら管理しておりましたが、ついにダメでした。NOSで届いていましたが、おそらく中古だったんでしょうね。残念です。

せっかくなので、人生初ペルソールです。自分で使ってみます。臭ってから、一体メガネはどれくらい使えるんだというのも、自分で試したことがないですからね。

矢じりのメッキが剥がれていたので、バフで全部引き剥がしました。真鍮の金が出ています。

自分のメガネを、ちゃんと鼻盛りするのは初めてです。自分の為だけの物に時間を掛けるのが、何となく嫌で鼻盛りの要らないフレームばかり選んでいました。鼻盛りも初めて体験しております。

ということで、メガネは確かにカッコいいですが、至近距離で臭うという、カッコ良い・悪い以前の問題を抱えたメガネをかけてみます。

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