s-5.00くらい
目のことレンズのこと

18.05.25

s-5.00くらいで、PD≒FPDであり、なおかつレンズサイズ44ミリのときの、丸生地と削った後の比較です。屈折率はガラスの1.52です。この条件であれば、まあまあ強い度数でも十分に薄いです。比重も他のガラスと比べると低く、アッベ数も高いので、低屈折率のレンズでよろしいかと思います。

仕上がりはこんな感じです。

イギリスのヴィンテージフレームに搭載しました。深い緑が綺麗です。

ダブルグラデーション
ヴィンテージのメガネ

18.05.25

レンズカラーを、見本染色で特注しました。アリアーテトレスのダブルグラデーション(50/20)でも良さそうですが、万全を期して見本染色にしました。通常のグラデーションレンズと異なり、下半分に色味が残っています。通常のグラデーションは、下半分が透明です。

左の見本とほぼ同じです。毎度驚きます。

 

ダンヒルのオプチルです。ディオール、プレイボーイ等々とライセンス元が同じことから、70年から80年代にかけて、ブランドは違えど似たようなフレームがたくさんあります。メガネにするのであれば、金手のオプチルの方が、こちらとしては助かります。素材に形状記憶性があり、温めるとふにゃふにゃになって、そのまま置くと元の形に戻っています。腕までオールオプチルですと、頭部形状に合わせる時に、微妙な調節がしにくいです。

レンズサイズ+0.55㎜位でした。つっぱらず、ガタつかず、なかなか良いサイズを狙えたと思います。

調子に乗りました
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

18.05.23

仕入れまで漕ぎ着けるのに、1年半かかりました。ついに、スターリングシルバーの、つまり銀無垢のツーポイントを入荷させてしまいました。多分、過去にも紹介したか、インスタで写真だけ上げたかもしれません。本当に、在庫にしてしまいました。オリジナルや別注ではなくて、メーカーさんの自社商品です。

テンプルのプレスも美しいです。ただ何よりもパッド足が至高です。14金のホワイトゴールドを使用しております。ブリッジと比較しますと、色味が異なるのが分かります。

そして、ここからが調子に乗ってしまって、じわじわと後悔しているポイントですが、鼻パッドも、無垢の14金ホワイトに変更してしまいました。銀無垢もありましたが、14金ホワイトなら色が変わりにくく、顔まわりが清潔に見えて良いかなと思いまして。素材合わせをしてみました。

元もとのプラスチックでは、やっぱり物足りないですね。ということで交換です。どこが眼鏡の美しさの限界なのか、それがただただ知りたいだけでして、カッコいいかどうかは分かりません。やれるところまでやり切りました。

このパッド、値段を知らずに注文しましたが、販売で6万円程でした…。流石にちょっとお腹が痛くなってきました。鼻パッドだけで、ちょっと良いメガネが度付きで買えます。

レンズの形が、尖りまくっています。レンズ形状は変更出来ますし、展示する前に変えようかなとも思いましたが、今さら、この厳つい感じも良いなと思い始めましたので、一旦そのまま飾ります。

美しさが含む普遍性が凄すぎてたじろぎました。それが四六時中身につけられると考えますと、堪りません。

ぜひ、見に来て下さい。

明日は休みです
営業案内

18.05.19

予告通り、20日の日曜日は休みます。

来週の土日は休まず営業します。

新聞記事から
雑記

18.05.18

店に置いておきます。形なきものを吟味するという副題です。

匂い、嗅覚を話の手掛かりに、形なきものを形なきままに精確に捉えて吟味することについて書いてあります。

何か、絶対的な良さが色々な分野でそれぞれにあればいいのですが、どうやらそういう訳でも無さそうです。例えば数学であれば、無矛盾なルールがあったとして、そのルールは自分の無矛盾さを、そのルール内では証明出来なかったりします。完全に潔白な人間でも、他者から見たらグレーという感じでしょうか。ちょっと違いますけど、大体そんな感じです。

メガネで言えば、検眼とその値がまずは該当します。なにか一つ正しい値があって、それにどれだけ近づけるか?そういう構造は、未だに存在しておりますが、それでは不十分です。測定値に加えて、お客さんの生活があって、メガネとの関わり合い方があって、主訴があって、その上でレンズとして物理的に無理なく左右に度数が組み込めるかがあって、レンズカーブとフレームカーブの問題があって、さらにそれが慣れられるかどうかがあって、、、ようやく‘良い度数’みたいなものが立ち籠めてきます。絶対的では無いです。

ただ、絶対的な、安定した基盤みたいなものが無いという状況から、何かを探求するというのは不安なことです。何となく分かっても、実際にそのように振る舞うのは大変難しいです。

自分の話で申し訳ないですし、それは結局、普段の店と同じことですけど、その不安をかき消すために、ほぼ毎日同じ時間に起きています。同じ時間に準備をして、同じ時間にほぼ同じ昼飯を食べ、店を開け、閉め、家に帰り、同じ時間に寝ます。生活を機械的に、絶対的にしようと無意識にしていますし、それの方が安心します。安心していると言いますか、その機械化は無意識ですから、そこから逸れるとはじめて不安を覚えるという方が精確です。

ですから、ざっくりと形なきままに捉えることは理想ですし、それに近いことは多々ブログにも書いてきましたが、その実現は中々難しいなと、未だに唸っています。

明日は営業、明後日は休業
営業案内

18.05.18

明日の土曜日は通常営業です。検眼の予告が一件と、枠入れの相談が一件入っていますので、重なればお待ちいただく場合もあります。椅子と本が増えましたので、パラパラめくりながら気長にお待ちいただければと思います。

日曜日は、また休みます。個人的な2018年の大仕事の到来です。

6月は、今のところ臨時休業なく開けそうです。

テレビ
ヴィンテージのメガネ

18.05.17

久々に苦労しました。60年後半のテレビジョンカットのフレームです。

ガラスのノンコート、平面のG-15を積んでいます。あす、もう少し手直しして完成です。

フレームの溝が妙に深く、レンズを小さくすればガタつきますし、0.1でも大きければ入らない状況でしたので、苦労しました。度付きで、もう少しレンズに厚みがあれば、、、という感じです。加工する立場からも、嫌がられる要素があるので、昨今は見なくなった形なのかもしれません。製作も大変であることは間違いないです。だからこそ、テレビ型は魅力的です。

 

鼻盛りは、いつもとは逆で取り外しをしました。

かけた時のゴツゴツ感は消えたはずです。

掛け位置が下がって正しい位置に、またレンズを入れて眼が見えなくなり、ちゃんとカッコいい感じが醸し出されました。

近くの映画館
雑記

18.05.15

日曜日は休ませて頂きました。ありがとうございました。

店から歩いて5分くらいの映画館に行きました。名演小劇場です。ブルバキのついでか、映画のついでか、どちらかで店に寄っていただけると有難いです。ぼちぼち新栄も、食う所、喫茶店、映画等々の時間を潰すところがぽつぽつとあります。

『ラジオ・コバニ』という映画を観ました。70分くらいの短い映画ですが、あの内容で120分だと重すぎるので、ちょうど良いです。

人間の力強さに、ただただ感心しました。何でもかんでも自分に重ね合わせて感傷に浸るのもどうかと思っていますが、でもやはり、東京で全部が無くなったことを思い出しました。どうやって今の店が出来るまでに至ったのか、詳細は忘れてきましたが、それも再生の一環なんだろうと思います。

次に観るのは『29歳問題』でしょうね。久々に映画熱が高まってきています。

椅子の修理
雑記

18.05.15

薄々感じていましたが、ゴールデンウィークに完全に露呈しました。いよいよ、店内で待つ時の椅子が足りていないです。

ということで、重い腰を上げて買ってみました。背中のアールが心地よいです。一昨日から置いています。これの年代は分かりかねますが、デザインが産まれたのは60年ぴったりだそうです。脚から脚へとしなやかに延びる、曲木の曲線に惚れました。スペースエイジ感があります。

肘かけが破損しておりますので、直しました。元々はビニール素材で釘留めをしておりましたが、ここはこだわって皮籐で巻いてみることにしました。ここ最近、鼻盛りが続いているので気晴らしです。

はじめは、解けたのを糸で留めてありました。何とかしようとした形跡がありました。長く大事に使っていたことが伺えます。

反対は巻きが生きています。年代的に、プラチックとか樹脂の地位がそんなに低くなかったのでしょう。拘っていないとかではなく、肘かけ部分だけ樹脂が使用されています。塩ビみたいなテープで、終端は釘留めしてあります。

 

そもそもこれが皮籐という名称であると知るところからスタートでした。

水に浸けます。張りがあって、曲げてもピンと真っ直ぐになる皮籐も、水が染み渡ると癖付けが出来るくらいにしなやかさを得ます。それで巻くだけです。

終端の処理は、巻き込ませて引っ張ります。木工用ボンドを噛ませて、緩み留めもしておきます。目一杯引っ張っても、全然ちぎれる様子が無いです。あとは、乾燥すれば締め付けが一層強くなり、一層しっかりとするみたいです。明日が楽しみです。

メガネもそうですが、修理は面白いです。長く大事に使っていると、物の特性みたいなものが滲み出てくる気がします。それを観察して、実際に触れることが今は何よりも楽しいです。やれる範囲の様相であれば、ジャンル問わずに節操なく修理に挑戦していたりします。

リムのうねり
修理とメンテ

18.05.13

イギリスの60年代のフレームです。右レンズ、リムのうねりが激しくて修正しております。修正後は、若干、リムのラインが細いかも。

鼻幅24ミリですから、鼻盛りもついでにです。磨き前はこんな感じです。あとはレンズを入れて、どれだけ綺麗に見えるか?というところです。

_170831bk

pageTopLink