レスカの鼻盛り
修理とメンテ

18.02.25

さすがに、作業して帰ります。

お持ち込みで、またまたレスカのヴィンテージです。日本人にとって不完全なフレームですから、良い装用感のためには改造も致し方無いです。不完全だからこそ、日本の設計からは生まれない格好良さがあるわけです。そして、やっぱりそれを綺麗に掛けたいわけですから、それは極力叶えます。

リム内側の計測で、鼻幅28ミリです。

削り取り、内側に傾斜をつけて土台作りです。

真っ直ぐに鼻盛りのチップを接着すると、おそらく幅を寄せ切らないので頑張ってみました。

取り付け後。磨いていません。

これで大体18ミリです。掛けた姿がやや上目になるようにしました。それでも、上4下6か、ちょうどレンズの真ん中に瞳がくる感じでしょう。キーホールブリッジが眉間に掛かるくらいの方が、外人みたいでカッコいいなと思いまして、しっかり盛りました。

明日から開けます
雑記

18.02.25

本日は、店を閉めていました。来店で予定を立てて下さった方、来ちゃった方、すみませんでした。仕事せずに数学の講演会に行ってました。

おかげさまで、レンズ度数の決定において確信を得ました。引き続き頑張ります。

各人の世界の見え方を、ランドルト環(最小分離閾)のスコア1.0以上で健全と判定する在り方に、疑問を感じております。その疑問が、おそらく今の色々なものの流れ(今回は数学の潮流でした)と相違が無さそうという実感が掴めました。今の私の検眼がパーフェクトであると、誤った確信が芽生えたわけではないです。

ひとつの規定・基準から各人の見え方の良し悪しが決定されるのだろうか?という疑問から出立して、あぁでも無いこうでも無いと悩みながらも、処方度数を決めるというアウトプットを続けていくことが、どうやらそんなに間違いでは無さそうだな、という感覚が掴めたということです。

検眼と、仮枠(試しで度数を入れたメガネを掛ける段階)の関係、特に仮枠の捉え方も変わりました。

元々は仮枠の段階で、検眼で出した値からズレるのは当たり前と考えておりました。数値のズレは、初めは出て当然であるという認識でして、時間経過とともに出来ればその差を埋めていくことが望ましいのでは?という考えが強かったです。

しかしそうではなく、その人が培って来た認識というものの固有性に重きを置くのであれば、検眼では既知数を炙り出して、仮枠で実際に心地良さという未知数を求めていくという捉え方の方が正しそうです。検眼の値が基準ではなくて、未知数と先ほどの述べましたが、それは実際には誤りで数値化できない掛け心地の部分を基準にする、そこにようやく気づくことが出来ました。気づくというよりも、それが一番だと、本当に思えるようになったという表現が当てはまるかもしれません。

お時間がありましたら、また検眼しましょう。させてください。

今日と明日の営業について
営業案内

18.02.24

明日25日の日曜日は、予告していた通り数学の講演会に行きますので、店は休みです。ご容赦ください。メガネのために、話を聞きに行きます。

 

また、本日24日の土曜日ですが、17時ごろには閉めます。今週も皆様のご来店ありがとうございました。加工等々、キャパオーバーしかかっております。不十分な体制のまま、メガネを選定するプロセスの提供をしたくありませんので、店を閉めます。ご購入いただいた商品の受け取りは可能です。

申し訳ございません。私の抱え切れる器が小さいです。ですから、お店もそのように小さめです。

費用対効果
雑記

18.02.20

ようやく、サングラスにすることが出来ました。G15カラー、グレーがかった緑色です。一番濃いめのカラーです。掛けると、ほぼ目が見えなくなるのがこれくらいの濃さでして、それは濃度85パーセントです。

昨日と一昨日、掛けて歩いていますが、今のところ連続2日で他人からメガネをイジられています。私のメガネ人生の中でも、初めてなくらい、費用対効果の高いフレームでした。

 

一昨日のハンバーガーショップでは、外国人の店員さんに、

「メガネかわいいね。いつも丸でしょ。」

みたいな感じで、注文後に言われまして、普段も何となく覚えられているし、今日の変化球もバレててダブルで恥ずかしいなと、そんな心持ちになりました。ただ、いまはそれで億劫になって行かなくなるとかはないでしょうね。そこまでの過敏さは、さすがに無くなりました。むしろ、もう一度これで行ったる、くらいな感じです。

顔に何か載せるという行為は、フレームが顔に対して占める面積が小さい割には、まあまあのインパクトを他人に与えます。だからこそ、メガネで遊ぶということが、やや難しいのでしょう。でもその難しさが、メガネの楽しさの根っこなのだと、ひさびさに体感して思い出しました。

明日の営業
営業案内

18.02.20

あす2月21日(水)は、検眼の予定が2つ入っています。メガネを見にお越しいただいたとしても、満足の出来る対応が出来ません。その為、店は開けません。

メガネの受け取りは出来ます。よろしくお願いいたします。

お客さんのメガネ
ヴィンテージのメガネ

18.02.19

同一のお客さんのメガネです。当店でご購入していただきました。黒のコンビフレームは、松下幸之助さん風で好きでした。サンプラチナであったこともポイントが高い理由です。

両眼ともs-6.00くらいです。乱視はc-3.00 AX180なので、簡単に言えば上下に物凄く分厚いレンズです。それでも、ある程度のフレームサイズであれば、屈折率1.67でもスッキリと収まり良く枠入れ出来ます。アッベ数を重視するということで、屈折率1.60でも良かったくらいかもしれません。

こっちは、フレームが6カーブでちょっとややこしいです。強度数の場合は、レンズが大体1カーブくらいであがってきます。レンズ表面がほぼ平らです。

フレームカーブを落とすのにも限界があります。前回の増永さんのチタンフレームとは異なり、今回はある程度はフレームが触れます。4カーブくらいに落としました。レンズの薬研にも傾きをつけることで、リムに負担をかけることなく、レンズが入っています。

例えば、美観に拘るのであれば、カーブの深いレンズを選択する等々あります。それの方がこちらも加工しやすいです。リムとレンズカーブがピッタリ一致して、綺麗に仕上がります。ただし、それなりに値段も上がります。また、年齢的に老眼も2〜3年で考えられる方でしたので、普通の単焦点で済む方法で枠入れしました。

ネジ抜き
修理とメンテ

18.02.17

修理のご依頼。元々は蝶番の再カシメです。オマケで、ネジ抜きをしております。

マイナスネジの先が潰れていました。一方はプラスに変更してあり、抜けない方がそのままでした。

ニードルで押し出す方法もありますが、今回はネジの後ろを、蝶番に刺さったままドリルで切削しました。後ろのネジの飛び出しを無くすことで噛み合う力を抜きます。あとはヤットコでネジ頭をつかみ、回して外しました。とりあえず外れて安心です。ニードルで押し出せば早いですけど、この時代の蝶番だと、金属も柔らかいので出来るだけそれを避ける方向での処置です。

収まりの良いネジも見つかったので、それに交換して終わりです。ステンレスネジに変えれば、とりあえずネジ穴が簡単に潰れることも無いと思います。

 

スターリングシルバー
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

18.02.17

スターリングシルバーのフレームに、ガラスのノンコートレンズを積みました。美しいです。

これから開店準備ですが、すでに1日を終えた充実感があります。

長さ調整
修理とメンテ

18.02.16

テンプルの長さ調整。

ヴィンテージ、ニコルのフレームです。テンプル長が145ミリです。男の人であれば、掛けやすくて申し分ないのでしょうが、今回は側頭幅140ミリくらいの女性です。逆に長すぎます。

長ければ長いほど、摩擦が生じてフィッティングしやすい、装用感が良いという訳でも無いです。耳後ろの乳様突起に触れると、痛みを生じます。長ければ、切るのが望ましいです。

切って、面取りを行いました。今回は1.2センチほどカットしました。テンプル先をまだ曲げていない状態で、比べるとこんな感じです。

毎回やたらめったら切るわけではありませんが、あまりにも長い場合は、レンズの到着前に加工をして、合うように整えていきます。

ゴドー
雑記

18.02.13

お客さんから借りました。たまたま、この本の中の「ゴドーを待ちながら」の話になり、それを持っているという事で、店に置いてくれました。

鷲田清一さんの本の中で名前が上がることが何度かあり、気になっていました。そこでの引用のされ方、解釈が唯一だと思っていましたが、それだけでも無いようです。個々人の生業についての話にも読めました。劇中の脱げない靴を眼鏡に変えたら、ただの眼鏡屋の日常の話に変わってしまうと、私にはそう感じられました。そもそもの解釈も、やはり多々あるようです。

あとがきにもあるように、「おそらく、おそらく、こういうことだろう。」と頭の中で自問自答せざるを得ないです。それは自分で意味や価値をつけられる余地が残されているという風に考えれば、とても面白く、且つ有難いことのように感じます。調べても分からないことが、まだまだ残されています。

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