細かい話。1920年代のメガネの写真です。ヴィンテージメガネの好きな方は、掘りまくると、この辺りに大体たどり着きます。
正面から見た感じだと分かりませんが、一番上と三番目のメガネは、カットリムと呼ばれるリムの形状です。昨今のメガネで、敢えてカットリムをすることが無いので、多くの方は新品でも見たことが無いかもしれません。
そもそもですが、リムとはレンズを囲む部分を指します。通常は、内側がレンズを止めるために薬研型に凹み、外側は平らです。
ですが、カットリムの場合は、リムの外側も薬研型に尖っています。リム自体に厚みがあります。もちろん、デザインの為でもあるのでしょう。ですが、強度枠という呼び方もありまして、強い度数のレンズの、ふち厚が目立ちにくいようにする為に誕生したとも考えられます。
通常のリムを引くのと違い、形を作ってから内側の薬研を切削する(カット)します。作るのに手間がかかりますので、あんまり見ないです。写真を撮りたかったですが、私のストックにもカットリムはありませんでした。
メガネ屋さんを覗くときは、よければ気にしてみてください。なかなか綺麗です。