フルビューのニューモント型のお持ち込み。
このレンズ掴み部分は、現代的な硬い掴みのときの距離感で合わせると、レンズがガタついてすぐに緩みます。板バネでしなるんです。もっとブリッジ側にベタ付けがナイスです。今回はレンズ交換とのことで、ついでに直せました。
このニューモント型は、ネジの入りが3パターンありまして、前から、後ろから、そしてカシメて外せないの3パターンです。何となく、後ろからネジを入れて、フロント前面に切ったネジ先が見えていることが多い気がします。中古を探すときは、レンズの固定方法にご注意を。
それで、そもそも長期の使用や何度もレンズを入れ替えて使用することを想定していなかったと思われますが、とにかくネジの頭が飛ぶ、受け側のネジ穴が広がって締め込みきれない、レンズの厚みが増してネジが足りない、何かしらのハプニングが起こるのがこのフレームです。もはや期待してしまう自分がいます。
最近ようやく、これが一番見た目が良い修理ではないかと、たどり着いたのが上の写真たちです。度付きの透明なレンズを入れました。
ふつうに供給されている、1.2ミリのヨーロッパ規格のツーポネジに、1.2ミリの底付きナットで締める方法です。そもそも、ネジ切りがドンピシャでスクリューが全く面から出ていないと、それも緩みやすくなる原因だったりします。例えネジ頭が飛ばなくとも、元のネジ穴が生きていても、その緩み易さやレンズの脱落に先回りで対処したいなぁということで、ネジは交換しておきたいところです。二重に締め上げれていれば、さらに緩みにくいですからね。
あれこれ書きましたが、でもそれはメガネ屋の都合だったりしますので、まず大事なのは見た目が崩れない変更なのか?ということが心配かなと思われます。写真を見てみますと、裏のネジ頭の収まりもなんだか妙に合っていますし、フロント側は少し底付きナットが飛び出ますけど、そんなに気にならないと思います。ヴィンテージの風合いが崩れていないので、オススメです。