アルミのフレームの枠入れでした。フルリムなんですけど、リムが開かない、初めから開く構造を持ち合わせていないツワモノでした。
メタルのフルリムは、開かなくても根性で枠入れ可能です。可能なんですけど、カットリムで梨地だとさすがにレンズがするんっと全然滑って入っていかないので苦労しました。高屈折の1.60材だとそんなことは起こらなかったかもしれませんが、CRで-0.70ミリくらいで弛ませて枠入れしていたらレンズがパキッと割れました。私が根性で押し込み過ぎたのか、レンズが耐える根性を秘めていなかったのか。結局、サイズ-0.85で入りました。
ヤゲンが1.00ミリだとすると、例えば-0.80ミリで仕上げたときには、大体0.10ミリしかレンズがフレームに掛かっていないことになります。
そうなりますと、レンズの抜け落ちも心配ですし、枠入れ後のレンズがカタカタ鳴ります。
ということで今回はヤゲンの方にひと手間。まずは粘着付溝セルを埋め込みます。細い両面テープです。
次にこれ、溝セルです。メガネ業界はなんでもセルと呼んでしまいますが、半分に切ったビニールパイプみたいな物です。
レンズにネチョっとなにかしらが着くのが何となく嫌というのと、先ほどのサイズの話を思い出して、埋めるべき溝はおおよそ0.40ミリであり、おそらく粘着溝セルだけでは足りないという二つの理由でこれを埋めています。
見た目も良いんですよね。
カタカタ鳴ることなく、無事に枠入れが終わりました。表から溝セルが見えることもなく、良い感じに仕上がったと思います。さすがにカットリムでフレームがカチコチだと、レンズをいつもよりも小さくもっていくしか無いですね。
普通の、潰したハリガネみたいなあのリムで極端にカーブが付いていなければ、±0.00ミリでリムを開けずに枠入れ可能なときもあります。さすがに今回は難しかったです。例えば度付きで1.60材で、カタカタを気にしないのであれば、溝セルなしで-0.60ミリくらいで枠入れするというのもありでしょうね。