14時くらいには整います
営業案内

18.12.08

12月9日の日曜日は、14時ごろにはちゃんと開きます。開店と同時に、検眼の予約が入っております。そちらに専念します。

暇な休日
雑記

18.12.07

新しい生活のリズムに慣れてきまして、昨日の休日は、念願の暇を手に入れました。午前中からずっと家で本を読んでいました。

それが、写真の『暇と退屈の倫理学』です。本屋さんで見かけて、まず題名でグッと来て買いましたが、多分お客さんに教えて頂いた本だったなと、書いていて思い出しました。

まず序章、〈「好きなこと」とは何か?〉という章題で、すでに読んでみたくなった方がいらっしゃるはずです。とにかく、通読しないと意味がありませんし、私のような浅学な者が掻い摘んで要約など拵えることは到底出来ない内容でした。ただし、今年で一番、いや読んできたものを思い返してみても、近年稀にみる感動を覚えた本でした。自分にとって大事な一冊になったと思います。

お店を構えて1年あまり、定常状態が実現されつつあります。そこに不安を感じていた時期です。居候の豊橋時代を含めて3年、荒波しかない毎日でしたから。その先に訪れる平静、まさにそれが本に出てくるハイデカーの退屈の分類に当てはまりました。退屈の第三形式です。何となく退屈というやつです。

そして、本に書いてあるダメな解決例、まさに大きな決断をするべきか、それともしないべきか考えているところでした。決断をしたところで、またその決断をベースとした定常状態が訪れるわけですから、長い目で見れば繰り返しているだけです。その永遠に終わらない循環によって疲弊し、自己喪失するところでした。

この本の題名は緻密でして、倫理学となっています。つまり、何を為すべきか、暇と退屈に対して、人間としてどういう態度で接していくのか?みたいなものがふんわりと提示されています。このふんわりさがミソだと思っています。通読すると分かります。

ブルバキのサイズ感
ヴィンテージのメガネ

18.12.05

リスト上は、みんなNOSだったりするんですけどね。まあ、古物なので想定内です。泣きながら全部弾きます。

割れとか欠けとか、そもそも使用済み等々あります。全部ボツ。

新品の店と違って、ここが興奮と落胆を生みます。もっと大きい店だったり、勢いのある店であれば、安定して供給があるのでしょうけど、まあそこは、この形態を崩さずに出来るかどうかにも大きく関わりますので、今のところは現状維持です。

ジェネシス
雑記

18.12.04

『事物起源辞典 和田健次著 京文社書店 1936年』

先日、一年を締めくくる吹上の骨董市がありまして、例のごとく行ってきました。メガネ以外の古い物を見ないといけないな、という仕事の感覚です。特に骨董市は、年末は気合が入っていますから、私が拾えるようなものが少なかったりします。ただ、清濁合わさった中で、ギラついた目線を掻い潜りながらアレコレ見るのは楽しいです。

凄いものしかないとは言いつつ、基本的には出かければ何かを手にして帰ることを心がけています。あの吹上ホールに、山盛り物があるわけです。そこにまみれて、帰るときに手ぶらだとすれば、見つけれなかった自分の目を疑うようにしています。とりあえず何かあるはず。

その何かというものが2,3年前は、ちまこました民藝品だったり、どっかのお土産だったりしたものですが、いまは買わないことが増えました。昨今は、それらを骨董市にて手にすることが、好手として定石化されつつあります。そうなればもはや、オシャレな雑貨屋さんでかわいらしい物を買うのと、精神の構造は同じです。せっかくの骨董市ですし、そうなっちゃうと途端につまらないと感じる性格ですから、もう少し他の物を見つける努力をしています。何の為か、見失いつつはありますが。

ということで、初めて骨董市にて本を買ってみました。タイトルが良いです。創造主として、世界を掌握した気分になれます。時代的に、やや本気で、それに準ずるような意図があったかもしれません。

インスタにも載せた、眼鏡や眼鏡にまつわるエピソードも載っています。特に、蜻蛉メガネの流行に関しては、ブルバキ所蔵の組合の資料等々にも記載があり、どうやらホントにホントっぽいです。伊達メガネの歴史も中々古いというのは、眼鏡の本質を考える上で大変興味深いことです。

あれからじっくり読んでみて、「日曜日の始」の項目が、かなり衝撃的でした。

ご連絡ください
修理とメンテ

18.11.30

バネ蝶番の修理から戻ってきました。今回はネジ穴が切れていますから、箱ごと交換です。かなりの大仕事だったと思います。

熱を加えたり、カッターの刃を長い時間当てすぎると、熱で周囲のセルが融けるはずです。それをせずにバネの箱だけを綺麗に取り除き、新しい箱を取り付けております。セルの磨きはこちらで行なっています。

これから鼻盛りと、レンズの交換の予定です。

そして、やはり電話が1コールで切れます。繋がりません。見ていたら連絡ください。その後に、上記の行程を進めます。

よろしくお願い致します。

特に上手く出来た
修理とメンテ

18.11.30

相変わらず眼鏡の鼻盛りです。もはやルーチンワークです。何かしら盛っています。

特に上手く出来ました。ここ3年くらいの手法を反省して、自分の手順の中でダメっぽい癖を直したところ、途端に調子が良いです。

引っ越し云々で店をかなり休みましたが、眼鏡にとって良い側面もありました。

外蝶番
修理とメンテ

18.11.30

ボストンの、可愛らしい小粒なメガネ。蝶番金具が外付けです。それも含めて、60年代ごろと推定されるフレームです。

写真は修理後です。外付け蝶番の場合は、以前も書きましたが、緩みやすいガタつきやすいという欠点があります。また、よくあるパターンが、蝶番にホコリが入り、開閉が硬い状態で無理やりテンプルを曲げると、金具が曲がります。今みたいにステンレスではなく真鍮で、少々柔らかいのかピンが打ってある箇所から外側にかけて曲がっている場合が見受けられます。今回もそんな感じです。

とりあえず、限りなく薄くしたクリアのセル板を突っ込み、溶剤を流し込みます。

ピンを外し、金具を新しいものに変え、一回り大きいピンで打ち直す方法もあります。これは、一回り大きいというところがポイントでして、それ故に打ち直した時に穴に亀裂が入る可能性もあります。今回はそれをパスして、思いつきを試してみました。

あとは、一晩寝かせてくっついたら、腕とフロントが合わさる部分を綺麗にヤスリがけしておしまいです。割と分からないくらいまで綺麗になっています。

ヌーヴォー
雑記

18.11.30

新栄町の駅から直結で行けるヤマザキマザック美術館ですが、そういえば行ったことなかったので、昨日行ってきました。

 

ヤマザキマザック所蔵の、アール・ヌーヴォーの家具類が凄すぎます。浅井忠とリンクさせて展示しているはずですが、ヌーヴォーが強すぎて、感想は全部ヌーヴォーに持ってかれます。個人的には、ヌーヴォーが前に出過ぎ感も少々ありましたが、そうは見られるものではないはずなので、満足しました。

2.5メートルくらいある食器棚とか、どうやって運んだのか、送料だけでも相当でしょうね。そりゃ、ぐいぐい見せたくもなるでしょう。今まで他所でもガラス細工や標準的なサイズの棚は見たことがありましたが、ダイニングの部屋丸ごととかは初めてでした。圧倒されて腰抜かしました。

何となくですが、アール・ヌーヴォーのイメージは有機的で親和性が高くて柔らかい雰囲気がある等々でしたが、本気のヌーヴォーは、ちょっと尊大な感じで畏怖を覚えます。

日々の諸々
雑記

18.11.27

価値観の話になりましたが、確かにと思ったのは、選ぶものが一緒だからといって、同じ価値観とは限らないということですね。ものは考えようで、選ぶものとか具体的な表現があまり一致しなくても気にすることは無いってことにも繋がりますから、ある意味それは救いです。

 

珍奇眼鏡
ヴィンテージのメガネ

18.11.27

今回の入荷分より。八角形の、程よくレトロでいい感じのフレームの上部に謎のバーがくっついています。ツーブリッジとサーモント眼鏡を合体させたような、謎の塊が上に乗っかっています。

ネジが見当たりません。おそらく接着剤か樹脂で固定でしょう。眼鏡好きな方なら、何となく伝わると思いますが、ウォルフガングプロクシュ感が強くてカッコいいと感じてはいます。ただ、あまりにも唐突に、フレームの華奢さを搔き消す塊が乗っかっているというところが、カッコイイだけでは終わらせない、面白さも含んだ、いい眼鏡だなと感じております。

ヴィンテージの眼鏡というカテゴリーがまだまだ新しい為か、古ければ古いほど価値があるという尺度しか許されていない雰囲気があります。もう少し経って、それぞれの年代の面白い箇所をおさえていくことがヴィンテージの醍醐味みたいにならないかなと、たまに願っています。

とりあえず80年代は、ブランドのライセンス物が、それぞれに個性が強すぎて面白いです。

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