パパッと何本か載せます。
久々の入荷
ヴィンテージのメガネ
19.03.29
シリコン
修理とメンテ
19.03.29
向かって左です、右テンプルに被せて反対は比較の為、そのままです。もとは肌色の樹脂がコーティングしてありましたが、バリバリに劣化して剥がれ落ちてしまいましたので近い物で代用です。だいたいテンプルの径が1.2ミリ、このシリコンチューブが0.9ミリですから、ぴったりと被さります。抜け落ちません。空気をしっかり抜けばより密着して色々と安全です。
巻きつるかと思いきや、ただの長いテンプルを巻きつる風に曲げただけのタイプでした。先が尖っていますから、樹脂を捲って終わりといかず、シリコンで保護です。
本物のケーブルテンプルでも、そのまま使えばいつかは地が見えてしまいますから、早い段階で被せてもいいかもしれません。滑りにくく、やわらかいので装用感の向上も見込めます。
営業再開です
雑記
19.03.29
本日より、再開致しました。
色々見ましたが、サン・ニコラス教会が衝撃的でした。先月の京都では、20年ぶりくらいに金閣寺を見に行きましたが、近いものを感じました。メガネでこれをやりたい。
「美を観念で終わらせない」
手帳から紙切れが出てきまして、おそらく銀無垢の1回目の生産が終わった頃のメモです。小林秀雄の本のどれかから抜き出しています。ということは、あのお客さんに小林秀雄を教えてもらってからだなと考えますと、2016年の年末くらいの紙切れです。何でも残しておくと、後になって面白いです。3年前は、もっと気張ってカッコつけていました。
来週の木曜日まで休みます
営業案内
19.03.18
次の営業は、事情により29日の金曜日となります。しばらくお休みです。よろしくおねがいします。
たまにはメガネのご紹介
ヴィンテージのメガネ
19.03.18
アンミカさんのパリコレ学にハマっています。
いつ見ても冨永愛さんはカッコいいですね。カッコ良さが進化している感もありました。
思わず冨永愛さんのインスタを覗いてしまったわけですが、こんな感じのメガネを掛けていたので載せます。キリッとしたクールな雰囲気のメガネを掛けつつ、ニコッと美味しそうに料理を頬張っていて、とにかく総体が最高です。
この辺りがもう少し動くと良いんですけどねー。やっぱりレンズシェイプが綺麗だと思うので。その綺麗さに、生地の透明感が合わさって、相乗効果を生み出していると思います。
雑記が止まらない
雑記
19.03.17
作業しながら考える、音楽聴きながら本読みながら考える、作業と作業のちょっとした合間に分からなかったことを調べる、高校生くらいの一番集中力が持続していた時代に戻った感じです。あれこれかきたくて仕方がない。
ここ半年ほど、土日はお客さんの接客、対話で集中力を消耗するので基本は更新出来ていませんでした。いまは思考が止まらないですし更新の意欲も湧くので書いています。
「目の見えない人は世界をどう見ているのか」伊藤亜紗 光文社新書 2015年
見えるとは何なんでしょうね。直近の話でいえば、正しく見えているとか綺麗に見えているというのは、網膜の中心窩に光を当てるだけでは不十分なわけで、結局はその光を処理する脳みその鮮明さも要求されます。くっきり写っていても、脳でそれを見せなければ見えていないも同然です。
なんとなく目を開いて、なんとなく世界を鮮明に味わっている気分になっていましたが勘違いでした。いいタイミングで新しい処方と、この本を読んで気付けました。いまは、これまでの様々を見直したい気分です。
通過儀礼
雑記
19.03.17
昨日は、まあまあ後頭部やら首の辺りが重かったので、メガネの度数変更の影響があった模様です。ただ、その箇所の頭の重みですと、視野中枢が関係していますから、「脳みそがメガネに慣れようとしているな、よしよし」くらいな感じで一日過ごしておりました。頭頂や側頭の痛みはなかったので、本来的な意味での矯正による、痛みがあったのだと思います。今日はスッキリ。
塚本快示さんの器を改めて眺めていましたが、表面の均一な滑らかさ、微細な凹凸と溜まりの濃淡による絵の表現と、こんな感じだったかなーと感動。立体視が回復しているなという先入観も込みの所感ですが、それわかった上で、ほほぉーという感じです。
あとがき
雑記
19.03.17
中動態の本、あとがきがとても良かったです。この姿勢を真似しなくては、という背筋がピンとなる終わりでした。
同業だったり横のあれで話していますと、例えばメガネ全体をどうしていこうか?という話し合いをしている感覚が無く、ディベート形式に陥りがちで、どちらがイニシアチブを取るかみたいな顛末を迎えがちです。
具体的な流派の一致ではなくて、その前に問題意識が共有出来ているかどうかですね。んーなるほど。
もう出来た
目のことレンズのこと
19.03.15
ノンコートだと、たまに超速でレンズが上がってきます。自分用の、左右2△B.I.ずつ入れた、ガラス1.52が届きました。発注して2日しか経っていません。ありがたいです。
今後どうなるのか分からないので、価格のことを考えてフラットでは無く球面です。球面も柔らかい雰囲気で良いなと思い始めたのも理由です。
右レンズの削る前。鼻側(指で掴んでいない方)に、厚みの傾斜があります。これがプリズムです。トップの画像の通り、s-4.75で2△B.I.でも、レンズが小さければ何とかなるもんですね。特に耳側はリムに収まるくらいのふち厚になります。重さとしては、フラットのガラスの時とあまり変わらない感じです。
銀無垢も使い続けて2.5年くらいですが、全く劣化する気配なく、小傷がいい感じについて愛着が益々湧いてきましたね。今年こそ、ちゃんと製造します。私である程度の量を抱えるのを覚悟で動かす所存です。
人体実験
目のことレンズのこと
19.03.14
先日の講演会の内容を、昨日から自分に試しております。プリズムの処方量に関して、とりあえず怖がらずに100%実施でトライアンドエラーだよ!くらいしかそのときは言っておらず、具体的なデータの読み方は披露されずでした。ベースとなっているであろう米国式の理論から、自分なりに明かされていない真髄にアプローチしてみています。
近視になるメカニズムと、調節と輻輳(寄り目)の関係から察するに、高い次元で弛緩させることを念頭においた検眼だと思われます。その検眼のチェックとして用いるのが、視力によるくっきりさではなく、頭のクリアさや両眼視下での立体感の回復となります。一昨日のペン先の話です。フワッと見る、注視する癖を直すことが、処方度数に対して意識的に矯正しないといけない事となります。それは講演会のときも度々言われていました。つまり何を矯正するか?ここも大きく違います。
カバー法から、目視で遠近両方の斜位量を測り、AC/Aを把握していそうです。つまりそれが分かれば、近視度数を減らしたときに、どれくらい斜位が外に移るかも予想出来るので、合算した量のプリズムをセットすることで、弛緩し開いて安静な位置に達した眼を、寄せ運動で疲れさせないように補足することが出来ます。社会構造が変わっている故、シェアード則が通用しないという前提も垣間見えます。
他にも色々分析して、ざっくり自分に施しています。まずは自分で人体実験です。遠方外斜位(2.5△)、AC/Aが(2.5△/+1.00)ですから、近視度数を3ポイント下げ、代わりに思い切って(4△B.I.)してみました。近視度数を3ポイント下げた理由としましては、視力表の0.7が見えるギリギリを狙いました。運転出来る下限です。ちなみに、オートレフ(気球のやつ)からは5〜7ポイントくらい近視度数が下がっています。
また講演会ではありませんでしたが、#20と#21をその状態で測り、大体バランスが崩れていないのは念のため確認しています。眼を寄せる開く、ピントの調節と弛緩の連動およびバランスを測る項目です。#20と#21の真ん中を狙うと、結局元の処方に戻りますから、今回はやや真ん中くらいであることを確認して終わりです。
結果、どうだったか?ペン先が1つに見える臨界状態で、一昨日の晩飯を考えることが出来ました。脳のしかしか感(奥がイライラする感じ)が減少しているので、個人的にはただならぬ手応えを感じております。
仮枠で試していますが、私個人としては抜群に効果ありです。はじめ掛けた時に、寒気のようなゾクゾク感がしました。おそらくこれが、頭頂から首筋にかけて力が抜けた合図だと思われます。この寒気が最初は気味が悪いと感じました。1時間ほど掛け続けて元のメガネを掛けた瞬間に、頭頂に引っ張られる感覚が生じ、それが抜けた合図だと気づくことが出来ました。新しい処方は頭が軽い。あと、集中の質とスイッチの入りやすさが違います。
見え具合に関しては、掛けて1時間置くことでやや回復といいますか、ボヤけが嫌にならない程度にはなりました。このときに、フワッと全体を見ることを心がけると、たしかにハッキリと見えていないのに、遠くの文字が識別できることが発生しております。眼筋の緊張がより解れれば、もう少し改善があるのかもしれません。ただし、近視の主な原因は眼軸長の伸びでして、それは身体の成長と共に生じる不可逆な事象です。この周辺までしか、近視度数の量が減らせなさそうということも予測がたちます。
とりあえずプリズムに関しては、あれこれ諸説あります。業界側も、足並みが揃っていないのが現状です。そもそも諸説を論ずる前に全く知識がなく、「プリズムは良くない」と、レンズに組み込まれているだけで反論に際しての根拠が無いまま、反射的にダメと言われることもあります。レンズメーターで、持っているプリズムの入ったメガネの度数を取るときに、目と目の位置が全然合ってないね、みたいなことを言われることもあります。ともにお客さんから他店で言われたと、報告があったことです。プリズムの存在自体がダメであれば、いま存在していないはずですが…。
そういえば木曜日にブログを更新しているのは、お店にいたからです。仮枠でその新理論の度数を掛けて更新しています。すでに元の度数で長時間室内にいることが何となく嫌になっております。まだ新しい処方レンズが届かないので、店で仮枠を通して本を読んでいました。店と自分の体を最大限活用して、週末に実感を話せるようにしております。
そもそも、そのような疲れの類は感じておりました。色々なお客さんと6時間くらい対話をしますと、帰りに1時間くらいぐったりして動けない時が増えたり、集中が途切れやすく連続して加工に取り組めないようになってきたりです。オリジナルの製作や店の今後をより真剣に考える機会が増えたことが重なり、年明けから何となく頭が重い気もしていましたが、どうやら勘違いでは無かったみたいです。いつもお客さんに視覚の大事さを伝えている自分が、思った以上に眼から疲れていました。
まとめますと、頭が軽くなった実感があり、チェックとしてはペン先の注視時に深く考えることが出来るようになったことと、近方での立体視を把握できるステレオテストのレベル10が鮮明に浮きはじめたことから、わたしには効果がありそうです。経過観測としては、プリズム処方すると上下斜位が出ることもあるみたいな説もありますから、まずはそこを見張ります。また、外出時は景色を楽しみたいので、サングラスは度数を変えずに、ギンギンに見えるまま度数を使い分ける予定です。
もちろん、その理論で成功している方からお話を聞いたので良い方法であることは間違いないです。ですからあとは自分の実感を基に、考えうる欠点とお客さんの状況等々を加味しながら提案と処方を続け、最後はブルバキオリジナルに到達したいですね。遠いなあ。