カテゴリー:ヴィンテージのメガネ

ムッシュ用
ヴィンテージのメガネ

17.09.10

ディオールのサングラス。ムッシュとあるので男向けですが、どなたでもいけるデザインだと思います。むしろ、テンプル長135ミリなので、女の子のほうがジャストでしょうね。

この手のオプチル素材のサングラスは、もっと激しく宇宙的なデザインのサングラスが多く、コレクションにはいいけど、実際掛けるのはどうかな、、というものがそこそこあります。これは、これでも?割と控えめです。濃い緑のレンズとか入れたら、面白メガネ感が消えて、カッコいいモードな感じに化けると思います。

旧ロゴ、カッコいいです。

パーツ選定から感じること
ヴィンテージのメガネ

17.07.21

久々に、メガネのことを書きます。

レンズカラーが分かりやすいように、セーム革の上にのせてみました。フレームカーブを0にして、フラット(プラ)のグリーンを入れました。レンズサイズが大きいので、メガネ用に製造されていたとは思いますが、少し濃いめのレンズカラーにしてサングラスにすることで全体の印象を締め、バランスを取ってみました。鼻パッドは、チタンパッドに変更することで、ちょっとだけ今っぽい感じにしております。

80年後半から、90年頭にかけてのフレームです。

講釈垂れていますが、私的な見所は、写真の上から3枚目〜5枚目です。クラシックな感じを追求するために、智(テンプルの可動部)の作りが大事になってくるわけですが、スパルタ智が採用されることが大半のなか、これは一個智です。レンズ留めとテンプル留めのネジが別です。テンプルの開閉で、リムネジ(レンズ留めネジ)が緩まないようになっています。

この一個智をもう少し詳しく見たのが、4枚目と5枚目です。テンプルの開閉に関わる部分であり、パッと上から見える部分は、マイナスネジで綺麗に見えるようにしてあります。また、マイナスネジは、締め上げる時にドライバーが舐めるので締めにくい欠点があります。一方、ネジ頭のブロックが1/2と大きくなるため、プラスネジよりも潰れにくい利点があります。テンプルは、メガネを使っていけばどうしても緩みます。その都度ネジを締めますが、美観と耐久性を考慮したネジのチョイスが良いです。

それとは対照的に、5枚目のリムネジですがプラスネジが入っています。テンプルネジとリムネジがプラスとマイナスで使い分けているのは、今まででこのフレームとこれの玉型違いだけです。

リムネジは開閉しやすさを考慮して、ドライバーが滑ってレンズを傷つけないようにプラスネジが選ばれているのだと思います。ネジの頭は、プラスネジは1/4ブロックずつになるので、舐めると潰れやすいですが、レンズ交換の頻度は高くないため、ドライバーが滑りにくいプラスのネジを採用してある方が、こちらとしては大変助かります。

メガネの良さは様々にありますが、今回はパーツの選定から込められた意図を、妄想してみました。美観と耐久性と、加工のしやすさの3点かなと、個人的には思っています。個性を打ち出すというよりも、配慮に重きを置いている感じが、古い物には多い気がしています。

ウェイファーラー系
ヴィンテージのメガネ

17.07.03

レイバンではありません。従って、ウェイファーラーでもないです。

日本の80年代、ヴィンテージメガネ。今のガラスのレンズを入れてみました。度数無しなら、練り込み着色のG-15カラーがあります。今回は、フレームとレンズの組み合わせも、本物に寄せてみました。

綺麗に作りすぎて、ウェイファーラー感がもはや無いということもなく、絶妙な再現具合です。傾斜も少なく、日本人に合う設計です。その辺もありがたいです。テンプルのリベットが、フロントと同じ装飾無しのタイプである点も、80年代のヴィンテージのウェイファーラーと同じディテールだったりします。レイバンロゴのリベットは、90年代以降です。

ヴィンテージメガネもブランド化が進んでおり、なんだかなぁという感じに成りつつあります。そんな状況のなか面白いのは、本気で作ってあるなんちゃって系とか、ドイツの堅牢なフレームとか、個人的にはそんな風に感じています。

なんだかんだサングラスの選定は難しかったりしますし、服との合わせまでキッチリ視野に入れますと、何を選んでいいのか迷宮入りしてしまいます。ウェイファーラー系は、定番で安定していますね。何にでも合いそうです。

新旧の比較
ヴィンテージのメガネ

17.06.26

上:ニードルスのサーモント

中:ドイツの70年代サーモント(リチャード風)

下:ドイツの70年代ブロー

 

ニードルスのメガネは、早い段階から70年代のメガネのテイストを再現していて面白いと、かねてから思っていました。今回は、お客さんの持ち込みがありまして、じっくり眺めることが出来ています。

70年代の日本は、ローデンストックが席巻しており、ローデンストック社のリチャードや、それ風のメガネが多く存在していたそうです。真ん中に載せたようなメガネです。対抗勢力が、エッセルホヤ(Essel HOYA)のナイロールと、その方は仰っておりました。堅牢さvs軽さスッキリさという構図だったようです。

このニードルスのメガネの面白さはアレコレありますが、私的にはプレスの柄です。シワみたいな、なんとも言えないイケてないプレス柄です。

普通は、もっと洒落た柄を、ブラッシュアップの為に打つんですけどね。いま私が使っている、当時物のメガネと比較しても分かるように、そのまんまな感じがいいですね。

ENA眼鏡
ヴィンテージのメガネ

17.06.05

恵那眼鏡さんのヴィンテージです。いまは「恵那眼鏡」と打ち出し、ブランド化を進めている感じがしますが、「 ENA」の控えめな感じが好きです。

ENAに限らず、そして眼鏡業界に限らず、そうせざるを得ない時代ということも分かりつつ、でも何となく感じますのは、背景が意図せず作られていて、物の後ろにぼんやり見えている位が、ちょうど良いかなということです。

いまは背景をまずこさえて、物よりも背景を前面に出して勝負をかけます。背景なのに前に出ちゃっています。それでも良いですが、それらの行為がいき過ぎると、物が置いてけぼりになってしまいます。それが心配です。物の良し悪しと、情報の良し悪しがすり替わってしまいます。あとは、見ていてちょっと疲れます。

物の説明なのか、前述のような作り込みなのか、明確な線引きは存在しません。私も、このブログ含めて作り込んでいると言えばそうですし、加減といいますか、心地よい程良さは何処にあるのか悶々としています。

ヴィンテージ眼鏡、入荷しています
ヴィンテージのメガネ

17.06.05

 

80本くらい入れました。今は順次レストア中です。デッドストックですが、型直し、磨き、クリーンング等々、並べるまでには手入れが入ります。

入荷の中で、特に資料的な意味で面白い眼鏡を載せました。入荷の中心は、70年代のドイツのサーモントです。渋いラインです。

竹内光学さんのセルフレームです。レンズサイズから察するに、50年代から60年代の頭でしょうね。サイズ44◽︎20で、男の人のジャストかやや小さめです。

アメリカンヴィンテージが好きな方ですと、この辺りの太いストレートテンプルを探されている人もいますね。タートの F.D.R. もそうですし、F.D.R. の弾が無さすぎてリバティオプティカルとかSROで探しているでしょうね。

日本も、このタイプのメガネを作っていたということに驚きでした。生地のコンディションがよく、販売するかどうか、まずそこで悩んでしまっています。他にも型違いで2本、このパターンはあります。

黒のセル枠は、ちょっと前に流行りましたが、そういうのは関係なく不変的な良さが潜んでおります。ジャストサイズ(PD≒FPD)の黒枠は今までかけた事がないので、自分も使ってみようかなと邪念が生じているくらい惹かれております。

入荷
ヴィンテージのメガネ

17.05.28

ちょっと入荷しております。写真のような、クレイジー系ばかりではありません。ご安心ください。

久々の、写真のようなおにぎり系メガネが入りました。前回は、ローデンストックのエクスクルーシブラインでおにぎり系だったので驚きましたが、今回はノーブランドです。生地の使い方が綺麗です。ど迫力で、なんだかんだ驚きました。

お客さんのメガネ
ヴィンテージのメガネ

17.05.22

カザールの643です。レジェンドで復刻しているモデルです。今回販売したのは、刻印が Germany のヴィンテージです。西ドイツの刻印も見たことがあるので、境目の時代に誕生したメガネだと考えられます。

デモレンズもありましたが、度付きレンズを必要とされているお客さんでしたので、コーティングで反射光を白にすることで、デモレンズ感を出しました。

お客さんは60歳を過ぎた男性です。ジャケット、スラックス、革靴、カザールという組合わせは最高にカッコいいでしょうね。今からお渡しが楽しみです。

最近の一押し
ヴィンテージのメガネ

17.05.06

ヴェンナーラインのオプチルフレームです。ヴェンナーラインは、後々カレラ社に名前が変わってしまいます。

60年後半から70年代にかけてのオプチル素材のフレームは、基本見つけたらコレクションしております。アセテートやセルロイドには無い、圧倒的な透明感と、インジェクションだからこそ出来る迫力のある造形がたまりません。特に、銀無垢等々でベーシックな物を揃えてしまいますと、どうしても反動で金属では絶対形成出来ないメガネに惹かれてしまいます。

大体オプチルフレームですと、その年代的にも、人類が宇宙を目指していた時代ですから曲線を使ったデザインが多いです。これは私が見てきた中では珍しく、直線的なカザールみたいな厳つさがあって、特に惹かれております。久々に心拍数が上がりました。

そろそろ、アイビーテイストの収まりの良いメガネではない新しい表現があっても良いかなと思っております。

入荷しております
ヴィンテージのメガネ

17.05.05

ゴールデンウィークもそろそろ終わりそうですが、入荷しております。ようやくレストア出来ましたので、今からある程度並べます。デッドストックでも、まずはクリーニングと型直しが必須ですね。そこから必要であれば諸々の直しなので、並べるまでには割と時間をかけております。

ドイツの70年代が中心です。カチッとしたフレームだけでは無くて、写真のような可愛らしい、サングラスにオススメなメガネも入りました。お待ちしております。

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