カテゴリー:ヴィンテージのメガネ

入荷しております
ヴィンテージのメガネ

17.05.05

ゴールデンウィークもそろそろ終わりそうですが、入荷しております。ようやくレストア出来ましたので、今からある程度並べます。デッドストックでも、まずはクリーニングと型直しが必須ですね。そこから必要であれば諸々の直しなので、並べるまでには割と時間をかけております。

ドイツの70年代が中心です。カチッとしたフレームだけでは無くて、写真のような可愛らしい、サングラスにオススメなメガネも入りました。お待ちしております。

3年ぶりに判明したこと
ヴィンテージのメガネ

17.04.07

アメリカかと思ったら、おそらくドイツだったというだけの話です。

先日販売した眼鏡です。個人のコレクションで持っていたものです。40◻︎20-125(レンズ横幅40ミリ、鼻幅20ミリ、テンプル長125ミリ)くらいしか無いので、相当小さいです。今のメガネのサイズに当てはめますと、小学生用のメガネと同じくらいのサイズ感でしょうね。

元々、古着屋さんにころがっていた物を直して所持していました。金張り(1/10 12KGF)で、金の状態はそこそこ良かったのですが、鼻パッドのアームの破損と、先セルの劣化があり、悩んだ末にまあまあの値段で買いました。3年以上前の話です。鼻パッドのアームは、現行のメッキのパーツをレーザー溶接で付けています。先セルも新品の透明に替えました。リムにもプレスで彫金が入った、綺麗なメガネです。

直してまで所持しようと思った理由としては様々あったわけですが、一番の理由はノミネジが搭載されていたことです。この雰囲気のメガネですと、スパルタ智が圧倒的に多いのですが、これは珍しく一個智でした。その一個智に、さらにノミネジ(レンズどめネジを横から止める役割の、非常に小さなネジ)が搭載されている物は、この雰囲気の物で見たことがなく、妙に惹かれたのを記憶しております。メガネのサイズは、自分の顔面ですと装用には小さすぎて、本当にただ持っているだけの3年でした。

(上はリムネジ。下はノミネジです。爪楊枝と比べると、相当小さいことが分かります。)

一個智にしてもノミネジにしても、工作機械の精度がいるようなパーツです。40年代ということは無いにしても、金張りの厚みとレンズサイズから60年代までの物だろうなと考えておりました。鼻パッドは、有色ですがベークライトでは無さそうというのも、判断の根拠にしております。

今日まで、金張りの記載形式などで、アメリカ物だろうなと思っていましたが、今日になってドイツと判明しました。ドイツであれば、ノミネジが搭載されているのも頷けます。

(このメガネのおかげで、ドイツと判明しました。)

お客さんのお持ち込みのメガネを、レストアしているときに偶然判明しました。店で各パーツを磨いていたのですが、鼻パッドの芯に打刻されているマークが、あのメガネの有色のパッドの裏についているマークと同じでした。真ん中が突き出したMのマークです。

結果、ドイツのマルヴィッツでした。これで自信を持ってお客さんにお渡し出来ますし、あれこれ勉強になったので良かったです。国とか年代の判断は中々難しいわけですが、ある程度の根拠の寄せ集めで判断を下す場合があります。

レンズでの変化
ヴィンテージのメガネ

17.03.31

ヴィンテージのジバンシイのメガネに、ちょっと変わったレンズを入れてみました。上下をカットオフです。黒柳徹子さんのサングラスを見て、真似てみました。

例えば初めからデモレンズが入っており、機械でトレース出来れば楽です。今回は何も無いところからのオリジナルです。手作業で上下をカットオフします。結構大変です。

まずは、通常通りレンズを機械で作ります。

上下をカット。水平を出すのが難しいです。

マルジェラとカトラーのサングラス、確か “Wrong Size” というサングラスだったと思いますが、あれのようなもう少しクレイジーなレンズも挑戦してみようと思います。

商品画像
ヴィンテージのメガネ

17.03.31

写真が綺麗に載せられない原因が掴めました。直せたっぽいので、ぼちぼち商品も載せようと考えております。

値札外しました
ヴィンテージのメガネ

17.03.29

私事ですが、この度値札を外すことになりました。結局、意地悪っぽくなりますが、そうではなくて外すことの理由はあります。自分で話してしまいますと、若干台無し感が出てしまいそうですが、やはりブログにてそれなりにご説明いたします。

値段が先に目に入ってしまいますと、その値段をもとに物を判断してしまいがちです。着けて、見て、触って、話して、さあ欲しくなりました、どうしましょう?という時に、値段の問題を考えて欲しいというのがあります。

そういう私も、開業してぼちぼちな財布事情でありまして、無意識的に買える範疇の金額の物しか見なくなってきているのは事実です。だからこそ、自分の店くらいは、一旦気にせず見られる、着けられる環境を用意しようと考えた末、外しました。

ただ、骨董的な言い値になってしまっては、皆さんに不安を与えてしまいます。かと言って、あまりにザックリな管理ではこちらの問題として不具合が出ますでしょうから、長らく悩んでいました。骨董と、通常の小売のフォーマットの中間を作るのに苦心しました。

ちゃんと、お客さんに尋ねられる前に固定した値をこちら側が持っており、商品と1対1対応させることが可能です。ですから、安心してお越しくださいませ。

 

ヴィンテージメガネの枠入れ
ヴィンテージのメガネ

17.03.24

お持ち込みフレーム。上は80年代、IVY LEAGERです。作りはイギリスのUKオプティカルです。アルガ(ALGHA)とかヒルトンクラシックと同じ製造メーカーの出所です。

下は、メーカー不明です。推定で20年代のアメリカです。

レンズを入れるだけでしたら、何処でも出来ると思います。ヴィンテージという響きだけで断られる可能性もありますが、削るだけでしたら、機械がトレースして機械が削るので、みんな出来ると思います。

ただ、時代や国ごとにフレームの癖があるので、綺麗に仕上げようと思うと、それなりの工夫が要ります。昨今は「出来る」という言葉のハードルが下がっていますので、削りさえ出来れば、「加工出来る」と言えるのですが、本来は綺麗に仕上がっているというのを「出来る」と、定めないといかんでしょうね。お金が発生していますからね。

下の20年代のフレームなんかは、右と左のレンズの大きさが違います。今の日本のフレームの場合は、誤差0.05ミリ以下でしょう。古いメガネはリムの精度が出ていないので大抵違います。0.1ミリ〜0.2ミリくらいですけどね。私のところ以外で枠入れしたメガネを見ますと、左右同じ大きさで削ってしまい、サイズが合わない方に溝セルを埋めて、サイズ調節しているのを見かけます。その処置も業界的にはミスでは無いですけどね。

あとは、円形のレンズの場合は、レンズが型崩れしていますので、直してから枠入れします。それか、綺麗な方をトレースして、左右反転させて枠入れします。

金無垢のメガネを作る人の話では、円が一番難しいと仰っておりました。誤魔化しがきかない為です。それを鑑みますと、20年代当時で、機械の精度もそんなに無いでしょうから、型崩れというよりも左右非対称で当たり前っぽいですが、一応、ぱっと見て分からないくらいには非対称性を直してレンズを入れます。

あとは、レンズの素材の違いで手で行う最終処理が変わってきます。そんなことをしながらレンズを入れております。

新旧の比較
ヴィンテージのメガネ

17.03.23

左:1920年代 合金の金張り

右:現行 サンプラチナのメガネ

左はお客さんのお預かり品。デッドではないので、やはり爪智は爪がやられています。爪が残っていれば、ハンマーで叩いて伸ばすという修理もできますが、全く無い場合は、さすがに何とも出来ないので残念です。

まきつるタイプなので、開き切っても顔に乗りますし、気にせず使って頂く予定です。

現行品もピンキリですが、扱っているサンプラチナに関しては、爪ももちろん硬いので早々ダメにはなりません。

入荷しております
ヴィンテージのメガネ

17.03.04

ドイツのヴィンテージメガネが入荷しました。写真は、マルヴィッツのサーモントフレームです。

サーモントやブローのレストアは、中々大変です。眉部分を外しての磨きとなります。また、眉の生地が縮むので、一旦ネジを外して分解した際に、フロントのネジ穴の位置と眉の部分にある穴の位置が合わなくなります。ですから、多くの場合は、眉の方の穴をドリルで広げて、ネジが通るようにします。1本あたり、1時間くらいはなんだかんだメンテで時間かかります。

写真は、眉を外した画像です。透けて見えることを考慮して、智の部分にプレスで彫金入っています。凝ってますね。また70年代ドイツフレームあるあるの、ノミネジです。レンズを止めるネジが外れないように、横からノミネジと呼ばれる小さいネジを通しております。凄いです。

知れば知るほど、ガッカリするポイントがないと言いますか、むしろメガネの深みにハマりそうになる、良いメガネですね。

クラウンパント
ヴィンテージのメガネ

17.02.20

クラウンパントのメガネ。サングラス用にレンズが搭載されております。フランスの40年代ではなくて、80年代の日本のメガネです。メガネのデザインも、何周も回ってブラッシュアップされていくのでしょうね。日本の80年代には珍しく、レンズのサイズが46ミリです。フランスの元ネタからしたら十分大きなレンズサイズですが、サングラスにするならむしろ歓迎な大きさですね。

これが面白いのは、ギンガムチェックがプラスチック生地へのプリントではなくて、“布”生地がアセテートでサンドされることにより、チェックを表現しております。気泡が一切無いところに、技を感じます。技が奇抜に変換されているという面白さが良いです。

ヴィンテージ=60年代までという考えもあります。大量生産以前という考え方でしょう。ですが、80年代の物が売れたからこそ商品化出来た・されたメガネも面白いですし、アクが強いからこそ掛けこなしたらかっこいいと感じます。

お客さんのメガネ
ヴィンテージのメガネ

17.02.12

60年代後半、オーストリア。

眉部分の赤茶の色と、光沢がものすごく綺麗なメガネでした。ここ最近のヴィンテージの中では、個人的にかなり綺麗だなと惹かれたメガネでした。金張りです。

レンズはガラスでは無いですが、反射光を白にしているおかげで、レトロさは損なわれていないのでは無いかと思われます。

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