「静物画のこころ展」刈谷市美術館
2階に、おそらく刈谷市の絵画教室の生徒さんの展示もありました。教室に通う小学生の絵のコーナーも設けられていました。それがまた良かったです。それについてちょっと書きます。
これもおそらくなのですが、同じ題材にて各人が絵を描いておりました。テーブルに青と白のストライプのクロスがひいてあり、バゲットとポットとバスケットとリンゴが配置された静物画です。絵画教室の授業で、生徒それぞれが描いたのでしょう。
多くの子が、朝食とかティータイムという語を、題名に用いているなか、ひとりだけ「楽しい’時間’」という題名をつけている子がいました。不意打ちの不意打ちでしたから、それはひどく驚きました。
静物画の何たるかを、その子の絵と題名で学べました。対象をそのまま描いているわけでは無くて、そのテーブルが実在したと想像したときの空気感やテーブルを囲むであろうひとが、描かずに描き出されているということなのでしょうね。それがまさに、企画の言う「静物画のこころ」ということなのでしょう。
そして、’食卓=楽しい時間’という連想を私自身に当てはめた際に、楽しいとか豊かという感覚に乏しいなという反省の感情が沸きました。逆に描いた子は、食卓が楽しいという認識があるのでしょう。今のわたしは、どの時間帯の飯も、1人だったりパパッと済ませたりすることが大半です。確かに小学生の時は、朝以外は十中八九誰かと食べていましたし、会話しながら食べていたなと記憶しています。
勘繰り過ぎなだけかもしれませんが、勉強になりました。