カテゴリー:雑記

小休止
雑記

17.08.12

移転準備中です。どっちにしろ資本も無いので、そんなにやる事ないかなくらいに思っておりましたが、気にし始めると、あれやこれやと様々なやるべきことが出てきております。家具のメンテとか、入るビルが古いので、部屋のメンテとかとか。

高を括って、本をたくさん読めるなと考えておりましたが、全然読めず。1週間動き続け、さすがに疲れたので、この前の古書フェアの本を読んでいます。

「私の念願 柳宗悦著 1942年 不二書房 p.10」

まだ、私の念願の章だけしか読んでいない状態で書いています。その段階で面白いと思ったのは、写真の箇所です。

正にこれは、かなり前のブログでも書きましたが、小林秀雄さんの講演か何かで出てきた言葉に近いです。私は門外漢なので、よく知りませんが、二人に何か接点があるのでしょうか。

“…それで美しさを解する上に、私がとりたいと思うのは、概念から直観へ行く道ではなく、直感から概念に進む道、即ち分析を後にして綜合を先にする道をとりたい。之は現代に最も欠けている点だと言えよう。…”

直観から分析か、分析から直観か。小林秀雄さんの場合は、分析から直観の道を閉ざしていたように思います。柳さんの場合は、読む限りですと、方向に優劣をそこまでつけていない気がします。ただし、どちらが足りないかと言われれば、直観から分析への道ではないか?という感じを受けます。

少なくとも70年前には、このようなことが考えられていたようですね。こういった文章に出会いますと、人間の本質といいますか、そんなような何かは、この100年くらいでは大きく変わっていないのでは無いか?と感じます。

おそらく「最近の若者は…」と、いつの時代も言われます。そして思われます。それは、若者云々というよりも、別のところに問題があるのかもしれません。

ちょっと前まで私は、「理性より感性だ」的な衒いがありました。それを反省しております。そんなに簡単なことでは無いですね。それは、少なくとも70年以上悩ましい問題として考えられているという事が、今回の本で分かったということと、理性より感性を大事に‘すべき’と推すこと自体が、もはや理性的であると気づいたところから感じました。

あんまり考えますと、自爆的にメガネの接客のときに言えることが無くなってしまうので、これ以上はやめておきます。

無常という事
雑記

17.08.02

『モオツァルト・無常という事 小林秀雄著 新潮文庫 p.210』

偶像崇拝の項です。

移転するに当たって、読んでおきたい本が何冊かありまして、取り敢えず小林秀雄さんから。連日の雑巾掛けで身体が痛いので、小休止がてら読書です。

この本もそうですし、最近お客さんと話していてボンヤリと考えていたことと似ているなと、思いましたので書きとめます。

ミクロとか、量子力学の世界になりますと、重ね合わせで存在しているとしか言えない状況に出くわします。例えば光です。粒でもあり、波でもあります。どうもこれが、勉強としては分かりますが、生きた実感としては掴めずにいます。岡潔さん的には、「理解はできるが納得はできない」という状況が正にです。

ですが、写真の部分を読んで、むしろその量子力学的な、片方を読み取ると片方の情報が崩れてしまうようなことの方が、実はスタンダードなのかもしれないなと、思うようになりました。客観というものが、どうも怪しくなってきています。

DIY
雑記

17.08.02

移転準備のため、8月30日まで休業中です。ご迷惑をおかけします。

あれこれ色々直さないといけませんが、このカーペット剥がしが一番大変かもしれません。糊の除去作業がまだ終わらずです。のこり30パーセント。

フロアカーペットですと、あまりにもオフィス感が強くて外すことにしました。そのカーペットは30センチ四方のカーペットを組み合わせるタイプではなく、一枚のカーペットをフロアに敷き詰めているので、剥ぐのにまず一苦労でした。

その後、写真のような接着剤を剥がす作業です。まずは、カッターのような刃先のスクレイパーで硬い部分を取り除きます。その後、剥がし液を染み込ませながらひたすら雑巾掛けです。

Pタイルの、ビアンキ的な良い感じの緑が見え始めてきました。

 

迂回
雑記

17.07.21

後世への最大遺物の前に、久々の小林秀雄さんの本です。中学か高校で取り扱って読んだ気がしたけど、多分違いました。

「モオツァルト・無常という事  (新潮文庫)」

やっぱり、ブルバキは喋り過ぎですね。折角の「美しい」と、お客さんの感じるタイミングを先に潰している可能性がありますね。 メガネの良さは、メガネを掛けた瞬間にあって、言葉になる前ということなので、1年半を振り返って、反省しています。

論語と算盤
雑記

17.07.20

一人で居ますと、自分を律するのが難しいです。上司も居ないですし、師匠が付きっきりというわけにもいきません。

5月6月、7月頭と忙しく、ようやく落ち着いてきましたし、ようやく新たなスタートを切る準備として、本を読んでいます。言い訳ですが、自分を律する為です。準備の一環です。

写真のこの本は2回目。良い本は、何度も読みます。この後は、内村鑑三の『後世への最大遺物』です。それは、10年間で15回くらい、とくに大きな選択を迫られる直前なんかは、大体読んでいます。偉人の本は、読みますと、「バカヤロウ」と頭を叩かれた気分になって、不安は増大します。ですが、これしか選択肢は無いんだなと思いますと、粛々と続ける決意といいますか、それよりも柔らかい感情に最後は満たされて、なんとなくいい感じになります。

あまり意識していなかったこと
雑記

17.07.17

先日も、お客さんに言われました。

「ヴィンテージマニアですよね?」

一応、自分では否定していますし、メガネに限らずヴィンテージでなくてはいけないと思ったことはないです。例えばヴィンテージのメガネ屋ですが、現行の銀無垢もやってます。

元々は、古いメガネも、古着も古本も興味はありませんでした。ただ興味のある分野の、現行の商品を見渡したときに、そこに至るまでの経緯を知ろうと思うと、大体どの分野も100年くらい遡ることになると思います。そうしますと、必然的にヴィンテージと現行品をハイブリッドして好きになるという感じです。これは、村上隆さんの芸術起業論でも触れられていた気がします。第一次世界大戦以降の歴史が、今を把握する上で大事的なニュアンスだったと憶えております。ちょっと詳細は忘れました。メガネはまさに、1920年〜の歴史をおさえておけば、大体どれ見ても面白く感じられます。

なので、私でお答え出来る範囲でメガネの話をする事も好きですし、感覚で選んで頂き喜んで頂ければ、あれこれの詳細は良いのかなと思って、商品の背景を説明をしないこともあります。女性の方に多いですね。物のスペックよりも、どの服に合うか、どのシーンで使うかの方が大事ですから。

それぞれにブルバキの解釈をして頂ければ幸いです。

古書市
雑記

17.07.17

古書市、丸栄でやってます。18日まで。名古屋市博物館で開催されているときに一回行って、今回のマルエイのやつは初めてでした。

大須界隈の古本屋は巡回しているので、別に必要ないかなと思いましたが、割と収穫がありました。メガネ関連は無しなのが、唯一の残念なところ。広告の束も探しましたが、当時物の広告は無かったです。腕時計ならあるのに。

 

なんちゃって系
雑記

17.07.10

ヴィンテージも、ある程度ブランド化してくると、デッドストックの通販とか、中古の通販とか、中古の中古みたいな感じに多様化してくると思います。ただ、ブランド化に成功したメーカー、型番のみが値段が付くシステムなので、そこから外れると価格はほぼ0円でしょう。

そのようなルートから外れてしまったメガネ、なんちゃって系とか、未分類なヴィンテージに惹かれます。こちらも、メガネとして大したことのないものを、ただ古いからといって持ち上げ、金額を算定するわけにもいきません。作りや今のメガネと比較した良さ、それ自体の放つ良さ、それぞれを考察しますので、買い付けの中でも本気の本気で一番悩むところです。お客さんも、予測不能なメガネの出現で困惑すると思います。

この、掘りだしてからお客さんの手元に届くまで、滞りなく進むことが一つも無いのが良いところで、基本は手間しかありません。その辺りのやり取りに付き合って下さって、ありがたいなあと感じております。

合理とか
雑記

17.07.05

ごう りてき がふ- [0] 【合理的】( 形動 )

出典:三省堂 大辞林
①論理にかなっているさま。因習や迷信にとらわれないさま。 「 -な考え方」
②目的に合っていて無駄のないさま。 「 -な作業手順」
「合理的」に似た言葉» 類語の一覧を見る

ごうり‐せい〔ガフリ‐〕【合理性】 の意味
出典:デジタル大辞泉
1 道理にかなった性質。論理の法則にかなった性質。
2 むだなく能率的に行われるような物事の性質。「合理性に欠ける役割分担」

 

一般的に、合理的とか合理性という言葉から連想されるのは、簡潔にとか、答えだけくれ、みたいな感じだと思います。気になってWEB辞書調べてみたら、まずは論理に適っているかどうかが第一の意味で、簡潔さは二個目の意味でした。たまたまかもしれませんが、安心しました。

処方に対するプロセスを尋ねられる機会がありまして、久しぶりにその周辺の話をする機会があり、まさに合理的だなあと感じました。

いまそこにあるものの、存在するに至るまでの道筋が気になるという感じですかね。それが、何となく合理の肝のように感じております。直覚から分析に至るということに近いでしょう。

 

メガネは、レンズやフレーム、検眼とフィッティング等々、割と合理で準備できます。だからこそ着用してもらい、感覚的な言葉を頂くことにより、準備したそれらが、より強固になるのか一瞬にして崩れるのか、そのどちらも起こりうるのが面白いです。崩れても、別のプロセスで一緒に組み立てればいい訳ですからね。

 

1週間で2回
雑記

17.06.29

壊れています。加工機。踏んだり蹴ったりです。いっそ、一遍に壊れて欲しかったですね。料金が嵩むので。今日はトレーサーの不具合。

とりあえず、明日は機械が回せる予定です。ダメそうなら、土日お渡しの方にはご連絡差し上げます。今しばらくお待ちくださいませ。

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