春眠暁を覚えずと言いますが
目のことレンズのこと

19.04.02

実は気球のアレは、こんな紙が排出されています。なんのこっちゃサッパリです。視力で記述されず、被検者が欲しそうな度数で記述された紙がペロンと出ます。赤丸の部分はあったりなかったり。眼鏡屋でも、あった方が良いです。

眼科さんで、“不同視っぽいから眼鏡作った方が良いよ”的なアナウンスがあり、お越し頂きました。不同視というのは、左右の視力差が著しい場合を指します。さまざまな流派があるので何とも言いにくいですが、おおよそ度数で1.50くらい離れているときに、不同視を怪しんでいます。

あの紙によると、左右の度数差はおよそ1.00、全乱視は左右とも180度付近で1.00以下。「メガネを作りなさい」では無くて、「あったら良いな」くらいに留まって眼科処方が出なかったのは、おそらく不同視の定義範囲外とデータを読み取ったからだと思われます。全乱視も、値としては軽度です。あとは、両眼での視力が1.0なのが大きいでしょう。しかし、視力だけでは視覚の健全さを指し示していないことに注意しなくてはなりません。視力の高さと視覚の良さは必ずしも一致しません。

左右とも、角膜乱視が2.00付近で遠視気味、角膜は同じくらいの屈折力。ちなみに16歳でピント調節が直ぐに介入してしまう年頃です。あの紙と、(遠方)視力1.0という情報ではそれなりに健康な眼だなと思っちゃいそうでしたが、やはり両眼視異常でした。

年末に投入してからご新規さんも常連さんにも大体試して頂いている「ステレオバタフライ」、あの蝶々が浮いて見える本で確認したところ、蝶々が見えないとの返答でした。内心、焦りMAXです。つまり、片眼の抑制が起こっておりまして、近方での立体感が0でした。ちなみに遠方での立体視は可能です。

近くを見るときの眼を観察し、原因が分かりました。近方視で左眼が外転(寄らずに外に逃げちゃう)していました。やはり、調節障害が起こっていそうです。抑制の程度が軽そうなこと、年齢が若いこと等の諸条件より、回復を目指します。実際、検眼後の仮枠チェックで蝶々が見えそうな兆しがありましたので、これから2人3脚での矯正が始まりそうです。

私の問診が、もっと的確なら早く気付けたと思います。全部終わって帰るまえ、最後の最後に両眼視異常から生じていそうな症状がありました。これを初めから引き出せていれば…。

それは、「異常に眠い」です。夜早く寝ても、朝でも集中すると眠くなるという症状です。お客さんからすれば、眠いからメガネ作ろうとはなりませんし、眠さの全てが眼の所為でもありませんから、判明しにくい・特定しにくいケースです。抑制が起こっている場合に訴えられる症状の1つです。

眠さは他人とは比較出来ないので、主訴になり難いです。被検者から要望として眠さを軽減したい等と、なかなか出てきません。私もステレオテストが無ければ気づけ無かったので危なかったです。

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ヴィンテージのメガネ

19.03.31

この手のものですと、多分みんなが気にしているのはサイズなんで、題に書いておきました。

ただ、フレームに刻印してあるサイズが、今のボクシングシステムの測り方と違うことが多々。鼻幅の取り方が違うことが多いです。レンズサイズも、リムの内径か薬研位置かで1ミリほどズレていたりしますから、何だかんだ掛けてみるまでピッタリかどうかは分からない場合が多いです。

これくらいの目尻の上がり具合でしたら、男もいけると思います。小綺麗な感じ、上品な感じ、妖艶な感じを加味したい場合はオススメです。

ブリッジ裏側をみますと、深く削り込みがあります。確かに鼻幅が広いですが、削り込みもあるお陰でメガネがグッと奥にかかります。日本人は眼窩のくぼみが少ないので、まつ毛が当たるかもしれませんが、当たらないのであればそのまま掛けると外人みたいでカッコいいです。ほっぺに乗りまくる場合も諦めでしょう。

なんとなく薄い青のレンズを入れました。それもいい感じです。

珍しくたくさん載せます
ヴィンテージのメガネ

19.03.29

カクカクしたブリッジのゴツさ、台形の謎のレンズシェイプ、煮え切らない眉と腕のカラー。それぞれの要素の分解すれば違和感しか覚えないのに、纏まって呈示されると何だかんだしっくりきます。例えばこれが黒の眉と腕だと、パキッとし過ぎて印象が強くなりますから、この色で良かったんだろうなと感じます。ブリッジを滑らかにしたら普通のフレームですし、レンズシェイプも同様です。

何気に見たことがないタイプのサーモントが入荷です。

これも
ヴィンテージのメガネ

19.03.29

推定80年代、サフィロの何気ないティアドロップ。しかも日本では大木凡人風として忌避されがちなセルタイプの。

日本で発掘されるものと違って、レンズシェイプの微かな差がカッコよく見えてきます。…海外にかぶれたかも。実際には、その前から選択して物を送ってもらっていましたが。一層良く見えているのは確か。

頬の部分が垂れ下がりすぎていないのと、フロントの立体感が野暮ったさを減らしています。踏み外してダサい方に流れるのではなく、自己のイメージに、ふにゃふにゃさを付加するに止まるはずです。

これと、次に載せるサーモントが男性は良かったですね。

入荷
ヴィンテージのメガネ

19.03.29

スペインは、ボストン型がほとんどいなかったですね。サングラスは、ほぼメタルのレイバン。メガネはバラバラ。日本と違って遠視が多いので、若い子でもプラス度数で掛けているひとが多かったなという記憶です。

女性は、こんな感じの目尻が上がったものが多かったですね。あとは、女性のティアドロップが多かった気がします。帰りの飛行機のときの、自分よりやや下くらいのスペインの子が仕上がっていました。ボブに白い緩やかなニットにイーストパックのリュックで、黒のティアドロップのメガネで、とりあえずジャパンでは拝見出来ないような、とてもいい雰囲気でした。顔のつくりが違うとかそういう話ではなくて、それを自信を持って引き受けている気概がカッコいい感じです。

これも入荷です。知性的でゾクゾクする感じです。ティアドロップは、知性的でふにゃふにゃな感じです。

久々の入荷
ヴィンテージのメガネ

19.03.29

パパッと何本か載せます。

シリコン
修理とメンテ

19.03.29

向かって左です、右テンプルに被せて反対は比較の為、そのままです。もとは肌色の樹脂がコーティングしてありましたが、バリバリに劣化して剥がれ落ちてしまいましたので近い物で代用です。だいたいテンプルの径が1.2ミリ、このシリコンチューブが0.9ミリですから、ぴったりと被さります。抜け落ちません。空気をしっかり抜けばより密着して色々と安全です。

巻きつるかと思いきや、ただの長いテンプルを巻きつる風に曲げただけのタイプでした。先が尖っていますから、樹脂を捲って終わりといかず、シリコンで保護です。

本物のケーブルテンプルでも、そのまま使えばいつかは地が見えてしまいますから、早い段階で被せてもいいかもしれません。滑りにくく、やわらかいので装用感の向上も見込めます。

被せる前
被せた後

営業再開です
雑記

19.03.29

本日より、再開致しました。

色々見ましたが、サン・ニコラス教会が衝撃的でした。先月の京都では、20年ぶりくらいに金閣寺を見に行きましたが、近いものを感じました。メガネでこれをやりたい。

「美を観念で終わらせない」

手帳から紙切れが出てきまして、おそらく銀無垢の1回目の生産が終わった頃のメモです。小林秀雄の本のどれかから抜き出しています。ということは、あのお客さんに小林秀雄を教えてもらってからだなと考えますと、2016年の年末くらいの紙切れです。何でも残しておくと、後になって面白いです。3年前は、もっと気張ってカッコつけていました。

来週の木曜日まで休みます
営業案内

19.03.18

次の営業は、事情により29日の金曜日となります。しばらくお休みです。よろしくおねがいします。

たまにはメガネのご紹介
ヴィンテージのメガネ

19.03.18

アンミカさんのパリコレ学にハマっています。

いつ見ても冨永愛さんはカッコいいですね。カッコ良さが進化している感もありました。

思わず冨永愛さんのインスタを覗いてしまったわけですが、こんな感じのメガネを掛けていたので載せます。キリッとしたクールな雰囲気のメガネを掛けつつ、ニコッと美味しそうに料理を頬張っていて、とにかく総体が最高です。

この辺りがもう少し動くと良いんですけどねー。やっぱりレンズシェイプが綺麗だと思うので。その綺麗さに、生地の透明感が合わさって、相乗効果を生み出していると思います。

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