『人間の建設 岡潔 小林秀雄 新潮文庫』
奇跡の対談ですね。
小林「好きになることがむずかしいというのは、それはむずかしいことが好きにならなきゃいかんということでしょう。」
凄すぎる。2ページ目には、もうこの内容です。
メガネにおいて、良き導き手とはどうあるべきか考えさせられます。メガネに限らず、好きなものが増えることは豊かですからね。未知から既知に、さらなる未知を求めて難解な道に次々進む過程は良いものです。
16.09.25
『人間の建設 岡潔 小林秀雄 新潮文庫』
奇跡の対談ですね。
小林「好きになることがむずかしいというのは、それはむずかしいことが好きにならなきゃいかんということでしょう。」
凄すぎる。2ページ目には、もうこの内容です。
メガネにおいて、良き導き手とはどうあるべきか考えさせられます。メガネに限らず、好きなものが増えることは豊かですからね。未知から既知に、さらなる未知を求めて難解な道に次々進む過程は良いものです。
16.09.24
レイバンではない、オマージュのウェイファーラーと述べておきます。おそらく80年代、日本のヴィンテージメガネです。
この前の入荷の中にありました。ウェイファーラーの形をあえて足す必要は無いかと思ってパスしたのですが、やっぱり王道の良さが気になってレストア。まさかのセルロイドで、磨いた後の光沢が上品でした。
なんちゃってですが、作りはむしろ良いですね。仕上げが丁寧なのと、蝶番のパーツの精度が高い、あとはカシメがしっかりしていてグラつく気配が無いのが素晴らしいですね。
レイバンのヴィンテージは、反対にちょっと荒々しい作りでかっこいいのですが、蝶番がパタついたりネジ切れしたり、カシメが緩んだり、割と修理の依頼が多かったイメージです。意外に、使用に関してはちょっと繊細。
これはしっかりしているので、ラフに使えそう。
サイズも52□22で、しっかりとオリジナルに寄せています。傾斜はオリジナルより大分減らして、5°です。おかげで頬に突き当たる心配が無いです。
大体こういうパターンは綺麗に丁寧に作りすぎて別物になるのがオチですが、これはなかなかでした。サイドもフロントと同じリベットなので、逆にそれが80年代のウェイファーラーと同じなのもまた良しです。
16.09.24
ここまでやり切って透き通った赤だと、最高にカッコ良いですね。ヴィンテージならではの生地の使い方かもしれません。
レンズ入れると、途端にメガネがシャキッとします。生命力みたいなものを感じます。なんとも言えないじんわりとした良い気分です。お渡しが楽しみですね。
16.09.24
茶色のレンズを入れてみました。透明で、メガネとして使っても良いかと思います。オプチルという素材です。70年代に多く使われます。型で作れるようになった、初めての素材です。透明感や発色性がよく、素材も強くて軽いです。独特なツヤツヤ感は、この素材ならではでしょう。男らしいフレームですが、粗野すぎずいいバランスです。ティアドロップまでは冒険できないけど、なんかワイルドなメガネもいいなと感じている方には適していると思います。
ちょっと困ったことに、このフレームは鼻側に隙間があります。カザールとかその他でも見かけたことのあるディテールです。当時流行ったんですかね。
デモレンズがあれば、それを用いてトレースをしてレンズ加工を行います。今回はデモレンズが無いため、型板を使って自分でデモレンズを作ります。
まずは、フレーム自体の型を直し、歪みを取りさらねばなりません。幸い、オプチルは形状記憶性もあるので、加熱してあげると自然に元の形に戻ります。不思議です。メガネ上部のラインは、真っ直ぐかと思いきや、やや吊り目でした。
紙でレンズパターンを写し取ります。隙間の部分は想像で繋げます。この瞬間、オリジナルが入ります。基本は滑らかに解析接続です。
あとは、切り取ってヤスリをかけてすべすべにしたら終わりです。
良さそうですね。初めの写真は、この右レンズの型板を元にレンズ加工をしたものです。
状態が良くても、こういったひと手間がいることも多々です。送り出すまでに時間はかかりますが、こちらとしてもやり甲斐があります。
16.09.23
スターリングシルバーのメガネに、ガラスのレンズを入れるところ。ガラス・フラット・ノンコートです。
ガラスのレンズですが、面取り(レンズ角の出っ張りを擦り落とすこと)と、コバ磨き(レンズ周辺をツルツルにすること)を行います。特にコバ磨き。そうしないと、知らないうちに、使っていてレンズにバリが入ることがあります。衝撃とかで欠けないように摩擦を減らしてあげることが大事です。
この仕上げがしていない物を見かけますので。手元にありましたらご相談ください。
16.09.23
ブルバキとしても、困惑中の代物です。80年代のシャディーキャラクター、アーネルタイプ。写真の通り、単色ブラックです。お好きな方ならご存知のダブルダイヤリベットですね。
何が困惑かと申しますと、日本の倉庫から70年代〜80年代のフレームとともに1本だけ出てきました。日本にも卸をしていたんですかね?ドイツ、フランスものは紛れて出てきますが、アメリカ物で、まさかのシャディーキャラクターです。
シャディーキャラクターの存在自体も諸説ありますし、何とも言えませんが、共通しているのはタートが何らかの形で関係してくることでしょう。
ジェームズディーンのメガネは、タートオプティカルと言われていますが、実際タートのアーネルでダブルダイヤのリベットは存在していないと言われています。私も見たこと無いです。あったかもしれません。真相は闇です。
色々あいまいだからこそ、タートがなんらかの形で関係する、シャディーキャラクターのアーネルタイプ(ダブルダイヤ)に注目が集まってくるのでしょうね。不思議な魅惑があります。
ただ残念、サイズが48□24なのでサングラス用かと。
16.09.21
良いものが遺っていたということが有難い。90年代の日本のフレーム。クオリティは遊びのレベルでは無いですね。だからこそ美しいのでしょう。日本のヴィンテージメガネも、なかなか面白い物がたくさんあります。今よりもよっぽどメガネで遊んでいたのではないかと思うほどです。
16.09.21
先ほどの山からの一品。ブローの複式はねあげサングラス。80年代らしいちょっと大きめレンズ。濃い色のレンズを入れても、しまった印象になり過ぎず窮屈に見えないので良いですね。
単式は最近でも割と見かけます。上のみレンズが入り、はねあげたら何もなくなるメガネです。
今回のものは複式なので、はねあげても土台にナイロールフレームが付いています。下の枠がないフレームです。度付き対応の、はねあげです。
レストアしてて面白かったのが、眉の部分と腕の部分のくすみ具合が違うことの発見です。素材の差がありました。
眉の部分のみ、セルロイドでした。アセテートに比べて光沢は出ますが、その分、素材としては弱くなります。その差がくすみ方の原因でしょう。ヤスリとバフで綺麗に戻りました。あとは、私好みに鼻パッドを卵甲風の有色鼻パッドに変えて完成です。
バイク乗るときとか良いですね。バネも生きているので、跳ね上がり方がシャキッとして良いです。
16.09.21
テンプルサイドの彫金。手彫りです。余白を残してあります。滑らかな面の美しさを残すということもありますが、使用していくうちに自然につく小傷の感じも好きというのが理由です。経年変化の余地が残してあります。繋ぎ目が分からないほど精密に彫ってあります。
今の時代にはオーバースペックなほど美しいのかもしれません。ちょっとした崇高さを感じるくらいに。だからこそ愛でたくなりますし、遺していきたいと思えるのではないでしょうか。どうでしょうね。
16.09.21
選別と、ある程度のレストアをして、最終的に販売できそうなものをピックアップしていきます。