もう一本手入れ
ヴィンテージのメガネ

21.03.24

ストレートテンプルで、雰囲気ややスポーティーです。レンズの形は先程と同じような紡錘形です。そこは、やや不気味な感じです。それが良かったりします。

作りとしては、ガーゴイルとか呼ばれている辺りに近く、フロントは厚みの無い、そしてブリッジ以外に起伏を設けていないデザインです。

濃い色のレンズを入れてサングラスとして提案するのは決定だなと、見た瞬間に考えていました。あとは、フロントのぺったんこな感じをどう活かすかということが気になります。

フロントがぺったんこに対して、レンズもぺったんこというのも、組み合わさった物のイメージとしては、フェイスガードみたいな一枚のフィルムが顔面にあるという感じになりそうで、それはそれで良さそうです。ポルシェデザインの、ポリカのサングラスみたいな。画像検索で、「オノ・ヨーコ ポルシェデザイン」で調べると、あぁーってなります。

とは言いつつ今回は、むしろめちゃくちゃ湾曲したレンズを入れてみました。横から見るとレンズの突出が目立ちます。有機的な、人間ではない何か別の生命体のような、ちょっとだけギョッとする雰囲気を足してみました。

手入れ
ヴィンテージのメガネ

21.03.24

かなり久々に、在庫化に向けて磨き等々の修正をしていました。半年ぶりかそれ以上です。お持ち込みの修正が続いていまして、それはそれで中々お目にかかれない物にも遭遇できるので面白いです。ですがやっぱり、自分で仕入れした物を触るのが一番面白いですね。

ということで久々のレストアですし、次にここまで時間が取れるのもいつか分からないので、直したかった順に着手しました。まずはこれです。あれほどちょっと前にヘルシーだなんだ言っていましたが、すみませんいきなりの真逆な感じでした。触っているうちにちょっと調子出てきて楽しくなってしまって、めっちゃ濃い紫のレンズにしてみました。完成度は高まったと思いますが、ヘルシーから一層遠のきました。

リムの余白の作り方と、削る面の設け方が独特です。

レンズの形は、紡錘形です。クチビルみたいな感じです。裏から撮るとよく分かります。

土曜日は休みです
営業案内

21.03.19

明日、土曜日は休みます。お店にも居ないので、受け取りも不可です。

日本製のおかげ
修理とメンテ

21.03.17

クロムハーツですね。日本製のおかげで、あれこれメンテがしやすいので助かります。

おそらく前のレンズの枠入れの段階で、結構引っ掻いていたようです。私の仕事と思われても嫌なので、普通のアセテートですし削ってラインを整えて、これから磨きます。

ゴツいパーツが付いています。ここが銀ですね。フロント側はステンレスのコマっぽいです。

テンプルにパタパタの症状があります。ネジを閉めても直らない場合は、無理しない方がよいです。プラスネジはナメやすいですから。ネジの緩みとは別に問題があります。

今回はヒンジにワッシャーが噛んでいまして、それか土台のどちらかの摩耗でした。これの交換も、日本製の日本の規格のパーツなので簡単です。助かります。

普通の段付きワッシャーです。厚みを0.1ミリから0.15ミリに変更しています。そうすることで、ネジが閉まりきる手応えを得られます。パタパタが解消されます。

あとは、最近のクロムハーツの眼鏡も、樹脂が巻きついたレッドネジが差してありました。緩みにくいネジです。そこで今回はついでにそれに差し替えています。

レンズが届いたら枠入れです。枠入れ前の準備の方が、作業時間としては長いかもです。

フランス物はこうやってこうです
修理とメンテ

21.03.17

70年代のフランスのです。今っぽい多角形です。そもそも今が、ヴィンテージの流れを汲んで多角形を出し始めたんですかね。今の多角形系の元ネタと言う方が良いかもです。まあ、どっちでも良いことですね。

金張りがどうのこうのとか、この時代のフランスのエスプリがどうのこうのは、おそらくネット上に数多散見しておるはずなので割愛です。

この年代のこの手のフレームあるあるです。今の日本のフレームの規格のような鼻パッドの角度・向きに合わせることが販売側に求められます。フィッティング前のスタートラインに立たせるのに苦労します。そうしないと、お客さんが楽に掛けられないので。

(パッド面を上に広い、逆ハの字に直した後です。たまに、今回のもでしたが、八の字になっているときがあります。どういう鼻が顔面に付いている想定なんだ??と、突っ込みたくなります。)

とりあえず、これくらいで顔に乗りはじめると思います。あとは本番のフィッティングで触ればよいです。

あと困るのは、大体テンプルが謎に短いです。現行の先セルで伸ばしてあげると、男の人は掛けられるようになると思います。

クリアのタイプもあります。今回は、ガラスのブラウンのレンズに合わせて、クリアブラウンの先セルを選択しました。変色が気になりにくいのがミソです。

ここに流れ着きました
修理とメンテ

21.03.17

タートのアンバーの44□22でした。お持ち込みだったんですけど、値段が値段なので、流石に緊張します。

プラス度数を所望で、非球面でも4カーブくらいです。リム曲げたくないなぁということで、レンズの切削でなんとかしました。ヤゲンのレイアウトを変えて、頑張って2カーブまで落としてはめ込んでいます。

リムが曲がってフロントが縮こまると、後のフィッティングが大変です。コマから削って側頭幅を稼ぐときに、削る量が増えるのでフロントは真っ直ぐでいて欲しいというのは、こちら側としてもあります。お客さんとしても、出来るだけあれこれ触りたくないでしょうしね。

早く着手出来て良かったです。初めのプラのデモレンズが、緩く入れてあるということだったんですけど、微妙に違うっぽかったので。リムとレンズの間を透かすと隙間が見えている為にそうっぽく見えましたが、実際はリムに対してレンズの形が合っていないだけでした。尚且つ片当たりしている状況は、点でリムを内側から押すので、不要な力が加わりやすいです。

左が当店で磨き後、右はお持ち込み時。右も傷の上から光沢が出ている感じはするので、ミニルーターで磨いているとは思います。どれくらい傷を消すかというのも難しい話ですが、ヴィンテージの生地の光沢は云々…を味わってみるには、まず真っさらが良いかなとは思っています。

銀無垢追加
無垢のメガネ(925silver,サンプラチナ,木)

21.03.15

先にインスタに載せたやつです。フロントの縁の厚みを持たせたカットリムの銀無垢フレームです。ケーブルテンプルに改造してみましたが、通常品と比べていかがでしょうか?通常品も並べておきます。

上が通常で、下が改造品です。ケーブルの長さはある程度頭部に合わせてオーダー出来ます。銀無垢の場合は直付け不可の為、チューブで継いでいます。巻き数も増えるので径は太くなります。その分、弾力性が増し尚且つ耳との接地面が増える為、ケーブルテンプルにしては穏やかな掛け心地です。

銀無垢に関しては、素材の光沢を際立たせるために磨き込みをしています。銀無垢を素材として選択した時点で、造りがもたらす雰囲気も込みで醸し出すもののベースがもうすでにエレガントです。そうなんですけど、このフレームに関してはレンズの大きさ、形、あとはプレス模様の選択等々が重なって、ややエレガントさが薄いです。エレガント過ぎないです。ではエレガント過ぎないとは?なんで?そういう話になります。

エレガントさを無くすということで直ぐに思いつくのは、表面をマットにするというやり方です。ただそれは

①素材の特徴を尊重した手法か

②造りの良さを味わいやすい手法か

この二つが気になるところです。特に①に関しては貴金属全般に言えることだと勝手に思っていますが、鏡面仕上げの、表面に水分を含んだかのようなとろみのある輝きの美しさが、やはり素材の醍醐味かなと思っています。所有したあとのニヤニヤポイントもそこかなと。また②に関して、カットリムの歪みのないそれぞれの切断面の美しさは、マットよりも鏡面にして、光の当て方を変えながら眺めたときに一番わかると思います。そうなりますと、光沢を維持しながら何かしらの要素を足すことで、エレガントさを抑えることを考えなくてはなりません。

そこで、上手くエレガントさを中和するのに機能しているのがレンズシェイプと大きさによるスポーティーさの添加と、手彫りを採用しなかったことによるギラギラ感の排除だと思います。

この眼鏡を眺める時に、異なるゾーンのエレガントの最前線を参考にしました。そういえば、ルイヴィトンもディオールもスポーティーな時代です。グッチはエレガンスかつゴージャスなまま、ノースフェイスとコラボしてピクニックに行きました。ロエベもアウトドアしてましたね。エレガントの塊みたいなブランドがそうですから、エレガントを要素として押さえつつ、どう連続かつ滑らかに動かすか?みたいなことは、例え小さな眼鏡屋としても考えてみたいところです。そして、やっぱりスポーティー感は鍵だなと思います。それが、この前のヘルシーにも繋がりますね。ヘルシーであればどのシーンでも、例えばオフィスワークでも嫌味なく使える眼鏡として存在できるのではないかと。カットリムの重厚感は凄まじく、素材と合わさってややエレガントさ強めです。ですが、全体としてはヘルシー路線で柔らかい雰囲気かなと思っています。

何となくですが、レイバンとローデンストックの融合みたいな雰囲気になりました。どうですかね、例えばオフィスワーク出来そうじゃないですか?ダメですかね。私がそういう考えだからかもですが、高いもの買ったのにあんまり使えないという不幸は避けたい派ですから、ブルバキの銀無垢の中では存在感は高めですが、日常使い出来るギリかなと思って、ラインナップに加えました。ケーブルテンプルに改造は、個人的にはスポーティーさが上がってなお良しです。ただ、髪で隠れる場合は掛けると分からないので、普通のテンプルでもいいと思います。

以下は余談です。一旦ブルバキの銀無垢の歩みを振りかえってみます。その上で今回のカットリムのフレームがどの位置付けであるかを明確にしておきます。すでに他の銀無垢を買って下さった方のためにも、示しておこうと思ってです。

時計にあてはめると分かりやすいと思うのですが、どうですかね。ロレックスでいう、まずエクスプローラー1を銀無垢の一山たちで作ったつもりです。オーソドックス、普遍、そんなイメージです。

次の製作は一昨年と去年に作った、80年代のダンヒルのあるフレームのブリッジを型からおこしたものです。素材の強度の問題や、ちゃんとした物を出すというメーカーさんの矜持とかあれこれの関係で、銀無垢での製作は出来ませんでしたけどね。サンプラチナにてフルリムとツーポの製作をしました。何となく今になって振り返ればあれは、ロレックスのデイトジャストみたいな位置付けです。

30年代のヴィンテージに則って、鼻パッドを金無垢にカスタマイズしたり、ブリッジから腕まで総手彫りで埋め尽くしたりと、やや派手に装飾を施してみました。ど直球のエレガントを再現したつもりです。でも個人的には、普遍にちょっとだけ足した感覚です。なのでデイトジャストに近いかなと思っています。

それで、次に何を作りたいかと考えたときに、ロレックスで言えばサブマリーナの位置付けが欲しいなと。ゴツくて堅牢で、でもビジネスもいける雰囲気で。華美ではないけど粗野でもなくて。まさにスポーティーでヘルシーなイメージも備えているあの感じです。昨年、ダンヒルブリッジのツーポが完成したタイミングで、エレガントの基本を修了したタイミングで、その位置付けが欲しいなと感じていました。

逆にロレックスだと分かりにくくなってますかね。そうですね、、、インディアンジュエリーみたいな眼鏡が欲しいなと。精緻でもなく、でも雑でもなく、華美過ぎないあの感じ。インディアンジュエリーという名称になっちゃっていますが、ジュエリーとアクセサリーの狭間みたいな、そんな銀無垢の眼鏡が欲しいなと考えていました。そこで、はじめのカットリムが出てきます。ちなみにケーブルではない物(写真で赤のレンズが入ったもの)は、メーカーさんのファクトリーブランドの商品として一般供給があります。ブルバキでなくても買えます。

今回紹介した銀無垢のフレームですが、レンズの形はティアドロップ風です。レンズのサイズも51ミリで今までのブルバキのラインナップより大きめです。そういうレンズシェイプによってもたらされるイメージとしては、まさにスポーティーだったりアクティブだったりアウトドアだったりします。ベトナム戦争後、オーパ!あたりなのかな?開高健みたいな、一番脂ののったときの中野浩一みたいな感じです。

2020年の11月に通常品が納品されたとき、フロントをみて「つぎに欲しいのはコレだな」と、直感がありました。フロントは70年代から80年代の感じで、上記のようなイメージを含んでいます。まさに狙うべきスポーティーさを、しっかりと組み込んでヘルシーに中和されているなと。ただ、そのままでは何故か、細かいところでしっくり来ずでした。しっくり来ていないのは、好き嫌いよりも結局、あともう少しでもっとサブマリーナなのに、、、という気持ちのせいでしょう。そこでテンプルの処理に目をつけました。

もちろん、この状態でも良いです。しかし、エレガントに対する残心を感じます。エレガントな物の方が高い値段に納得しやすいですしその方が売れやすいのかもしれません。ですがそこで勇気を出して、もっともっとスポーティーに振ってみました。それが、あのケーブルへの改造です。たとえば革靴なら出せる金額がスニーカーだと躊躇しちゃう感じってありませんか?あれに近いです。敢えてスニーカー風に、そっちに踏み込みました。

カットリムを仕入れした直後のブログでも書きましたが、プレスの模様についても、もう少し詳しく触れておきましょう。もちろん、今まで激推ししていた手彫りは最高です。今もそれは変わらないです。でもこれはプレス模様です。

ジッと物だけを眺めるように努力します。そうしますと見えてくるのは、このカットリムの迫力に手彫りの荘厳さみたいなイメージまで加わると、サブマリーナから一気にベルサイユ宮殿になってしまうなと。デイトジャストはゆうに超えて宮殿です。いましたいことは忘れてはいけません、あくまでもサブマリーナを作ることです。そのイメージを保持したまま、カットリムの特殊性、磨きの美しさ滑らかさを際立たせようと思うと、ブリッジやテンプルにはプレスの模様が最適だなと改めて思います。金属の表面に模様だけのせ、ギラギラは付加しないプレスこそ、このフレームにはぴったりだなと。つい、究極みたいな蜃気楼が、物を突き詰める過程で立ち込めてきますが、間違ってはいけません。いま欲しいのはサブマリーナです。ヴェルサイユ宮殿に迷い込んではならんのです。

また、模様なしのプレーンも想像してみました。ただプレス模様がないと、カットリムの美しい面が、ブリッジとテンプルの他のパーツに溶け込んで目立ちにくくなってしまうでしょう。加えて実用面では、テンプルやブリッジは掛けるときや位置を直すときによく触る箇所なので、手垢が目立たないように配慮をする意味で模様を入れておくと良いです。

これらプレス模様だからこその良さ

①手彫りよりもヘルシーでライト(ギラツキなし)

②イメージを保持したまま、醍醐味のカットリムだけを目立たせることが可能

③手垢が分かりにくい

ざっくり3点が加わることで、余計なイメージを足し過ぎてサブマリーナ感を崩すことなくエレガントでスポーティーなフレームが仕上がったと思います。プレス模様の是非を考えるときに、年末か年始の雑記「ピザはk倍のピッツァか?(0≦k <1)」も取り入れています。あれも、本当に私自身も反省したことでして、プレス模様をk倍の手彫りとして見ていた自己を認識し、そこを改めた上でプレス模様を眺めました。そもそも、生産数1桁でプレス模様というのも贅沢な話ですしね。

長くなりました。レンズシェイプや大きさによるフロントのスポーティーな雰囲気、そしてプレス模様による簡単に言えばすご過ぎない感じが、カットリムの存在感と合わさることでエレガントさを中和して、めっちゃサブマリーナ感があり、しかも丁度ブルバキの銀無垢にそこのラインナップ無かったから、ぴったりな物を加えれて嬉しいという話でした。

今まで、銀無垢の手彫りの眼鏡が、ブルバキとしてはアガリの眼鏡なんだよね的なことを申し上げてきたと思います。いまでもそう思っている節はありますが、でも反省しまして、そうではない人へ想いを巡らせてみました。エクスプローラー1でアガりたい人もいれば、デイトジャストでアガりたい人もいるなと。そもそもロレックスで言えばサブマリーナでアガりたい人も多いよなぁというのもあり、それに準ずる物をご用意してみた次第です。

新たなる闘争の火種
ヴィンテージのメガネ

21.03.13

ヴィンテージ眼鏡の新しい仲間です。

アメリカ物の値段の高騰と、スニーカーに負けないくらい盛んになってきた個人売買の加熱で、値段が高いヴィンテージ=強くてカッコいい!を、ひっくり返すような物のお持ち込みがありました。

外国の囚人用らしいです。軍モノの次はそれかー。そうきたかー。

NYLONとバチっと入っています。ナイロン素材ということで素材の質感、加工の感覚としては現代の超弾性フレーム的な感覚です。それがカシメで作ってあるのが良いですね。フロントの形も、タートのカウントダウンみたいで何だか洒落ています。

お持ち込みして下さったかた曰く、中に芯が入っていると危ない環境の為、芯なしナイロンの眼鏡が支給されているらしいとのことでした。確かにそれはそうかもですね。喧嘩が起きれば武器になりますし、とりあえず針金の類はプリズンブレイクにも使えそうですしね。

合口開くのはちょっと難しいです。ナイロンはアセテートやセルロイドみたいに、ヤスリでゴリゴリ削れていかないですね。電動のカッターで溶かしながら削る感じで合わさる部分を削り、テンプルを開いてみました。そもそもフィッティングという概念が組み込まれていなそうなフレームであり、現代に、現代の日本人に合わせようと思うと一手間いります。

古着のカレッジプリントのスウェットを着ていると、

「あなた、どこの出身?」

みたいに訊ねられることがあると聞いたことがありますが、これもそうかもしれませんね。

「おまえ、どこの出だ?」

と。

シルエット追加
ヴィンテージのメガネ

21.03.05

シルエットのメタルが面白いです。店の在庫をローラーかけたら、2本出てきたのでインスタに載せておきました。

正直、仕入れのタイミングでは「あぁ、シルエットだな。とりあえずピックしとくか」程度のテンションだったと思います。すっかり忘れていましたね。それがこうも変わるとは。きっかけは、お客さんが教えてくれたギーク(geek)という語のおかげでしょう。

めっちゃ眼鏡に詳しい、めっちゃファッションに詳しい、だけど今のファッションの観点からみてカッコいいかどうか微妙に判断つきかねる…くらいのこの感じが、めっちゃ個人的には今カッコいいなと、掛けていて気分良くて楽しいなと感じています。

本筋ではないところ
雑記

21.03.03

この前の本『認識と反省性 ピエール・ブルデューの社会学的思考 磯直樹 法政大学出版局 2020』から抜粋です。本筋ではなくて、準備の部分ですし何ならブルデューの言葉ですら無いんですけど載せておきます。どこまでも先回りされている感覚です。よく使う言葉を基に、自分の思考をも分析の対象として認識が出来ているというのが、プロの技ですね。

「(p.308)…みずからが大衆(mass)を構成する一員にすぎない存在である、と考えたがる人間はだれもいないのであり、したがって、じつのところ大衆(masses)などというものは存在せず、他者を大衆とみなす方法のみが存在するということを、わたしたちは認識し他者に礼をつくすべきなのだ」

マスを敵対視していないと宣言するだけではダメで、マスを想定した時点でその眼差しが、相手にも自分にも向けるそれがアウトということでしょう。大反省。

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