読み終えるのに半年くらいかかってしまったかもしれません。昨今の集中力の低下と、反比例して増大している眠気も相まって、全然読み進めれなかったです。
また、考えるヒントの1と違い、ほぼ本居宣長や荻生徂徠といった国学について書かれています。それらに触れたことが無いので、共感できないのも無理は無いと自分を庇いつつ、何となく字だけを追いました。
ただし、最終章の「常識について」は、面白かったです。デカルトは、高校か大学の時にカッコつけて『方法叙説』を岩波の青で買って、カッコつけて読んだ(字を追った)程度で、孔子に関しては倫理で習った程度の知識しかありませんでした。ほぼ予備知識0の状態で読みました。
おそらく、私の読解が正しければ、それらの人たちの思想に分け入っていくと、共通して
「出来上がった知を貰う事が、学ぶことではなし、出来上がった知を与える事が教えることでもなかろう」
「人間に出来る事は、天与の知恵を働かせて、生活の為に、実在に正しく問う事だ。実在を解決する事ではない。正しい質問の形でしか、人間にふさわしい解答は得られはしない。」
というようなことが分かると、そんなようなことが書いてあった気がします。
私自身も、どちらかと言えばうんちくおじさんの部類に入ります。知識のコレクションとその披露は知的では無いと反省し、知識があれば、それを元に次の発展的な質問が生まれますから、その行為の連鎖に集中しようと、思い至りました。