SPMへの手彫り、テンプルの扁平部分に施しました。切削面の鋭さは、925シルバーより際立っています。美しいです。
18.08.05
SPMへの手彫り、テンプルの扁平部分に施しました。切削面の鋭さは、925シルバーより際立っています。美しいです。
18.08.01
4日の土曜日は休みます。受け取りも出来ません。よろしくお願い致します。
18.08.01
使用中の銀無垢のメガネです。ほぼ毎日使用しています。たまに、金属磨きを施す程度です。8月で2年経過しました。
各パーツ、特に異常なしです。一年目は、小傷が入ったり変化に富んでいましたが、二年目からは小傷が入りきった状態であり、スターリングシルバーがくすむくらいの変化しかありませんでした。ネジ周辺の、金属疲労によるクラックも全くありません。蝶番の合わせは、今でもピタッっときまります。劣化と呼べるような変化は現状ありません。
心情の変化はありまして、二年も経つと、飽きたわけではありませんが、リム周りに手彫りによる彫金を増やしたくなってきました。
18.07.30
セリーヌのお持ち込み。セレクトショップにてご購入とのことでしたが、
「メッキの部分に当たりが沢山あるけど、これはそういう物??」
という相談を受けました。本来であれば、販売のときにクリアになっているべきですが、そこが鮮明でないまま購入になってしまったようです。それはちょっと残念。
トップの画像が一番分かりやすいですが、擦り傷のように特定の方向が見受けられない、当たり傷が沢山入っています。特定の方向が無い(直線的でない傷)というのはミソです。ちなみに、メッキの剥がれや、地の部分の露出はありません。
ロゴ付近のかすれがあります。この部分だけ見ますと、非常に判断しにくいでしょう。
当たり傷の上に、シルク印刷で品番の印字があります。シルク印刷が擦れていないことから、この部分である程度の判定が出来ます。
ということでこれは、ヴィンテージ加工です。味付けです。私の知っているケースでは、確か3年くらい前に三工光学のドゥアンというブランドで、このようなヴィンテージ加工(メッキへの傷加工)のモデルがありました。様々な要素から販売し難く、消えた技術だと思い込んでいました。実際に目にかかるとは!
元々、いまのセリーヌのメガネやサングラスは、フラットレンズが初期で積まれていたり、ヴィンテージの雰囲気を醸し出す工夫が随所に組み込まれています。そのようなことから、百貨店に行く機会があれば、必ずサングラスは気にして見ていたブランドでしたが、ここまではしっかり見れていませんでした。その部分を攻めるとは思っていませんでしたから、驚きました。
個人的には、通常のメッキよりも光沢が抑えられ、マット仕上げよりも軽やかですから、良いと思います。小さい鉄球か何かを落として、当たり傷を出していると思われ、それが擦っていない傷という、自然には起こりえない特有さに繋がっているのでしょう。
デニムの色落ち加工や、膝とか腿を破っちゃう加工に近いです。カバンに入れっぱなしで移動で擦れても、初めからメッキに擦れがありますから、ガッカリ感も少なく済みます。ただし、一般に受け入れられて広まるかどうかは分からないですね。新品の品物に対する、布と金属の評価の違いが、この辺りに露出しそうです。
なんだかんだ書きましたが、気になりすぎて日本の代理店に電話して確認もしております。メガネは、どのブランドも基本はライセンスになりますから、ブランドに聞くよりも代理店に電話が確実です。結果は、やはり加工でした。
買うときに聞かないと不安ですよね。正直私も、ドゥアンという前例があっての、ヴィンテージ加工という終着点が頭に有りきの分析ですから、知らなかったらその場で初期不良と即答してしまっていたかもしれません。消費者の方ですと、より一層、ヴィンテージ加工かどうかを見抜くのは難しいでしょうし、不安を覚えることは当然でしょうね。
18.07.29
前回のイギリス入荷分のレストアが全く手付かずですが、2日くらい前の新規到着分で強烈に突き刺さる物がありましたので、順番飛ばしてレストアと枠入れです。
金属枠でトリミングしてある、テレビジョンフレームです。そして、恐ろしくフロントがヘビーな作りでして、立体的かつ曲線が滑らかでカッコいいです。ブランドは「MARY QUANT」です。女性に寄せたと思われる薄いピンク色が何とも不気味でいい感じです。
レンズカラーは悩みました。目が見えなくなる位の濃度で、分厚い生地のフレーム特有の間抜けさを打ち消すのがお決まりの方法ですが、フレームの風合いを活かして75%濃度のグレーにしました。
テンプルエンドに可愛らしいロゴが入っていますが、全体のゴツさ、強烈さを掻き消すには至りません。むしろ、フレーム自体の厳つさと、ロゴのかわいらしさの齟齬が非常に愉快です。
白バックで撮るとこんな感じです。レンズカラーはネイビーでも良いかもしれません。あとは#3とかも良さそうです。
18.07.29
お持ち込み。フロントの木目が美しいフレームです。
フロントとテンプルの合わせがキレイです。
中古品でして、軽く水研ぎすると、表面がぬるぬるする状態でした。爪でこすると、ボソボソ剥がれ落ちます。例えデッドストックでも、物によっては起こりうることですから、怖いところです。とりあえず表面がダメになっている証拠です。というわけで、トップの画像は、ヤスリを入れて全磨きした後です。ぬるぬるの除去に成功するとあのようになります。ぼちぼち進めて、結局1ヶ月くらい掛かってしまっています。
はじめの状態です。水に浸けて爪で引っ掻くと、跡が残ります。特有の酸っぱい臭いは出てないですが、表面は確実に劣化している様子です。
棒ヤスリでザックリ削り落としました。元々のテンプルと比較です。やや細くなりますが、分からない程度だと思います。ぬるぬるが止まりましたので、内部は生きていると判断しました。
鼻の部分もぬるぬるが止まりません。いずれにしても、鼻盛りが必要でしたので削り落とした後、黒のチップで鼻盛りしております。
これからレンズの枠入れです。とりあえず使えそうで良かったです。
18.07.28
本日は16時までいます。それまでは受け取り可能です。
18.07.26
何だかんだ店で作業しています。その息抜きで、調べ物をしていました。昨年末に耳にした、「紫外線が近視の抑制に関わっている」という論文です。
眼に関して権威があるのは
「EBioMedicine」
という雑誌らしく、確かに「Tsubota」(坪田先生)で検索すると出てきます。雑誌掲載が2017年の2月、論文の発表が2016年の12月でした。第三世代(420nm)のブルーライトカットが広がり始めたのとほぼ同一時期ですね。
色々書くのは控えますが、調べてみると、ジンズさんがそれをまとめてサイトを作っていますね。「近視抑制 紫外線」で検索して出てくる『ME-MAMORU』というジンズさんのサイトに、要約が書いてあります。他にも近視の原因は眼軸長ですよとか、分かりやすく書いてあります。
とりあえず、大人はそんなに気にしなくて良い話ということですね。もう既に、成長と共に眼軸が16歳くらいまでで伸びきっちゃっていますから。
子どもはというと、どうでしょうね。まずは冷静に、計算して考えてみます。眼軸の1ミリは、度数の3.00Dに相当します。例えば、1年間で眼軸長の0.05ミリの伸びは、近視の度数で表せば-0.15Dに相当します。レンズの製作に於いて、度数の刻みは0.25Dですから、一段階に満たない量です。この1年間で0.05ミリという眼軸の伸びが、あの論文での抑制結果です。
一方では蓄積する紫外線ダメージを若いうちから極力減らして、歳を重ねる毎に増す白内障などのリスクを減らしましょうという考えもあります。近視が実際に抑制できる量なども合わせて考えてみますと、とりあえず現状は、紫外線をカットするカットしない、どちらにも過敏にならなければ良さそうです。近視の仕組みの一つが分かって面白いなあくらいが、丁度いい反応だと思われます。
18.07.25
25日水曜日、18時にて閉店にします。よろしくお願いします。また金曜日にお待ちしております。
18.07.24
先週まで治まっていた、手のブツブツが復活してしまいました。8月入っても、隙あらば19時くらいに閉める可能性があります。ご容赦下さい。
イヤホンが断線してしまい、買い替えました。前は、ソニーの5,000円くらいのでした。低音のズンドコ感が激しくて好きでしたが、断線してしまいました。せっかくならと、今回は6年ぶり位に1万越えをしてみました。手のブツブツが出てきたので、ヒーリングの為と言い訳しながらです。電車での癒しを求めています。
まずは、大きい家電屋の変化具合に驚きました。昨今のイヤホンというカテゴリーは、イヤホン専門店が出来る位の地位を築いたことは存じていましたが、名駅の家電店でも、ありとあらゆるイヤホンが置いてありますね。しかも、気にしない穏やかな心があれば、試聴機が使い放題です。私が大学入学したての頃は、試聴機という文化は知る限り無かったです。出来たばっかりのアップルストアで、値段を信じてアルティメット何ちゃらを勢いで買った記憶があります。
当たり前なんでしょうが、専門化すればするほど面倒くさいですね。ネットで調べるのがめんどくさく、いきなり店頭に赴いたものの、あれだけのメーカーと、種類と価格帯を一挙に見てしまうと、とりあえず諦めたくなります。数値化し難いものは、比較もし難く時間もかかります。なので今回は、6年前の記憶からシュアーにメーカーを絞り、その中でパパッと探すことにしました。広大なイヤホンコーナーを見た瞬間にそのように決めて、選別を開始しました。
試聴機を使い、初めてわかった私の残念な結果としては、1万円から先は、違いが分からなかったということです。1万刻みで4万円の物まで4つ試しましたが、より正確に記述するのであれば、何となくの違いがわかっても、1万円から先は、その違いで感動したり、良いと唸ったり出来なかったです。スタートの1万円の物で、遮音性と臨場感で良いなと感じ、そっから先は?の連発でした。もちろん、違いのわかる男でありたかったです。そして、あの時勢いで買ったアップルストアのアルティメット何ちゃらで初めて音楽を聴いた感動は、違いの分からない男のプラシーボ効果だったかもしれないと考えますと、切なかったです。
ただ、自分の商売に当てはめますと、必ずしも高ければ良いということでも無いです。諸処の要素が重なってあの値段ですし、一般の相場がどうあれ、入手ルートのお陰で低めに出来るのであれば、そのようにしているつもりです。
今、この瞬間感に、あらゆる年代のあらゆるデザインが並列しているという事と、それをどれくらいフラットに見られるのか?ということが面白いと考えています。メガネだけでは無くて、むしろメガネは新参者ですが、ヴィンテージの世界は古ければ古いほど価値があるとされています。残存数等々の希少性からすれば、確かにそうでしょう。ですが、過去の人が出来なくて現在の人が出来る、全部を並列させて見る贅沢が存在します。店としましては、それを重視したいと考えています。
自分の耳は違いが分からないのでは無くて、あの音が好きな耳であり、そういう個性だと庇う為に、自分の商売を持ち出してみました。
ちなみに、購入したのはシュアーのSE215です。この機種だけボディがスケルトンの青でした。見た目の時点で決まっていたのは確かです。その投影があって、他の3機種は価格的にも否定的な潜在意識があったのかもしれないと、いまは反省しています。小学生のときに所持していたゲームボーイはスケルトンで、マックがスケルトンのパソコンを出して革命を起こしたのを、憧れながら見ていた世代です。