テレビ再び
ヴィンテージのメガネ

18.10.09

レンズ入れました。BR50%です。テレビ型の場合は、大体このまぬけさを妖しさに転換するために、目が見えないくらいの色を入れることが定石になりつつありました。ですが、今回は用途も用途ですし、フレームの緩急の付け具合が絶妙で、色なしレンズでも野暮ったくないので、薄めの有色レンズにしました。

多分、前も載せましたが、レンズの入っていない状態であったという事と、そもそも同じ物を二回以上ブログに載せても良いよね的なひらめきというか言い訳が降りてきましたので、もう一度載せてみました。

レンズ交換
目のことレンズのこと

18.10.09

ブルーミラーからゴールドミラーに変更しました。フロッグスキンです。ベースの色はコパーの85%です。ゴールドミラーとコパーの茶色が混ざって綺麗です。ミラーながら、落ち着いた感じもあります。

サマー感を無くしたいというご要望と、落として傷が付いたので治したいというご要望をいただいて、いっそレンズカラー毎、丸替えです。

ちなみに、コーティングの部分修復は出来ません。レンズ毎交換になりますし、カラーの場合は色の差が出ないように両眼の交換となります。

初期(ブルーミラー)は、ポリカ系の非常に傷つきやすいレンズが入っていました。裏面はコーティング無しです。作り直したレンズは、マルチコートが掛かっているので、裏面の反射が抑えられ、使いやすくさらに傷つきにくいので快適に過ごせるのではないかなと考えています。レンズ自体も硬いです。

YSL
ヴィンテージのメガネ

18.10.03

ブログの一番上が、スニーカーの話では流石にダメだなと思いまして、フレームのご紹介です。

今日、接客で在庫から掘り起こしてきた物です。販売にはなりませんでしたが、そうそうあったよなと、しみじみ思い出したので載せます。日本のライセンスのときのイブサンローランです。

フロントが秀逸です。鼻が”Y”になっています。金持ちっぽくて、いい雰囲気です。

ツーブリッジを選ぶとなると、レイバンからくるアウトドアやミリタリーの要素を含んだ粗野な物が浮かびやすいです。そこを敢えての金持ち感を纏うというところが、本気でダサいのか、ダサさを取り入れて全体として絶妙にカッコいいのか、分かれるところです。

皆さんで上手いこと馴染ませて教えて頂ければ嬉しいです。それぞれのやり方があるはずですからね。

ノスタルジー
雑記

18.10.03

つい、インスタグラムみたいな写真を撮ってしまいました。

スニーカーが賑わっているのは、各種さまざまなところで聞きますから、何となくその世界が気になっていました。なぜ今、スニーカーなんだと。ということで、試しに買ってみました。昨日、初めてネット抽選というものを行い、初めて落選し、思った以上に悔しいと感じる自分がいました。写真で履いているこれは、たまたまその日の夜に入った店の棚にあったので、買って履いています。あまりこの色は人気無いんですかね?

いずれにしましても、今月の13日と14日に行われる大会、24時間100キロウォーク用(その日は店は休みます)の靴を買わないといけない状況でしたから、落選後は気持ちを切り替えてウォーキングシューズとして普通のフライニットのヴェイパーマックスを買おうと決心していました。そもそも、そんなファッションのスニーカーを買う余裕は無いと。私はウォーキングシューズを買わなくてはいけないと。しかし、お店に行ったら諦めていたものが予期せずあり、いきなりドンっと目の前に現れたものですから、冷静な判断を欠いてこれを買ってしまいました。資金難により、肝心なウォーキングシューズは買っていません。大会はどうするんでしょうね。

そもそも、ヴェイパーマックスという新機構を含めて、それらは本気のウォーキング用なのかどうかが分かりません。エアーという機構とは改めて何なんでしょうか?考えだすと面白いです。単なる装飾にしては本気過ぎますし、実際各種マラソン大会にしても、本気のレースで使用されているのをあんまり見ません。でも、ただただひたすらカッコいいですし、そして清潔感があって綺麗です。

小学校低学年のときに憧れていたあのスニーカーを、今履いているという何とも言えない喜びと、冷静になると今必要では無い物を本当に買ってしまった罪悪感と、コレで100キロ歩いたらやっぱりアホかなという謎の期待が入り混じっています。そして、いまは履いていても狩られないという安堵感もあります。この時代に、現実世界でのラッキーが残されているということにも驚きましたし、ワクワクしました。

ハイテクスニーカーを体験したいと思い立ち、ここ2ヶ月くらいスニーカー界隈をネットで徘徊しておりました。実際調べていたのは絞ってナイキだけでしたが、それだけでも物凄い勢いでリリースがあることに今更驚きです。そして、デザインが豊かでどれを見ても楽しいです。徘徊していますと、やはりこの楽しいと感じた心のままに自分も体感し、その体感から生まれた考えを持たなくてはダメだなと、買う為の言い訳が形成されていきます。ローテクの方が服に合う云々はこの際全部忘れて、デザインとテクノロジーに溺れるべきだなということを強く感じます。これだけ種類が豊富で勢いがあり、なおかつワクワクが絶えず面白ければ、そりゃハマるよなぁというのが私の実感でした。1社でこれほどワクワクするということは、アディダスもニューバランスもプーマもその他諸々、ブランドのダッドスニーカーも含め、本当はもっともっと面白いのでしょうね。

ヴィンテージのメガネ屋が、しかも最新のスニーカーが良かったみたいなことを書いていてどうしようもない訳ですが、久々に時間があったので書きました。買うまでのプロセスやラッキーも含めて楽しかったことを振り返り、自分の店でメガネを買うことが、ここまで面白いと感じてもらえているのかどうか、とても不安にもなりました。スニーカーよりも、大きな金額が動いている事実もありますからね。とにかくいまは、スニーカーはすごい界隈だなと、身銭をきることで真に理解し、それによって打ちひしがれた感じです。

また、エアマックス95という存在に関して、20年以上前にも一大ムーブメントを起こし、今のスニーカーブームでもトップクラスの人気があるということを鑑みますと、スニーカーデザインの何か「本物さ」みたいな要素が秘められていることは間違いなさそうです。ヴィンテージメガネですと、アーネルとかリチャードとかカールトンとかウェイファーラーとか、品名と形が結びついた面々が挙げられます。

そんなスニーカーを自分の好き嫌いという小さい領域で判断し、排除してはダメだなという考えも、今回の勢いに任せて手にした理由です。正直、履いて1日経ちましたが、未だに上から見たデザインはやや苦手です。横と後ろは綺麗だな、カッコいいなと思っています。バンズのチャッカの方が服に合わせ易いなとも思っています。でもそういうアレコレが、全部どうでもよくなっちゃうところが、あのデザインの凄みの証明なんでしょうね。メガネだと、個人的にはカザールとの近さを感じました。

未使用でもこんな感じです
修理とメンテ

18.10.03

同一フレームの同じサイズで2本、NHSが入ってきていましたので在庫化しました。

磨きと型直しをした後と、しないそのままとを比較するとこんな感じです。流石に今回は歪みが多いので、でもレンズを削って枠入れし、レンズごと温めて型直ししております。

上に重たい何かが乗っていたのでしょうね。他のダース箱とか。割とグニャっと感強めですが直ります。

カシメの座彫無しは、やはりガタつきやすいですね。生地は縮みますから、空隙が生じやすいです。ピンのうち直しもしてあります。

30日は休みます
営業案内

18.09.29

台風なので、9/30(日)は休みます。皆様も、お気をつけてお過ごしください。

60年代
ヴィンテージのメガネ

18.09.26

ミッドセンチュリー感抜群のフレームです。鼻盛りは、同色の黒で行い、その時代風のつくりに合わせております。それ以上にフレームの型直しに苦戦しました。なんとかテンプルを開き、やっと顔の奥まで突き刺せるようになったと思われます。

デザイン、作りから60年代と推定できます。国は判別不能ですが、フランスでしょうか?刻印が無く、そこはあやふやです。スーツに、これをかけていたら良さそう。

例えばこれが、同じ年代の同じ国で作られたクラウンパントであれば、上質で最強なメガネ的な判断が下されるのでしょう。ですが、この形状であるが故に、上質と見なされずただの面白メガネとして一瞥されるにとどまります。

ここがポイントでして、上質云々と形状が結びついてしまっているという事態が、なんだか捻れていると思うわけです。形と質は、本来は直結しないはずです。ヴィンテージの質の部分に惚れているのであれば、これとクラウンパントの二つを、ある程度同等に見られても良いはずです。なぜこのような視野狭窄の事態に陥っているのかは不明です。

面白メガネと言っちゃってますが、ちなみにこちらは販売した商品です。とても気に入ってくださっていましたし、私もかなり良いと思ってブログにあげずに秘めていました。面白メガネというよりかは、このメガネが物として際立っている感じでしょうか。ただただ、物としてカッコイイと感じています。

旅立つことが決定してとても嬉しいです。たまたまアイビーな感じの姿で試着されていまして、それも良いと感じました。

それ以前に
修理とメンテ

18.09.26

トム・フォードのお持ち込み。黒とクリアの張り合わせのタイプもあるんですね。しかも、金具が全部銀色で精悍です。

鼻幅は問題なさそうでしたが、まつ毛が当たっているので鼻盛りします。メガネがズレるだけで、まつ毛が当たらないのであれば即日で解決出来たんですけどね。そればっかりは、しょうがないですね。

そもそも、鼻盛り云々の前に、枠入れのときにリムを抉っています。

リム正面向かって左下、ギザギザになっているのが分かりますでしょうか?左右とも、レンズサイズがキツかったので、擦っちゃったんでしょうね。

面取りがほぼ無いです。レンズの縁が角張っているのも原因でしょう。新品のプラスチックは、熱を加えると特に柔らかいです。

ヴィンテージ界隈においては、“レンズが枠内にぴっちり入っている感じがカッコいい”みたいな説が流れているようで、面取りをしたがらない場合もあるようです。

しない出来ない、どちらでも構いませんが、それのがカッコイイとしても、面取りを施さなくていいのは表面だけです。いずれにしても、裏面はきっちり面取りをした方が良いです。今回のようなケースもありますし、いざレンズを外すときにも互いに損傷を与えにくいです。レンズの厚みも分かりにくくなりますから、美観も良くなります。

リムも切れにくいと思います。枠入れの際、しっかりと薬研でリムとのサイズ感が確かめられるようになるので、レンズサイズの判断ミスが減るからでしょう。これは個人の実感なので多分です。

とりあえず今回は、鼻盛りの料金内でリムも綺麗にしていきます。一応メガネ業界の隅っこにいますので、私でカバーできる範囲であれば修正します。

増やしました
雑記

18.09.25

植物を増やしました。アルミの鉢の方で、同じ種類なのか何なのか、アルビノみたいな白っぽい多肉を持ち帰りました。

へら絞りの鉢がスペースエイジ感に溢れていまして、結局銅もアルミも両方欲しくなり、それを理由に増やしました。生命感のない冷たい鉢と、植物の水々しさとの対比が気に入っています。

違う種類を鉢に入れることも考えました。ただ、そもそも植物をここまで継続して元気に育てられたことがなく、このしょうもない成功体験で調子に乗ると、両方とも枯らすかもしれないという一抹の不安があり、まずは同種で同時に植物を管理することを成功させようという算段です。数と種類、すなわち管理数の増加と水やり等々のペースが違うものを並行して育てるという2項目を同時にステップアップすると、しくじって全部が崩壊するのではないかという予感です。なのでそういう時は、どっちかを固定して片方を変動させています。

普段例えばフレームを選ぶとなって、いきなりカザールなんて相当嬉しい出来事ですが、なかなかそれは起こりにくい状況です。じゃあ2本目の眼鏡でどうか?と言われても、やっぱり難しいです。提案する私も重々承知です。黒のプラスチック買った、そしたら次はプラスチックは同じで、つぎは茶色買ってみようかなとか、そんな感じですもんね。そういえば服とか何でも、そんな感じで買うよねと、ふと思い出して今回は同品種です。

映画
雑記

18.09.24

最近みた映画。お客さんより紹介して頂いたものです。

思った以上に鈍重でした。鈍重に受け取ってしまいました。泡沫候補の方々と、自分の業界での立ち位置を比較すると、大差ないですからね。

映画のキャッチフレーズ「負ケルトワカッテ、ナゼ戦ウ。」で揺らぎ、「あなたはまだ、負けてすらいない。」で、そうそうそんな感じのことを言いたかったんだよねと、初心を思い出します。積極的に負けにいくことが、価値があるかどうかは不明です。一概に豊かだとは言えないでしょう。常勝であれば、それに越したことは無いと思います。

映画の最後、息子さんの姿に感動しました。まさに、内村鑑三の『後世への最大遺物』に書かれていることの実践と、その影響が見てとれます。

いい映画でした。

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