銀無垢のサーモントについて。インスタにカラーレンズの見本を載せておりますが、その中から1色。クリアグレーの眉にスモークレンズを入れました。インスタにはスモーク20パーセントと書いてありましたが、25パーセントでした。アリアーテでは無いスモークカラーですけど、25パーセントでした。
つい私の提案の癖とか好みで、薄い色レンズの提案となりますと、スモークを避けがちでした。レンズが黒く暗いと、怖いイメージがつき過ぎるのかなと思いまして。それなら色で遊んでいる感があった方が、流行りに乗っかっている感があった方が良いかなということで、ついグリーンやネイビーの提案になりがちでした。このサーモントに関しては、スモークが一番良いかもと思い始めております。
きっかけは、お客さんから「レンズをスモークにすることで、眉からレンズの下端にかけてクリアグレーのグラデーションにしたい」という提案を頂いたことです。確かに、フロント全体をクリアグレーの一つの塊にすると、とても綺麗なメガネになりそうです。
そういえば話逸れますが『ロッチと子羊』というテレビ番組を観ているという話をしていませんでしたね。ロッチの合いの手がめちゃくちゃ分かりやすいので面白いです。それの7月14日の回で、パスカルが取り上げられていました。繊細の精神と幾何学の精神です。
幾何学の精神とするにはちょっと無理がありますが、スモークレンズの組み合わせですと、歴史的な良さが加わってきます。自分が良いと思うその感情に、自己から離れた客観的な良さが裏打ちされると、なんとなくより愛着が湧いてくる気がします。それでその歴史的な良さというのが、またアメリカなんです。コンチネンタルにアメリカを今回も混ぜます。
アメリカンオプティカル(AO)のサンヴォーグというサングラスシリーズがあります。そのサンヴォーグの1種として、サラトガがあります。今はAOが復刻しているので「ao サラトガ」で検索すると見れます。ボシュロムレイバンのウェイファーラーみたいなサングラスです。ウェイファーラーより尖った雰囲気が少なくて、イケイケ感が抑えめです。ヴィンテージメガネの中では一目置かれた存在で、J・F・ケネディが掛けていたらしいです。
当時の色の組み合わせを見てみますと、クリアグレーデミに対してスモークレンズの組み合わせの記載があります。
今回の件でしっかり調べるまで、USSのイメージも合わさり、グリーンレンズは大体どのフレームカラーにも採用されていると思い込んでいました。グレーデミのフレームカラーに対しては、スモークレンズしか組み合わされていません。ちょっと意外でした。
私なんかは、むしろ幾何学の精神が強めみたいな感じなので、一回調べてしまうとクリアグレーしか頭に入らないみたいなことに陥りがちですけどね。もちろんレンズは透明でも何でも良いです。そもそも用途が勝りますしね。好きな色を入れても良いなぁくらいな感覚です。スモークレンズというカラーレンズ界ではベーシックな色味ですけど、それがたまたま特徴的になり得るというミラクルを起こしました。アメリカな意味が付加出来て面白いですし、コンチもアイビーもどっちもいけるってなったら、ファッション的にも長く使えそうです。あと、ロッチと子羊を観ているという報告でした。