カテゴリー:目のことレンズのこと

訂正
目のことレンズのこと

16.09.07

フランクリンの時に紹介したエックスブリッジのフレームですが、業界でそう呼ぶかはわからないです。なんとなくで勝手に呼んでいました。

日本名は「撫松葉型」だそうです。カッコいい…。

歴史としては、明治元年〜明治19年の間でした。

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(日本の眼鏡 1967年 長岡博男著 東峰書房刊 p.34)

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(同書 p.42)

これらからおそらく、さっきのフレームは1886年以前ということになります。そして一山は、明治20年以降(1887年)でした。東京の松島眼鏡店さんが開発と書いてあります。別名松島型と。銀座のあの松島さんですよね。やはり歴史は重みが違うと感じさせます。

引き続きフランクリン
目のことレンズのこと

16.09.07

今年になって、初めて当時モノのフランクリンを手に入れました。ガラスのレンズが入っています。エックスブリッジからすると、1920年より前だと思われます。

フランクリンバイフォーカルの歴史は、250年くらい前からあるそうで、最古の二重焦点レンズです。

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(メガネ博物誌 1972年 R・コーソン著 梅田晴夫訳 東京書房社版 p.113〜114)

案は1716年に別の人からも出ていたそうですが、1760年のベンジャミン・フランクリン以前に実用したという証拠がない為、フランクリンが世界初で作って掛けたと記述があります。

未だに通用する仕組みというのが感動です。

フランクリンバイフォーカル
目のことレンズのこと

16.09.07

レンズの形状のご紹介です。フランクリンバイフォーカルという物があります。写真のように、上下で違う度数のレンズを誤差無く継ぎ合わせています。写真は、70年代のヴィンテージフレームに、自分の度数でプラスチックレンズでやってみたものです。

昨今は累進レンズの性能が上がってきたので、フランクリンと言わなくとも、読書用の小玉がついたレンズとか見る機会が減りました。ですが、まだあります。ガラスもあります。ちゃんと作っています。

すでに淘汰されてはいるので、それでも尚残る理由となる利点のみ。

・遠く用と近く用の焦点が2つバシッとあるので、くっきりそれぞれが見える。

・累進レンズと比べて、目を下に向ける距離が半分くらいで済む。

・(フランクリンは)上下で違う設計のレンズを入れられる。例えば、目を内側に寄せるのが苦手な目なら、下の手元用だけプリズムを処方出来る。

などなど。最新なら絶対良いというわけでもないのが、レンズの面白さの1つです。レコードとかカメラとかと近いですね。

私なんかは、フランクリンとか小玉とか、EXでも何でも、逆にカッコいいと思っちゃいます。レンズにデザインが入ったみたいで。

パソコン用レンズについて
目のことレンズのこと

16.09.05

パソコン用レンズが、割と普及してきたように思います。お店に来て下さるお客さんも、そこそこコーティングの物を使っているようです。

大まかに2パターンで、吸収と反射ですね。

吸収は、要はカラーレンズです。青の波長が抑えられるように調整した特殊なカラーもあるんでしょうが、普通のカラーパレットの10〜15%くらいの濃さの茶かグレーで遜色無い気もします。

反射は、要はミラーレンズです。透明タイプとも言われますね。割と青色に反射するのと、補色の関係で透明といえども黄味がかっています。若干。

可視光(目に見える青い光)に対しては吸収か反射ですが、目に見えない光は紫外線です。かなりの確率でUVカットは昨今は標準で装備されています。

これらを鑑みますと、あくまで私は、普通のレンズに普通のカラーで良く無いですか?となってしまいます。ちなみに、カラーとコーティングのどっちが良いのかという話。私の実感に過ぎないですが、カラーの方が気持ち効果はあるかなと。それと色の方がコントラスト感度が高まり、ちょっとだけ視力が上がります。あとは、ヴィンテージのメガネには、ちょっと青の最新の反射光が合わないなという気もします。

ただ仕事上、限りなく薄い色メガネでもダメとあれば仕方ないですし、それぞれにメリットとデメリットあるということだけお伝えします。

それ以上に、遠視とか過矯正とか斜位とかの方が、よっぽど目の疲れの要因になりますので、そういった根っこを解消した上で、さらに目を楽にしてあげる一味なんだと思います。カラーもコーティングもそれぞれに加算料金は結構しますからね。よく話あって決めていきたいですね。

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